【仮面女子】猪狩ともかの挑戦心(1/2)
「東京2020パラリンピックにリポーターとして携わりたいです」
力強く伝えるのは、昨年の事故により車いす生活を余儀なくされた猪狩ともかだ。
猪狩はこれまでパラスポーツを中心にさまざまなイベントに参加してきたが、リポーターを目指す気持ちを強くしたのは、そうしたイベント会場での出会いがきっかけだったと言う。
「仕事をしていくなかでのステキな出会いが本当に多くて。あるとき、オリンピックの通訳をしていた方と知り合う機会があったんです。英語ができるようになったらリポーターも夢じゃないねと言われ、目指しはじめました」
なんともう実際に英語の勉強に取り組んでいるという。すばらしい行動力の秘訣を聞くと
「その通訳の方が教材を取り揃えてくれました。自分で動き出すことができない性格なので、まわりの後押しでがんばれているところはあります」
と、おどけた様子で答えてくれた。それでも日々コツコツと続けることは簡単ではない。謙虚の裏の努力が滲む。
同時に、パラスポーツに参加することも積極的にこなしていることも印象的だ。去年からボッチャやテニス、バスケなど幅広く体験をしてきたが、今後も挑戦あるのみだと意気込む。
「なんでもそうですけど、回数を重ねれば重ねるほどおもしろさって出てくるものだと思います。特にテニスは以前厳しい指導を受けたので、燃えていますね。あとは水泳! やりたいと口にしながらもまだできていないので、これからもチャンスを狙っていきたいです」
2019年3月、チェアスキー選手であるパラリンピアン野島弘さんとイベントに登壇した際には、チェアスキーにも誘われたようだ。今年中に体験をしてみたいと目を輝かせていたが、この好奇心こそが最大の魅力だろう。
続いて、生活の変化についても聞いてみた。アイドルとしてのライブ活動が減ったが、パラスポーツ関連の取材は依然として増えているそう。活躍の場も、時間帯も、人間関係も、すべてがガラリと変わろうとしている毎日について尋ねると、「今のお仕事はだいたい朝が早いので、必然的に寝るのも早くなって。生活は規則正しくなってきたように感じますね。そこはとても助かっています!」と楽しんでいるよう。「追い込まれないとできない人間」だと笑っていた。
page top