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  ハンドバイク琵琶湖一週チャレンジ(その2)

ハンドバイク琵琶湖一週チャレンジ(その2)

スタート地点の米プラザを深夜に越え琵琶湖の南側に進路を取り、比叡山の麓を走る頃には誰もが睡魔に襲われた。ハンドバイクを進めるのもままならない状態に。それでも、1日かけて走り切ることを目標に、脳みそをだましだましハンドルを漕ぐメンバー。ただ、最終的には安全運転を考え、チャレンジ唯一の仮眠をとることにする。 「100㎞を過ぎてから、持病の手首の痛みと手のひらにできたマメの痛みが加わって、なかなか生きた心地がしなかった。さらに睡魔が襲ってきて。とにかく精神的に厳しかった」(青木) 「飲み水はなくなるし、お腹も空いてクラクラ状態に。コンビニに辿り着くまでとても辛かったです」(松本) しばしの休息を取り、改めてハンドルを漕ぎ出す。東の空が少しずつ明るくなり、再び広大な琵琶湖の光景が目の前に広がる。メンバーは、元気を取り戻したかのようにラストスパート。 午前6時半。スタートとは逆の東側から琵琶湖大橋を渡り始めた。ひと漕ぎひと漕ぎ、路面から伝わる振動を感じながらスピードを維持する。午前7時。ひとりの脱落者もなく、無事にビワイチゴール。走行時間20時間半。走行距離187㎞。誰もが、疲労困憊のなか何とも言えない達成感を味わっていた。そして、ハンドバイクだからこそ味わえる爽快感を、野島が次のように語った。 「クルマでは気づかないこと、味わえない感覚をハンドバイクは楽しませてくれる。太陽の熱や風、花や木々の香り、朝日に包まれる光景、昼間の強い太陽、夕焼け。自然を、四季をダイレクトに感じられ生きていることを実感できる。だから、ハンドバイクは楽しいし、チャレンジがやめられない」 障がいがあってもチャレンジすることを恐れない姿を示した彼ら。最後に、野島がこう宣言した。 「試練が多いほどゴールをしてからの感動、そして達成感が大きい。だからまた新たなチャレンジをします!」 次は、何処へ! 写真/甲斐啓二郎 文/編集部


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