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  バリアをなくして導き出すチームパラリンピックのムーブメント(その1)

バリアをなくして導き出すチームパラリンピックのムーブメント(その1)

2016年ブラジルのリオ、18年韓国の平昌、20年の東京パラリンピックにおいて正式競技となっている競技の、日本の競技団体のオフィスが並ぶのが日本財団パラリンピックサポートセンター(以下、パラサポ)。建物のワンフロアを使用したセンターは、28の競技団体と日本パラリンピック委員会、パラリンピアンズ協会、そしてパラスポの共同オフィスとなっている。このようにパラリンピックの競技団体が一堂に会す施設は、他に例を見ない。センターはとても広々としていて、フロアはフルフラット。バリアフリーのアイデアが随所に見られ、車いすユーザーもストレスフリーだ。競技団体同士の間には間仕切りがなく、非常に風通しのいい空間となっている。 「フロア内は、ふたつの会議室以外はとくに仕切るものはありません。センター内で何が行なわれているか誰もがわかるような状況は、さまざまなものをフリーにします。たとえば、競技団体の枠組みを越え、情報の共有化、さまざまなノウハウの共有化にひと役買っています」と話すのは、センターの広報部・プロジェクトリーダー渡邉昭子。 15年にこのセンターを立ち上げるにあたり、パラサポでは各競技団体にヒアリング調査を行なった。そこで見えてきたのが、競技団体の多くが専従スタッフがいない非常に小規模な形態で運営を行なっているということ。広報活動や記者会見などを行なうノウハウやリソースがない競技団体がほとんどだった。それをふまえたうえで、パラサポがこのセンターでの役割として担っているのが、各競技団体の組織基盤や広報力の強化と自立にある。


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