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  再生、昇華。東京の頂点を目指す 香西宏昭【車いすバスケットボール】(その2)

再生、昇華。東京の頂点を目指す 香西宏昭【車いすバスケットボール】(その2)

「点差が拮抗している状態で、無理やり得点しようとしてカウンターを食らい、そのままズルズルと引き離されてしまったんです」 チームの要でありながら、自信を失う。戸惑い、葛藤、迷い。 「4年間練習を積んできたはずなのに全然足りなかったのでは、という後悔が頭をよぎった。そういう思いは、もう絶対にしたくない。全力でやりきってパラリンピックの舞台で悔いのないプレーがしたい」 リオパラリンピックは、香西の車いすバスケ人生において、真にリスタートの舞台となった。 リオパラリンピック以降、改めて取り組んできたのが肉体改造。新たにジャパンチームのフィジカルコーチに就任した有馬正人氏に、パーソナルトレーニングを依頼した。 「以前から体幹は意識して取り組んでいた。でも、無意識に腹筋の上部ばかりを使っていて腰に過度の負担がかかっていました。下部の腹筋を含め体幹を強化して適正に身体を使えるようにならないと」 ひとつひとつのトレーニングをするとすぐに車いすバスケの動作を行なって連動させる。今使った筋力を、どう車いすの操作やシュートに生かすのか。実際にボールや車いすを使って確認する。 「始めてわずか1ヶ月で、車いすでの姿勢が変わりました。無理やりいい姿勢にしようとするのではなく、いい姿勢でいる方が楽になった。ハードな合宿でも身体の痛みが出ない」 もちろん、香西が目指しているのは、己の肉体を強化することだけではない。トレーニングだけでなく、メンタル、栄養などあらゆる要素について、専門家に継続的に指導を受けられる体制を整える。チーム香西を構築させていくことなのだ。 「自己中心的に聞こえるかもしれないけれど、今は自分にすごく集中している。僕の成長が、ジャパンチームにとってすごく必要だと感じているからです」


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