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  【注目!パラスポーツ紹介】フライングディスク

【注目!パラスポーツ紹介】フライングディスク

全国障害者スポーツ大会の13種目のうち、もっとも参加者が多いのは陸上競技だが、驚くのは、その次に多いのが「フライングディスク」。全国大会には1500名もの選手が参加する。「いつでも」「どこでも」「誰とでも」お皿1枚で楽しめるフライングディスクの魅力に迫る! ※『パラスポーツマガジンvol.13』(2023年9月発売)に掲載された記事です。

取材・文/齋藤隆久 写真/中里慎一郎 取材協力/特定非営利活動法人日本フライングディスク連盟

フライングディスクとは?

1940年代、アメリカの大学生がパイを焼くブリキの皿を投げ合って遊んだのが始まりといわれているフライングディスク。プラスチックの円盤1枚でできる手軽さと、競技のシンプルさから、障がい者種目としても注目され、1968年の第一回スペシャルオリンピックスの正式種目に採用された。2001年からは全国障害者スポーツ大会の正式種目になり、競技人口も年々増えている。

フライングディスク競技会の大きな特徴は、障がいの種別によ るクラス分けがないことだ。身体障がい、知的障がい、精神障がいなど、障がいの種類を問わ ず、全員が同じフィールドで競技を楽しむことができる。この ようにクラス分けのない障がい者スポーツは、他には見当たら ない。

限りなく制限の少ないフライングディスク競技

フライングディスクはその名の通りディスクを投げて競うのだが、そのテクニックは超シンプル。ベースとなる持ち方や投げ方があるにはあるが、当然のことながら、そのやり方がすべてのプレーヤーに当てはまるわけではない。基本は基本として、そこから先は自らの工夫で、自らのやりやすい方法を見つけ出せば良い、という考え方だ。

ルール上も、投げ方に規定はなく、手、足、口など体のあらゆる部分を使って投げることが認められている。さらに、視覚障がい者や車いす使用者に関しては、投げやすいようにスローイングラインのプレーヤー側の側面に触れてもよかったり、ゴールが設定されている種目では、ゴールの位置を示す音響装置の使用も認められたりしている。それぞれの障がいに合わせて工夫する余地が残されているところが、フライングディスク競技の良さである。

使用する用具はこれだけ! 


フライングディスクは、プラスチック製の円盤だ。障がい者用の公式ディスクは直径23.5cm、重さが約100g(±5g)。そして、競技に使用するのは、この円盤1枚

持ち方、投げ方ともに自由! ただし、ベーシックな持ち方、投げ方を知っておくことは大切

【持ち方】初心者でも安定して投げられるクラシックグリップ。ディスクの上に親指を置き、リム(外周)に沿って人さし指を伸ばす。残りの指でディスクのリムを軽く握る。あまりぎゅっと握るとリリースがうまくいかないので注意。

【投げ方】投げる方向に対して体を横向きにして立つ。ディスクを地面と平行にキープして後ろに引き、そこからスナップを利かせて体の前あたりでリリースする。このとき、ディスクに回転をかける意識で投げると軌道が安定する。

競技種目① 飛ばした距離を競う「ディスタンス」

3枚のディスクをできるだけ遠くをめがけて投げる。3枚のうち、一番遠くに飛んだ距離を計測し、その距離を競う。プレーヤーはスローイングエリア内で試技を行う。さらに、試技の前に一投の練習をしなければいけないルールとなっているが、この時使用するディスクは競技用と同規格のもので、色は黄色と決められている。試技は3投連続して行い、投げられたディスクの有効範囲は、競技フィールド前方180度。つまり、とにかくスローイングエリアよりも前に飛べば、計測の対象になるということだ。距離の計測は、スローイングラインの中央の計測点から、ディスクが最初に地面に触れた点までとなる。計測は1センチ単位で、メートルで記録する。

競技種目② 正確性が求められる「アキュラシー」

アキュラシーには、ゴールまでの距離の違いで、ディスリート・ファイブ、ディスリート・セブンという競技がある。アキュラシーゴール(内径91.5㎝)に向けて、5mまたは7mの距離からディスクを投げ、通過した回数を競う。ゴールに触れて通過しても得点になる。ただし、ディスクは地面に触れずに、直接アキュラシーゴールを通過しなければいけない。試技は10投連続して行う。プレーヤーが視覚障がい者の場合は、競技役員がアキュラシーゴール後方3mの距離から電子音によってゴール中心部の位置を知らせることができる。音源はプレーヤーが聞こえる程度の音量とし、プレーヤーの手からディスクが離れるまで鳴らすことができる。



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