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  ブラインドサッカー日本代表、パリ2024パラリンピック壮行会で決意新たに。「メダル獲得で歴史をつくる」

ブラインドサッカー日本代表、パリ2024パラリンピック壮行会で決意新たに。「メダル獲得で歴史をつくる」

パリ2024パラリンピック開幕まで1カ月となった7月27日、ブラインドサッカー(パラリンピックでの競技名は「ブラインドフットボール」)日本男子代表の壮行会が東京都小平市で開かれ、選手たちが目標や意気込みなどを語った。

日本代表。前列左から、泉健也、永盛楓人、後藤将起、平林太一、中川英治監督、川村怜、鳥居健人、園部優月、佐藤大介(佐々木ロベルト泉と高橋裕人は壮行会欠席)

会場となった小平市には、国内初のブラインドサッカー専用コート「MARUIブラサカ!パーク」があり、壮行会には同市の小林洋子市長や小平第三小学校生をはじめ、多くの市民も駆け付け、日本代表に熱いエールを送った。

壮行会で中川英治監督は、「2022年1月に、この新しいチームが立ち上がった時の僕らの合言葉は、自力でパラリンピックの出場権を勝ち取り、ブラインドサッカーの歴史を更新していくことでした。去年、その目標が達成できて、次のミッションとして(パラリンピックの)メダル獲得を掲げました。残り1カ月となった今、いい準備をしている最中です」と現状を報告。その上で、「パリでは各試合とも、残りの1分、1秒までファイトして戦うので、ぜひ皆さんも一緒に戦っていただければ」と呼びかけ、「最終試合の最後のホイッスルが鳴った時に、皆さんと喜びを分かち合えるような、いい結果で終わりたいです」と力強く目標を語った。

川村怜キャプテンは、「僕たちは選ばれた日本代表として自覚と覚悟を持って、メダル獲得という目標に挑みたい」と意気込み、自身としては、「勝利に貢献できるようなパフォーマンスを発揮できるよう、いい準備をしてピッチに立ちたい。必ずメダルを持ち帰りたいです」と力を込めた。

「必ずメダルを持ち帰りたい」と力強く語ったキャプテンの川村怜

パリ大会は8月28日から9月8日まで開かれ、ブラインドサッカーは9月1日から7日まで、パリの名所、エッフェル塔下に特設される#“エッフェル塔スタジアム”で行われる。世界から出場できるのは各大陸王者など8チームだけ。グループBに入った日本は、開幕戦でコロンビア(1日)と、つづいてモロッコ(2日)、アルゼンチン(3日)と戦い、まずは5日からの決勝トーナメント進出を目指す(グループAはブラジル、中国、アルゼンチン、フランス)。

日本と同組の3カ国は、いずれも世界屈指のストライカーを複数擁する攻撃型のチームだ。中川監督は、「日本の強みは攻守の切り替えの速さとハードワーク。しっかりと守備をし、そこからの切り替えが大きなポイント」と戦いを見据えた。

選手は東京大会同様、パリ2024オリンピックの男女日本代表と同じユニフォームを着用して戦う。パラリンピック初出場ながら、ゴールが期待される若きエース、平林太一は、「代表ユニフォームに恥じないプレーができれば。壮行会で皆さんの期待や応援を体全体で受け止めて身が引き締まる思いです。得点を取るのが自分の仕事。(得意の)ドリブルを生かして、ゴールにたどり着けるようにがんばりたいです」と意気込めば、同じく初出場となる後藤将起は、「自分の名前の入った代表ユニフォームを着て大会に臨めることにすごく感動しています。でも、そのためにサッカーをしているわけではない。気持ちをしっかり出し、結果を求めて大会に臨みたい」と強い覚悟を示した。

エースストライカーの平林太一は「得点を取るのが自分の仕事。ドリブルを生かして、ゴールにたどり着けるようにがんばりたい」と抱負を語った

東京大会から2大会連続出場の園部優月は、「ユニフォームを着たことで、『いよいよだな』という実感と、日本代表として戦う一員になったということを改めて実感しています。本番でしっかり戦えるよう準備したい」。ゴールキーパーの佐藤大介は、「おそらく今まで経験したことのない緊張をチームとして感じると思います。先ほど激励の言葉にもありましたが、本当に心から楽しんでプレーしたいです」と2度目の大舞台に思いをはせた。

初出場組も躍動を誓う。ドリブルからの強烈なシュートを持つ鳥居健人は、「このユニフォームを着て、僕自身が楽しんで全力でプレーすることによって、皆さんにも楽しんでいただきたいです。そして、結果を残したい」と話せば、粘り強い守備が持ち味の永盛楓人は、「たくさんの声援にお応えできるよう、全力で準備して、メダルを獲得できるようにチーム全員でやっていきたい」。ゴールキーパーの泉健也は、「(オリンピック中継で)見ていた同じユニフォームを着て身が引き締まります。パリまでの残り1カ月間、やれることは全部やってピッチに立ちたいです」と思いを語った。

日本障害者サッカー連盟の北沢豪会長は、「未来に向けて何が残せるのか。もしかしたら、メダル以上に、地域社会や世の中が変わるっていうことも、皆さんの頑張りには含まれてるんじゃないかなと思います」とチームの活躍に期待を寄せた。

また、長年、ブラサカ日本代表を応援しているサポーター団体からは、「我々も最後まで一緒に戦い抜く。ぜひ、いい色のメダルを持って一緒に帰ってきましょう」という熱いエールとともに、富士山と太陽に「NAKAGAWA NIPPON」の文字がデザインされた横断幕と、会場でもあるエッフェル塔を背景にした各選手名入りの日の丸が贈られた。

「史上最強の日本代表」の呼び声も高い中川ジャパン。今後はイギリスでの直前合宿を経て決戦の地パリに入り、チーム一丸で、「メダル獲得」の偉業達成に挑む。

壮行会に駆け付けた小平のみなさんと記念撮影

なお、8月4日まで、事前合宿費など中川ジャパンの活動資金を募るクラウドファンディングも実施中だ(詳細は下記URLより)。パリでの活躍を期待して、ブラインドサッカー男子日本代表チームを応援しよう!

https://camp-fire.jp/projects/view/767423?utm_source=mail&utm_medium=email&utm_campaign=mail_start

文・写真/星野恭子



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