Home > Magazine >  GS優勝をめざして 大谷桃子【車いすテニス】(その3)
  GS優勝をめざして 大谷桃子【車いすテニス】(その3)

GS優勝をめざして 大谷桃子【車いすテニス】(その3)

リターンの強化と、フォアのスイングを改善し、より戦術的に試合を組み立てたいと目論む。 「自分としては男子のプレースタイルが好き。とはいえ、腕に力が入らないから実際にはパワーが少ないんです。上地選手の戦い方はすごく参考になる。どう効果的に打つか、日本人だからこその強みをどう生かすか。一方で、世界の選手がどう上地選手を相手に戦うかを見ることも、とても勉強になります」 テニス経験の豊富な大谷の武器は、サーブだ。麻痺している右腕でも、思い切り振り切って、パワーのあるサーブを打ち込むことができる。 「サービスエースはもちろんですが、リターンのミスを誘うなど、こちらの展開にもっていくようなゲームが自分のもち味。そこをさらに磨いていきたいです」 現在、シングルスの世界ランキングは40位。今年中に20位くらいまであげていきたいという。 「でも、まだ取り組むべきことが多い。試合も大事ですが、じっくり練習にも時間をかけたい」 目指すのは、グランドスラムに出場し優勝すること。 「そして、東京パラリンピックで金メダルを取ること。たくさんある課題をクリアして進んでいきます」 おおたに・ももこ 1995年8月24日、栃木県出身。エイベックス所属。西九州大学2年。兄の影響で小学3年の時に地元のテニスクラブで硬式テニスを始める。中学3年で関東ジュニアに出場。テニス推薦により作新学院高校に進学し、3年の時インターハイのダブルスに出場。卒業後、病気により身体に麻痺が残る。16年に車いすテニスを始め、9月の大阪オープンに初出場し、2位になる。17年6月現在、シングルス世界ランキング40位   (写真/吉村もと 取材・文/宮崎恵理)  


pr block

page top