コカ・コーラ ボトラーズジャパン所属デフアスリート・髙居千紘(陸上)が多様性をテーマにした世界的ファッションイベントに参加
この4月、カナダ・バンクーバーで開催された「バンクーバー ファッション ウィーク FW24」。2001年以来、年に2回開催され、ニューヨークに次いで北米では2番目の規模を誇るファッションウィークとして知られている。若手デザイナーにとっては、4大ファッションウィーク(ニューヨーク、ロンドン、ミラノ、パリ)への足掛かり的存在として注目を集めており、日本をはじめ南米やアジアからも気鋭のデザイナーが多数参加。多様性の国と言われるカナダで開催される、まさしく「多様性」をテーマとした一大イベントだ。
このファッションウィークに、東京2025デフリンピックで日本代表を目指す髙居千紘(たかい・かずひろ)が参加した。先天性感音性難聴の髙居は、コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社のアスリート社員として、業務と両立しながら、デフ(聴覚障がい)陸上競技の活動をしているアスリートだ。
4月23日(現地時間)、髙居は「オール・インクルーシブ」な社会の実現を目指すファッションブランド「SOLIT!」のランウェイにモデルとして出演。鍛え上げられたアスリートボディはプロのモデルさながらで、大きな注目を浴びた。
また今回、髙居を含む複数のモデルが、廃棄予定の同社のユニフォームからアップサイクルされたスカーフと、コカ・コーラ社製品のペットボトルキャップからアップサイクルされたスカーフリングと指輪を身に着けて、ランウェイを歩いた。
髙居が勤務するコカ・コーラ ボトラーズジャパン社は、「すべての人にハッピーなひとときをお届けし、価値を創造します」というミッションを元に、社員一人ひとりの多様性を尊重することで、性別、年齢、障がいの有無、国籍、性的指向等の属性によらず、すべての社員が能力を最大限に発揮できる組織づくりを目指すという企業文化を持つ。今回の高居の参加をきっかけに、社員にとってより多様な活躍機会の提供を目指すとともに、多様な人材が力を合わせ、さまざまな変革を起こすことで、豊かな生活に貢献していきたいとのことだ。
髙居 千紘(たかい かずひろ)/1997年6月7日生まれ、滋賀県出身。先天性感音性難聴をもつ。高校1年から陸上競技を始め、走り高跳び、十種競技で活躍。いずれも走り高跳びで、全国聾学校陸上大会3連覇、第15回日本デフ陸上優勝、2019年ジャパンパラ陸上優勝など輝かしい実績を持ち、東京2025年デフリンピックへの出場、メダル獲得を目指している。日本体育大学を経て、2020年4月にコカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社に入社し、現在は同社所属デフアスリートとして活動している。
取材・文・写真/編集部 写真・資料協力/コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社