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- 新スローガンは「挑め未来!」。ロサンゼルス2028パラリンピックを目指し、日本パラ陸上の新体制が発足
新スローガンは「挑め未来!」。ロサンゼルス2028パラリンピックを目指し、日本パラ陸上の新体制が発足
- 3月27日(木)、日本パラ陸上競技連盟の「中期計画・強化方針」記者会見が行われた。 登壇したのは、日本パラ陸上競技連盟会長・増田明美氏、今年から専務理事に就任した杉本敦男氏、同じく新たに強化委員長に就任した鈴木徹氏、知的障害クラスのハイパフォーマンスディレクター・奥松美恵子氏の4名。2028年に開催されるロサンゼルスパラリンピックに向けた中期計画と強化方針と、連盟の新スローガンおよびロゴが発表された。 連盟の主な活動目的は「障がい者が陸上競技を通じ、元気で、生き生きする共生社会の実現」であり、その過程としてロサンゼルスパラリンピックでの目標達成を目指している。 今回、新たに強化委員長に就任した鈴木氏は、2000年シドニー大会から2021年東京大会まで走り高跳びやリレーに出場。パラリンピアンの強化委員長誕生は初めてだ。長年の経験を活かし、強化委員長という立場で後進をサポートしていくという。 「パラ陸上の日本チームは、東京大会では金メダル2個を含む全11個のメダルを獲得しましたが、昨年のパリ大会では金メダル0、総数9個に終わりました。3年後のロサンゼルス大会では、金メダルを含め全13個以上のメダル獲得を目指します」(鈴木氏) そのための方策として、ゴールドメダルターゲット選手や、メダル獲得が期待される注目選手への包括的なサポートとともに、現在、一般の陸上競技で活躍している障がいを持つ選手を含めた即戦力選手の発掘や育成、そして競技力向上のための環境を整えていくとのこと。 映像分析や心理・栄養サポートなど、選手の競技力向上を後押しするチームとしての環境整備はもちろんだが、例えば日本で国際グランプリ大会開催する、また、ガイドランナーの増員や子育てアスリートたちの支援など、支えるスタッフの強化や育成にも力を注いてくそうだ。 知的障がいクラスは、2012年のロンドン大会からパラリンピックに出場しているが、日本はまだメダルを獲得していない。ロサンゼルス大会では、悲願のメダル獲得を目指して、400m、1500m、走り幅跳びで活躍が期待される若手選手を中心に強化を図っていく旨が発表された。 今回の活動スローガンは、パラ陸上に携わる選手をはじめ、広く関係者から公募した。3月3日から23日までの20日間に124もの応募があり、その中から選ばれたのは、脳性麻痺クラスの坂口美果選手による「挑め未来!」だ。シンプルで力強い言葉とロゴが、今後パラ陸上競技のさまざまなシーンで見られることになる。 新しく専務理事に就任した杉本敦男氏は、2024年3月まではコーヒーメーカーや暖房器具などの家電メーカーであるデロンギ・ジャパン株式会社の代表取締役社長だった。もともとサッカーやホッケーに親しみ、40代でフルマラソンを始めたスポーツマンでもある。社会貢献としてパラ陸上競技に興味を持ち、連盟の専務理事に就任した。 「昨年、神戸で開催された世界パラ陸上競技選手権をライブで見て、本当に感動しました。スポーツはワクワクするじゃないですか。そのワクワク、感動をどう伝えていくか、広めていくか。パラ陸上競技のブランディングや、どういう人が興味を持って応援してくれるかというマーケティングなどで力を尽くしていきたいと思っています」(杉本氏) 今年4月26日~27日には愛媛県で日本選手権、6月7日~8日には宮城県でジャパンパラ陸上競技大会が開催される。新しい体制で一丸となってロサンゼルスパラリンピックを目指す日本パラ陸上競技連盟の第一歩に、期待しよう。 文・写真/宮崎恵理
- 車いすバスケ女子の国際大会「大阪カップ」で広がる温かな交流
車いすバスケ女子の国際大会「大阪カップ」で広がる温かな交流
- 寄稿:早川忠宏(Sports PR Japan株式会社) 「オージー! オージー!」。Asueアリーナ大阪(大阪市中央体育館)の高いスタンドから子どもたちの声援がオーストラリアの選手たちに降り注ぐ。 「2025国際親善女子車いすバスケットボール大阪大会(通称・大阪カップ)」の初日に当たる2月14日、日本代表とオーストラリア代表が対戦した開幕戦のスタンドには活気があった。カナダ代表、タイ代表も加えた4チームで争う、日本国内唯一の女子車いすバスケットボール国際大会である。2000年シドニーパラリンピックで車いすバスケットボール日本選手団総監督を務めていた高橋明氏(当時、大阪市障害者福祉・スポーツ協会職員)らが、その人脈を生かして、2003年に男子大会として始まり、2007年から女子大会となった。20年以上続いている。 国際親善の輪を広げる学校交流 大会名にある「国際親善」は、代表チーム同士のことだけを指しているわけではない。子どもたちが海外の選手を応援する温かい雰囲気に包まれている。長年にわたり、開幕前の2日間に出場チームの選手が大阪市内8区の小中学校、計8校を訪問して交流を深めている。そこで触れ合った選手たちのプレーを見つめていた。金曜日のこの日は小中高と事業所を合わせて27団体からの2276人を含む、3144人が来場。入場は無料で、土日には一般来場者も多く、3日間で前年比微増の8086人を集めた。 試合の合間には、コート横のチャレンジコーナーで車いすに乗ってシュートを打つ体験もでき、肢体不自由のある小中高生が各国の代表選手から特別レッスンを受ける時間もあった。試合を終えたオーストラリア代表のシェリー・マセソン選手は「ここに来てプレーできることがすごくうれしいです。それはやっぱり、子どもたちの応援が非常にたくさんあることです」と大きな笑顔を見せた。 取り残される人をつくらないMC この雰囲気づくりの中心にいるのが、音楽・タレント活動も行っている場内MCの「たつを」さん。「まじめでかっこよくではなく、わっと盛り上げるタイプのMCを探していたようで声をかけられました」。2020年から担当している。この日は、子どもたち以上に目立っていた引率の先生をいじって、スタンドを沸かせた。 プロのバスケットボールチームでの経験は長く、大阪エベッサで10年、今もBリーグのアルバルク東京で試合会場を盛り上げる。「車いすバスケは競技としておもしろいもの。ハンディキャップがある方がやる、というイメージは絶対に与えたくないので、表現にはすごく気を使っています」。Bリーグが今ほど人気がなかった時代を知っているだけに、車いすバスケットボールを初めて見る人がいることを考慮し、前半は細かく何が起きたかやルールを伝える。また、国際親善という主旨を踏まえ、日本戦でも日本の守備を「ディフェンス!」と声を出して応援するのではなく、敢えて相手チームを応援する形にしている。 タイムアウトなどで間が空くと、場内スクリーンには配布されたハリセンを鳴らす応援を促す動画が流れた。立っている人も車いすに乗っている人も並んでいて、振り付けは簡単だ。「取り残される人をつくりたくなかったんですよ」とたつをさんは言う。「スタッフの方の温かいエネルギーを、僕も感じているし、選手にも伝わっているでしょう」と、やさしく笑った。 場内MCをつとめたたつをさん 長年障がい者スポーツを取材してきた山口一朗氏が大会事務局長に この大会は、一般社団法人日本車いすバスケットボール連盟(JWBF)、社会福祉法人大阪市障害者福祉・スポーツ協会、大阪市の三者が主催している。事務局長を務めるのは、同協会の障がい者スポーツ振興部スポーツ振興室長の山口一朗氏。毎日新聞の記者として「パラスポーツ」という言葉も一般的でなかった1990年代から、この分野に情熱を注いできた。昨年7月に、取材先でもあった同協会に転職。前回の大阪カップでは事務局次長を務め、今回初めて事務局長となった。 「学校交流は、選手も子どもたちも本当に楽しみにしている特別な時間」と語る。大阪市は24区あり、例年、4カ国の選手たちを8区の8つの小中学校に振り分けて訪問している。今回、希望する学校は二十数校に及んだが、この地域親善交流会を主催する大阪市があらかじめ設けた選考基準に基づき、8校を選んだ。 タイ代表は13日朝に到着したにもかかわらず、そのまま午後には学校訪問を実施。同行した山口氏は、「初めて障がいのある人に触れる子どもたちも多い。キラキラした目で見つめ、こちらも胸が熱くなった」と振り返る。 スタンドでは多くの小中学生が応援 山口氏がパラスポーツに関心を持ち始めたのは、1993年から4年間勤務した毎日新聞奈良支局で障がい福祉施設「たんぽぽの家」が拠点となって開いていた音楽・アートイベントを度々取材したのがきっかけだった。ある時、音楽イベントの中心人物に、「障がい者のスポーツもあるんですか」と問いかけたところ、障がい者野球チームを紹介された。その後、自身も激しい腰痛で日常生活に支障をきたす経験をし、「体の不自由な人々にとって、世の中はどれほど大変なのか」と痛感。記者として「ペンの力で変えられないか」と模索するようになった。長野冬季パラリンピックを前に、大阪から東京や横浜へ足を運び、パラスポーツ関係者への取材を行ったこともある。 1998年、大阪運動部に所属していた際、歌手の桑名正博さんが健常者も参加できる車いすバスケットボールチームを結成したことを記事にした。この時、大阪市長居障害者スポーツセンターの高橋明氏と出会い、以降も新聞がパラスポーツを取り上げる機会が少ない時代に、何度も連絡を取り合い、記事を執筆してきた。 20年以上続くこの大会の歴史の重みも感じている。「日本代表女子の強化として、大事な大会。今回はロサンゼルス・パラリンピックを視野に、日本の若手が多く出場し、オーストラリアやカナダの若手と直接プレーした」 また、選手たちにとっても、子どもたちとの交流は大きな意味を持つ。毎日新聞社オリンピック・パラリンピック室にいた時に、英国代表のロビン・ラブ選手が「子どもたちは言葉が通じなくても笑って、一生懸命応援してくれる」などとオンライン取材で語っていたことを思い出す。昨年、大阪カップに英国代表が出場した際、立場の変わった山口氏は関西国際空港でラブ選手と対面。「ナイストゥ・シー・ユー・アゲイン(また会えてうれしいです)」と声をかけると、相手も覚えていてくれたことに驚いた。 タイムアウト中の日本女子代表チーム 大会存続への課題と展望 事務局長の立場としては、大会を継続することこそが、最も重要だと考えている。そのため、運営は自前のスタッフを中心に行い、費用を抑える工夫をしてきた。今大会も、JWBFの分担金や個人からの寄付などを除き、約2500万円の運営費の大部分をスポンサーの支援で賄った。しかし、物価や人件費の高騰が続く中、財源確保は大きな課題となる。現在は、新規スポンサーの開拓に加え、助成金や補助金を活用したいと取り組み始めている。 さらに、もう一つの大きな課題が会場問題だ。2027年から2028年には、長年使用してきた施設が大規模改修に入る予定であり、新たな会場を確保しなければならない。車いすに対応した観客席付きのスポーツ施設を見つけるのは容易ではないが、選手が最高のパフォーマンスを発揮できる環境を整えることが不可欠だ。 大阪カップの注目度はある程度あるが、単なる一大会にとどまらず、これを契機に他の車いすバスケットボール大会や障がい者スポーツセンターへの関心が広がることを期待している。「(事務局次長から事務局長に)立場が変わったせいかもしれませんが、今年の大会は昨年よりも賑やかだったと感じました」と山口氏。この活気を絶やさぬよう、今回の反省を活かし、来年の大会準備は5月ごろから本格的にスタートする予定だ。 写真/Sports PR Japan株式会社
- デフサッカー男子、国立競技場で初マッチ。デフリンピックの金メダル目指し、JFLクリアソン新宿と強化試合
デフサッカー男子、国立競技場で初マッチ。デフリンピックの金メダル目指し、JFLクリアソン新宿と強化試合
- 4月2日、サッカーの聖地、国立競技場で歴史的な一戦が開催される。聴覚障がいのある選手によるデフサッカーの日本男子代表が、日本フットボールリーグ(JFL)のクリアソン新宿とエキシビジョンマッチを戦うのだ。 この試合は、今年11月に日本で初開催されるデフアスリートの祭典「東京2025デフリンピック」に向けた、デフサッカー日本男子代表の強化と大会機運醸成などを目的に行われる。日本デフサッカーにとって「聖地」での試合は史上初となる。 日本代表の世界ランキングは6位(2025年1月時点)だが、2023年には19カ国が参加して行われた「第4回ろう者サッカー世界選手権」で初めて決勝に進出した。ウクライナに1-2で敗れたが、準優勝はチーム史上最高の順位だ。東京デフリンピックではその上、つまり初の世界王者を目指している。東京デフリンピックのサッカー競技は、男女ともJビレッジ(福島県)で実施される。 「デフ」とは英語の「deaf」で、きこえない人、きこえにくい人を意味する。デフサッカーの基本的なルールは11人制サッカーと同じだが、プレー中は補聴器など支援機器の使用は禁止されていることから、「音のないサッカー」という愛称で呼ばれる。 選手はそれぞれのきこえ方でプレーするため、主審は笛だけでなく、フラッグ(手旗)も併用して視覚的にも合図する点が大きな特徴だ。国際試合ではさらに、両ゴール裏にも一人ずつ審判員が配置され、合計5人のフラッグを持った審判員が多方向からプレーの停止などの情報を選手に伝える工夫をしている。 選手同士やベンチとのコミュニケーションには、手話やジェスチャー、アイコンタクトなどを駆使する。監督は戦術ボードを使って指示を与えることもあるという。練習の積み重ねによって培ったチームワークで、連係プレーやセットプレーなどを巧みに実行し、ゴールを狙う。 歴史的一戦に向け意気込み 1月28日行われたエキシビションマッチ開催会見に出席した、左からデフサッカー男子日本代表の古島啓太副主将、松元卓巳主将、吉田匡良監督、クリアソン新宿の北嶋秀朗監督、須藤岳晟主将、丸山和大代表取締役CEO 1月28日には、エキシビションマッチ開催の記者会見が国立競技場で行われ、デフサッカー男子日本代表を率いる吉田匡良監督が大会開催の経緯を説明した。昨年5月の監督就任以来、競技に真摯に取り組む選手たちの姿を目の当たりにし、「選手一人ひとりからパワーを感じました。選手たちをもっと日の当たるところに出させてあげたいという思いを強くしました」 そこで、面識のあったクリアソン新宿の丸山和大代表取締役CEOに相談したところ、同チームの北嶋秀朗監督も快諾。今回のエキシビションマッチ開催が実現したという。 吉田監督は、「国立といえばサッカーの聖地。ここで試合ができることは、本当に幸せです。デフリンピックの認知度はまだまだです。試合に来てもらえれば、健聴者と何も変わらない、『本当に耳がきこえないの?』と思ってもらえるパフォーマンスが見られるはずです」と力強く語った。 日本代表の松元卓巳主将は、「僕は日本代表が19年目。以前は代表の練習といえども、学校の校庭や土の公園でやっていたので、サッカーの聖地で試合ができることは夢の夢でした。支えてくださる方々には感謝の気持ちでいっぱいです。11月のデフリンピックで世界一を目指して日の丸を背負うので、どこが相手でも負けていい試合はありません。ガチンコで試合ができればと思っています」と意気込んだ。 古島啓太副主将は、「デフサッカーの知名度はまだまだなので、この試合を通じて盛り上げられるように頑張りたいです。JFLというカテゴリーのチームと試合をするのは初めてですが、世界一を目指す上で勝たないといけないと思う。結果にこだわってやっていきたいです」と力を込めた。 対戦相手のクリアソン新宿は、国立競技場のある新宿区を本拠とするクラブチームだ。「クリアソン」はポルトガル語で「創造」意味し、「サッカーを通じて世の中に感動を創造し続ける存在でありたい」をミッションに掲げている。 北嶋監督は、「僕らも本気で戦って、デフリンピックで優勝してもらえるような一つの力になれればという思いもある。対戦をとても楽しみにしています」と話した。須藤岳晟主将は、「本気で戦うことでお互いに学びがあると思う。勝利に向けて戦っていきたいです」と熱戦を誓った。 なお、観戦チケットは2月10日に販売が開始された。全席自由で、前売り券は大人2500円、高校生は1500円、中学生以下は無料となっている。「観客1万人」を目指しており、エキシビションマッチのほか、デフスポーツ体験ブースなど会場イベントもさまざま予定されている。 憧れの聖地でデフサッカーの魅力も伝えたい男子日本代表と、その思いを受け止め真っ向勝負を誓うクリアソン新宿。注目の一戦は4月2日午後7時にキックオフだ。熱戦が期待される。 ▼観戦チケット(イーサイト公式サイト) URL: https://eplus.jp/japanfootballlive20250402/ 取材・文/星野恭子 写真提供/日本ろう者サッカー協会
- 車いすバスケットボール「第50代王者」決定戦が1月31日開幕!
車いすバスケットボール「第50代王者」決定戦が1月31日開幕!
- 車いすバスケットボールのクラブチーム日本一決定戦、「天皇杯 第50回記念日本車いすバスケットボール選手権大会」が1月31日から2月2日まで3日間にわたり、東京体育館(東京都渋谷区)で開催される。 今大会は、1970年に7チームが参加した第1回大会から数え、50回目の節目となることから、例年の8チームから16チームに倍増して開催される。この16チームは全66チームがエントリーし、全国10ブロック別に行われた1次予選会の各優勝チームと、東日本・西日本エリア別の2次予選会でそれぞれ3位までに入った6チームだ。常連チームだけでなく、北海道から沖縄まで全国各地からチームが集い、頂点目指して激突する。 見どころは多い。まず、東京パラリンピックでも活躍した鳥海連志や古澤拓也など実力者を多数擁し、大会連覇中の神奈川VANGUARDS(関東ブロック)が3連覇を達成するかが注目される。もちろん、他の15チームにも頂点に立つチャンスは平等にあり、どの試合も見逃せない。 また、この天皇杯はパラリンピックなどの国際ルールとは異なり、男女混成で、障がいの有無に関わらず出場できる点が特徴だ。選手はそれぞれ、障がいの有無や程度に応じて「クラス」に分けられ、それを「持ち点」としてチームが構成される。公平性を考慮しながら、それぞれの強みを生かしたパラスポーツならではの、インクルーシブな試合であることも醍醐味だ。 さて、開幕1週間となった1月24日には記者会見が開かれ、出場16チームから3チームの代表選手3名が登壇し、大会の目標や意気込みなどを語った。冒頭写真左から、竹内厚志(ワールドバスケットボールクラブ)、丸山弘毅(神奈川VANGUARDS)、北風大雅(埼玉ライオンズ)。 神奈川VANGUARDSで、前回大会MVPにも選ばれた丸山弘毅は、「チームとして、神奈川らしいバスケを4試合貫き、3連覇を達成したい。そのために、3ポイント(シュート)とインサイドを使ったプレーなどオフェンス力を強化してきた。個人としても1年間、それに取り組んできた。1回戦からいいパフォーマンスをして、3連覇に貢献したい」と力を込めた。 西日本第2次予選会で優勝し出場権をつかんだワールドバスケットボールクラブ(東海北陸)の竹内厚志キャプテンは、「チームも1985年創立の40周年になる。4連覇していた時代もあるが、ここ20年以上優勝から離れているので、もう1度、強いワールドを取り戻したい。『ワールドという名は日本一でなく、世界一を目標に名付けた』と聞いている。(今大会で)通過点となる日本一になり、もっと上を目指したい」と意気込む。チームの選手数は昨年から5割増しの12人に増強した。率いる竹内は、「1点でも多く取るなど勝つためにやるべきことを全うしたい」と個人の目標も口にした。 東日本第2次予選会優勝チームの埼玉ライオンズ(関東)から北風大雅キャプテンも登壇した。ライオンズは昨年大会で、決勝戦の試合終了間際まで王者VANGUARDSをリードしていたが、逆転されての2位。「すごく悔しかった。チームは昨年から2選手が抜け、新たに2選手が入った。全員で基礎に立ち返ってフィジカル強化に取り組み、どのチームよりも走ってきた。それが自信になり、力になっている。(今大会で)しっかり発揮して、チーム初の日本一を取りたい。個人としてはキャプテンとしてパッションを常に出し、チームにエネルギーを与えられるよう全力でプレーしたい」と、決意を新たにしていた。 参加数が16チームに増えたことについては、「全国各地のチームを一堂に見てもらう機会になる」(丸山)といったポジティブな受け止めとともに、頂点に立つには3日間で最高4試合に勝ち続けなければならないため、「試合数が増えるのは楽しみだが、きつい。総力戦で頑張らないといけない」(竹内)と気を引き締める声も。さらに、「1回戦は普段あまり対戦機会のないチームが相手。情報が少なく、難しい試合になる」(北風)など、例年とは違う大会であり、特別な緊張感があることを伺わせた。 「チーム内から一人、『注目してほしい選手』を挙げるとしたら?」という質問に対しては、チームそれぞれの雰囲気を感じさせる答えが返ってきた。丸山は、「前田柊キャプテン」を挙げた。競技歴は5年とチームでは最も浅いが、クラス1.5のローポインターながらスピードがあり、攻守にわたってハイポインターを活かすプレーでチームへの貢献度が高いという。丸山は、「スタッツに残らないが、得点シーン以外のところで活躍してくれる。彼がいることで、チームの武器であるトランジションバスケが成り立っている」と話した。 竹内が挙げたのは、競技歴約40年で日本代表歴もあるベテランの大島朋彦(クラス4.0)だ。高さを生かしたディフェンスを強みとし、特に相手選手の後方からボールだけをさっと奪うプレーが得意だという。熊が川で鮭を狩る姿に似ていることから、「チームでは、『鮭狩り』と呼んでいる。そのプレーが出るとチームも盛り上がる。その瞬間を見てほしい」と、笑顔でアピールした。 北風は、チームで唯一の女子選手、財満いずみ(クラス1.0W)を挙げた。パリパラリンピック女子日本代表でも活躍した選手だが、「男子の中に混ざって出るのはハードだと思う。でも、一人で男性のハイポインターを止める守備力がある。また、ハーフコートオフェンスでもインサイドにカットインするプレーが上手い」と紹介。シューターを陰でアシストする財満の「忍者のような動きにも注目してほしい」と話した。 年に1度の頂上決戦。その「第50代王者」となり、歴史に名を刻むはどのチームか? 1月31日の開幕に向け、現在、観戦チケットが好評発売中。また、1回戦から決勝戦まで全16試合がYoutube配信されることも決定した。車いすバスケットボール史に残る見逃せない戦いをぜひ! <天皇杯 第50回記念日本車いすバスケットボール選手権大会> ・2025年1月31日(金)~2月2日 ・東京体育館(東京都渋谷区) ▼試合日程・組み合わせ https://jwbf.gr.jp/news/998 ▼チケット販売情報 https://jwbf.gr.jp/news/1032 ▼Youtube配信 https://www.youtube.com/@jwbf 日本車いすバスケットボール連盟公式YouTubeチャンネルで、全16試合を映像配信 2月2日の決勝戦には、楽曲を制作したアーティスト、GASHIMA from WHITE JAMがハーフ タイムショーに出演! ▼主な会場イベント ・チーム・選手紹介コーナー ・チームグッズ販売ブース(7チーム) ・50回記念大会Tシャツ販売(数量限定) ・車いすバスケットボール体験会/3x3体験会 文/星野恭子
- 「つなげる」「育てる」をコンセプトに、車いすバスケ「MATSUNAGA CUP 2024」開催!
「つなげる」「育てる」をコンセプトに、車いすバスケ「MATSUNAGA CUP 2024」開催!
- 9月21日~22日、岐阜県大垣市で「MATSUNAGA CUP 2024」が開催された。この大会は、岐阜県障害者スポーツ協会と車いすメーカーの株式会社松永製作所の共催で、2022年から行われている。第3回目となる今年は、全国から35名のジュニアが参加。2日間にわたる濃密な時間を、思い切り楽しんだ。 大会初日は、車いすバスケ体験会や車いすでのタイムトライアルなどのアクティビティ、大会に協賛する味の素株式会社による栄養講座が行われた後、パリパラリンピックの車いすバスケ競技に出場した日本代表選手を含む女子トップ選手たちに、車いすバスケの基礎を教えてもらうという、とても贅沢なプログラム。トップ選手のアドバイスがまるで魔法のくすりのように効いて、あっという間にうまくなる選手も見られた。 2日目はお待ちかねのフレンドリーマッチ。選手は4つのチームに分かれ、午前中は総当たりの予選リーグが行われた。各チームにはトップ選手とコーチが入ってサポート。ゲーム前にシュート、パス、チェアワークなどをチームごとに練習した後、4分×4クォーターのゲームに臨んだ。 ジュニアとトップ選手・コーチらが気持ちを一つにして試合に臨んだ 選手たちはチーム力が同じ程度になるよう、各チームに振り分けられたのだが、びっくりしたのは、初めてチームを組んだとは思えないほどチームワークが良いことだ。ゲームの進め方をみんなが理解して動いている、と言ってもいいだろう。ボールを奪い仲間にパスをしてシュートチャンスを作る選手、そのパスからゴールを狙う選手と、各自の役割がうまく調和し、ずっと一緒に練習してきたんじゃないかと思わせるようなプレーが随所に見られた。 初めて一緒にプレーするチームメイトにもかかわらず、息の合ったプレーが随所に見られた 車いすバスケ女子日本代表でキャプテンを務める北田千尋選手(右から2人目)のアドバイスを熱心に聞くチームイエローの選手たち 午後はトップ選手によるエキシビションマッチに続き、予選リーグの結果を受け3位決定戦と決勝戦が行われた。決勝を戦ったチームレッドとグリーンは、予選では6対6の引き分けと五分の戦いだったが、決勝戦でも実力伯仲の大接戦が繰り広げられ、試合は延長までもつれこんだ。結果、チームレッドの勝利となったが、観客を魅了する白熱したゲームに、大きな歓声と拍手がおくられて会場は一体となった。 エキシビションは女子トップ選手による紅白戦。パラリンピックでも見せたスピーディで正確なプレーが目の前で披露され、参加したジュニアの目はくぎ付け! 決勝戦のチームレッド対チームグリーンは、延長までもつれる大激戦に! 「つなげる」と「育てる」をコンセプトに、障がいをもった子どもたちにスポーツを始める機会だけでなく、スポーツを楽しむ機会を提供したいという想いから始まった「MATSUNAGA CUP」。スポーツを始めた子どもたちとトップ選手、コーチが同じチームとなり、同じコートでスポーツをすることを通じて目標を持ち、スポーツを“続けたい”と思える大会を目指しているという。 そのコンセプト通り、ジュニアたちは思いっきり体を動かして車いすバスケを楽しみ、選手・コーチが楽しさを伝え、引き出し、運営や演出・協賛社が大会を盛り上げ、支え、会場にいる者全員がハッピーな気持ちになれる大会だった。 何よりも、参加したジュニアたちの生き生きした動きとキラキラした目は、スポーツの楽しさを存分に表していた。こうした”一生ものの体験”が、もっと増えていくことを期待したい。 見事に優勝したチームレッド 2位のチームグリーン 3位のチームブルー 4位のチームイエロー 大会MVPの選手を中央にベスト5に選ばれたジュニアたち 文・写真/編集部
- パリ2024パラリンピック 閉会式の旗手を務めた木村敬一(水泳)、和田なつき(卓球)のコメント
パリ2024パラリンピック 閉会式の旗手を務めた木村敬一(水泳)、和田なつき(卓球)のコメント
- 木村敬一 まず初めに、大会を通して、たくさんの応援、本当にありがとうございました。 このような大役を務めたこと、大変光栄に思います。 そして、自分史上最強の選手の皆様と一緒に閉会式を迎えることができ、これ以上ない幸せでした。 今後もスポーツの持つ力を信じて、未来に向けて歩んでいきたいと思います。改めまして、ありがとうございました。 和田なつき 旗手に選んでいただいてとても嬉しいです。 初のパラリンピックが自分にとって最高の思い出になりました。LIVEで試合を見て応援してくれたり、勝った後にメッセージが届いたり、他国の方から声をかけて頂いたり、すごく応援されているんだ…と感動しました。 夢に見た金メダルを取れて私は幸せです。ですが、これで終わりません。次の目標を達成できるようにまたコツコツと頑張りたいと思いますので応援よろしくお願い致します!
- 【パラリンピック現地レポート】車いすテニス・上地結衣が2冠。「デフロートとの1戦1戦で、女子車いすテニスのレベルを向上させている、という感覚を互いに共有していると思う」
【パラリンピック現地レポート】車いすテニス・上地結衣が2冠。「デフロートとの1戦1戦で、女子車いすテニスのレベルを向上させている、という感覚を互いに共有していると思う」
- 日本は、車いすテニスの王国といえる。とくに、男子は、世界的レジェンドの国枝慎吾が引退したが、代わって華々しくデビューを飾った小田凱人が、栄光の軌跡を追いかけている。 一方、女子はなんといっても、オランダが圧倒的な強さで車いすテニス界を牽引している。車いすテニスが1992年のバルセロナ大会からパラリンピックの正式競技となって以来、オランダは東京2020パラリンピックまで8大会で、シングルス、ダブルスともに金メダルを獲得してきた。どの国も、立ちはだかるオランダの牙城を崩したことがないのだ。 精度の高い攻撃と相手のミスでダブルスを制した上地結衣/田中愛美組 第3セットのマッチタイブレークを10対8で逃げ切り、3時間もの激闘の末に上地結衣/田中愛美組が女子ダブルスに日本初の金メダルをもたらした 田中がアニク・フォン・クートの足を止めるショットをきっちり打っったことで、上地は数少ないチャンスでウイナーを狙うことができた オランダの猛攻がを受けながらも粘り強く返球を繰り返した田中愛美。見事な戦いぶりだった 9月5日、ローランギャロスで行われた女子ダブルス決勝で対戦したのは、オランダのディーデ・デフロート/アニク・フォン・クート組と、日本の上地結衣/田中愛美組だ。デフロートとフォン・クートはシングルス世界ランキング1位、3位。一方の上地は同2位、田中は12位。オランダペアの方が格上であることは一目瞭然だ。 しかし、この日行われた女子ダブルスを制して女王の座を掴んだのは、上地/田中組だった。日本の女子車いすテニス初の金メダルである。 ダブルス決勝の第1セットは、オランダペアが6対4で勝ち取っている。第2セットは6対5からのタイブレークをオランダ3ポイントに抑えて日本が逆転した。 女子ダブルスは、長いストローク戦になりがちだ。田中にオランダの猛攻が集中する中、田中は粘り強く返球を繰り返した。上地は、ゲーム後半にデフロートがダブルフォルトを連発するなど調子を落としてきたことを見逃さず、デフロートにダメージを与えるようなショットを打つタイミングを見計らっていた。 「安易にディーデ(・デフロート)に返球すれば、それがチャンスになってしまうリスクがありました。田中がストレートのスライスでアニク(・フォン・クート)の足を止めるショットをきっちり打っていてくれたので、私は数少ないチャンスでウイナーを狙うことができました」(上地) 精度の高い攻撃を繰り返す日本に対し、デフロートがダブルフォルトを重ねて自ら崩れる場面も見られた。そして、第3セットのマッチタイブレーク(10ポイント先取)を10対8で逃げ切り、3時間もの激闘の末に日本が優勝を決めたのだった。 デフロートには東京パラから3年間未勝利も、直前の大会でストレート勝ちしたことが生きた 7月に行われたブリティッシュオープン決勝でデフロートにストレート勝ちしたことが、いい材料になったと上地は言う 「カモン!」苦しいラリーが続く場面でウイナーを決めると、握りこぶしを固く振り上げて叫ぶ上地。そして、大声援が上地の声をかき消すように何度も響き渡った 勝利の瞬間から涙が止まらなかった上地。パラリンピック2冠は国枝慎吾もなしえなかった快挙だ ローランギャロスを埋め尽くした大観衆が上地をスタンディングオベーションで称えた 翌6日には、女子シングルス決勝が行われた。この決勝を戦ったのも、上地とデフロートだ。上地とデフロートのパラリンピックでの顔合わせは、2016年リオ大会の3位決定戦、前回東京大会の決勝に続く3回目である。リオ大会では上地が勝ちきり銅メダル。4年後の東京大会決勝ではデフロートに軍配があがり、上地は銀メダルに涙をのんだ。 6日、ローランギャロスのセンターコートであるコートフィリップ・シャトリエには、スタンドの上まで観客が詰めかけていた。第1セット、4対4からディーデが連続してゲームを勝ち取り、上地は4対6で落とした。続く第2セットでは、上地が得意とするバックハンドの強烈なショットだけでなく、スライスのドロップショットをピンポイントで打ち込むなどの攻撃が冴え渡った。また、デフロートは、第2セットに入ってからサービスのミスを連発し、9つものダブルフォルトで失点。上地が6対3でこのセットを奪い返した。 ファイナルセットの出だしは、目の覚めるようなデフロートのリターンで1ゲーム目を0点に抑えられたが、上地もリターンエースを叩き込んでブレイクする。 「カモン!」 苦しいラリーが続く場面でウイナーを決めると、握りこぶしを固く振り上げ、上地が叫ぶ。大声援が上地の声をかき消すように、何度も響き渡った。 「必ずしもリターン1本でいけるというわけではありませんでしたが、ディーデのサーブが崩れてきたことで、サーブを入れにいくような傾向も見えていました。自分のリターンのクロスに自信を持っていたので、最後までやり切ることができました」 上地5対4で迎えたファイナルセットのゴールドメダルマッチポイント、サーブはデフロートだった。いったんはパワフルなクロスへのウイナーでしのいだデフロートは、ファーストサービスをネットにひっかけ、セカンドサービスがラインをオーバー。デフロートのダブルフォルトで、上地の今大会2個目となるシングルスの金メダルが決まったのだった。 東京大会の決勝で敗北を喫した頃から、3年間、グランドスラムなどのトーナメントでも上地はデフロートに1勝もあげることができずにいた。しかし、今大会直前の7月に行われたブリティッシュオープンの決勝で、上地はデフロートにストレートで勝利を挙げた。 「クレーと芝というサーフェスの違いがあるので、勝利したプレーの全てが、今日の決勝に生きた、というわけではありません。でも、あの時の試合から、自分のサーブからのコース配分や相手に自分の立ち位置の変化を見せて翻弄させることができた。また、あの試合からディーデのフォアハンドを狙うことを意識して、今大会に臨めました。イギリスでのチャレンジがいい材料になりました」 「強いオランダをしっかり叩いた結衣ちゃんのことを本当に尊敬しています」(国枝慎吾) 銀メダルのデフロート(左)と銅メダルのフォン・クート(右)というオランダの2人を従え、真ん中に立った上地。難攻不落だったオランダの牙城を世界で初めて崩した 東京大会以降、第1シードのデフロートをどう打ち負かすか、ということは上地にとっても、目の前の大きな試練だった。1年前から引退した国枝氏に指導を仰ぎ、何度もアドバイスを受けてきた。国枝氏は語る。 「デフロートの弱点を攻め続けること、結衣ちゃんの強みを活かすこと。正直、体格差もあり、障がいも重い。だからこそ、より高いテクニックで試合運びをする必要がある。この1年間、結衣ちゃんのレベルが非常に向上していたからこそ、手に入れることができた勝利でした」 2004年のアテネ大会以来、パラリンピックやグランドスラムで誰も成し遂げられないような勝ち星を積み上げてきた国枝氏が言う。 「女子車いすテニスのパラリンピックでは、ずっとオランダがシングルスもダブルスも金、銀を独占してきた。結衣ちゃんは東京大会のシングルスで銀メダル、今大会で金メダルを獲得したことで、オランダの歴史を崩壊させたんです。強いオランダをしっかり叩いた彼女のことを、本当に尊敬しています」 日本チームは、今年4月から映像分析による戦略を徹底させてきた。上地も、分析チームから伝えられる膨大なデータを頭に叩き込み、それをプレーにつなげている。上地は、これまで自分自身が経験してきたライバル選手の傾向と、映像分析によるデータをイメージの中で一致させて、それを実際のプレーで体現してきたのだ。サービスの配分やリターン、ストロークの狙いどころやショットの質を大きく向上させてきたことで、今回の勝利を引き寄せたのだ。 表彰台の一番高いところで、上地は金メダルにそっと口づけをした。 「今日、自分が勝つことができたけれども、ディーデに対するリスペクトは変わりません。リオ大会で私たち2人のストーリーが始まりました。私が、彼女の競技人生に火をつけたと自負していますし、そこから今度は彼女に追い越され、追いかける立場になったけれども、東京大会で彼女が金メダルを取った時、本当に嬉しかった。今も、彼女との1戦1戦で、女子車いすテニスのレベルを向上させている、という感覚を互いに共有していると思う」 晴れやかな笑顔で、上地が語る。 「今日は、勝つことができた。何より、自分の全てを出し切りました。彼女との戦いは続いていきますが、ほかの選手にも必ずチャンスがある。挑戦してほしいと思っています」 日本の、世界の女子車いすテニスの新たな1ページを開いた上地。次なるゲームで、さらに次元を超えていくことを、誰よりも心待ちにしているのだ。 取材・文/宮崎恵理 写真/吉村もと
- 大会最終日、マラソンで鈴木朋樹(車いす)、道下美里(視覚障害)が銅メダル! 日本のメダル獲得数は金14、銀10、銅17の計41個。金メダル数は過去3番目、総メダル数は過去4番目(パリパラリンピック9月8日の結果)
大会最終日、マラソンで鈴木朋樹(車いす)、道下美里(視覚障害)が銅メダル! 日本のメダル獲得数は金14、銀10、銅17の計41個。金メダル数は過去3番目、総メダル数は過去4番目(パリパラリンピック9月8日の結果)
- 女子マラソン視覚障害のクラスで、道下美里が銅メダルを獲得。4位でフィニッシュしたものの、3位の選手が失格となり、繰り上がりのメダルとなった リオ、東京に続く3大会連続のメダルとなった道下 男子マラソン車いすのクラスで、鈴木朋樹が銅メダル。2位にはわずか4秒及ばなかったものの、この種目で初のメダル獲得となった 鈴木にとっては東京大会の400メートルユニバーサルリレーでの銅メダルに続く表彰台 男子マラソン視覚障害のクラスで9位となった和田伸也。レースはT12クラスで行われたが、それより障害が重いT11クラスの和田の記録はパラリンピック新記録となった 9月8日の日本人選手の結果(決勝種目など) 陸上 男子マラソン(車いすT54)3 鈴木 朋樹 (T54) 1:31:238 吉田 竜太 (T54) 1:37:15 女子マラソン(視覚障害T12)3 道下 美里 (T12) 3:04:23 女子マラソン(車いすT54)6 土田 和歌子 (T54) 1:52:3912 喜納 翼 (T54) 2:04:53 男子マラソン(視覚障害T12)7 堀越 信司 (T12) 2:28:039 和田 伸也 (T11) 2:29:59(パラ新)10 熊谷 豊 (T12) 2:32:26 カヌー 女子カヤックシングル200m(運動機能障害KL1)6 瀬立 モニカ (KL1) 女子カヤックシングル200m(運動機能障害KL2)10 宮嶋 志帆 (KL2) パワーリフティング 男子107キロ級(運動機能障害)8 佐藤 和人 (PWL) 175 写真/吉村もと
- 【パリパラリンピック現地レポート】大会全体をマネジメントする戦術で、新たな歴史を切り拓いた”オリオンJAPN”
【パリパラリンピック現地レポート】大会全体をマネジメントする戦術で、新たな歴史を切り拓いた”オリオンJAPN”
- 9月5日、パリ南アリーナでゴールボール男子決勝が行われ、日本がウクライナを4対3で下して金メダルを獲得した。 これまで、ゴールボール日本代表は、女子が2004年のアテネ大会で銅メダル、12年のロンドン大会で金メダル、そして前回大会の東京大会で銅メダルを獲得している。男子は、東京大会に開催国枠で初出場し5位。その後の3年間で急成長し、昨年行われたIBSA(国際視覚障害者スポーツ連盟)主催のワールドゲームズで優勝した。チャンピオンだけに与えられる今大会の出場枠を確保し、自力での出場を決めて、パリの地に乗り込んだのだった。 日本チームは、予選ラウンドで中国、ウクライナ、エジプトと対戦した。1勝2敗でBグループ3位となり決勝トーナメントに進出。準々決勝でAグループ2位のアメリカと対戦し、6対4で退けた。 予選で隠していた戦術で中国に見事にリベンジ 予選で負けた中国にリベンジを果たし、初の決勝進出を決めメダルを確定させた 中国は高いバウンドボールが弱点。予選では隠していた球筋で中国を翻弄した 日本の組織的かつ戦術的な堅い守備が、アジアチャンピオンの中国をわずか2点に封じた 準決勝で対戦したのが、今大会初戦で対戦した中国である。予選では、6対7で勝ち星をあげることができなかった。中国は、アジアの強豪で東京パラリンピック、2022年の世界選手権ではともに銀メダル、22年のアジアパラ競技大会では金メダルを獲得している。が、日本が優勝した昨年のワールドゲームズには出場していない。日本にとっては、予選で負けた中国との準決勝が、ひとつの大きな山場だった。 試合開始早々に、攻撃の要である宮食行次が先制点を決めた。持ち味である高さのあるバウンドボールが中国のゴールネットを揺らした。「高いバウンドボールは中国の弱点だということがわかっていたので、絶対に勝負できると思っていました」と、宮食が振り返る。「予選では、高さを調整してあまり手の内を見せない攻撃にしていました。準決勝で高いバウンドボールを出したことで、中国は驚いたと思います」。大会全体をマネジメントする戦術の一つが、いきなり奏功した。 前半から日本は積極的に攻撃を仕掛け、宮食のバウンドボールだけで5得点を挙げた。またキャプテンの金子和也は、相手が投球位置や距離を測りにくい左利きの利点を活かし、スピードある投球で3得点。前半だけで8対2と大きくリードした。 焦りを隠せない中国は、後半にスポーツマンシップに反する反則を犯す。タイムアウト後、中国の選手がユニフォームについた汗などの水分をボールになすりつけたのだった。表面に水分がついたボールは、乾いたボールよりもスピードが増す。アイシェードを装着した選手は、いつもとは異なるスピードに反応が遅れ、ゴールを奪われてしまうのだ。タイムアウト直後の中国に対し、審判がボールを確認してチームペナルティの判定に。金子がきっちりペナルティスローを決めて、11対2とリードを広げた。日本は前半からの勢いのまま、最終的に13対5という大差で中国を下し、決勝進出を決めたのだった。 ゴールデンゴールの瞬間、思わず飛び上がって、そのあとは瞬時に脱力した(佐野優人) 延長戦の激闘を制し、最後は佐野優人が決勝ゴールを決めて金メダルを獲得 レフトとライトの両ウイングでプレーした金子和也(左)。キャプテンとしてチームを牽引した 6人のうち誰が出ても戦力が落ちないのが日本の強みのひとつ。抜群のチームワークの良さも勝利をもたらす要因だった そうして迎えた決勝戦の相手は、ウクライナ。ウクライナは準決勝で、東京パラリンピックの金メダリストであるブラジルを破って決勝に駒を進めていた。日本が6位だった2022年の世界選手権では、ウクライナはブラジル、中国に続く3位。やはり東京大会以降、上位に位置する強豪である。今大会、予選ラウンド2戦目で日本はウクライナに8対9で、これも1点差で敗北を喫している。 先制点を挙げたのは、キャプテン金子だった。自陣ライトから真っ直ぐに投げたボールが、相手のレフト選手にあたり、体を弾いたボールが後ろのネットに突き刺さった。 「狙い通りでした。高いバウンドではなく低めのバウンドでスピードがある投球。ずっと練習してきた攻撃です」(金子) 金子はもともと左ウイングの選手である。しかし、去年からライトポジションでもプレーすることが増えた。 「東京大会以降、パラリンピックの金メダルを目指す上で、これまでどおりでは勝てないことをチーム全員が痛感していました。そんな中、金子から“右ウイングでもやりたい”と申し出があった。難しかったと思うが、スタイルの異なる攻撃的な宮食と金子を同時にコートに入れることができるようになり、そのスタイルで去年のワールドゲームズを勝ち切れた。今の日本の大きな武器になっています」 という工藤力也HCの言葉通りのプレーだった。 試合は、前半2対2。前半終盤に途中出場した佐野優人が、後半に1得点したが、その後ウクライナも同点ゴールを決めて3対3となり、延長戦に突入した。 延長戦は前後半3分ずつで行われるが、とにかく先にゴールした方が勝者となるゴールデンゴール方式だ。 延長戦でコートに入ったのは、後半ゴールを決めた佐野、宮食、そして今大会初出場で守備を担う萩原直輝の3人だ。緊迫した攻守が繰り返される中、延長戦開始から1分半。佐野がボールを受け取ると、ライトから大きくクロス方向に回り込む助走から投球。ウクライナ選手の体で大きくボールが弾かれると、そのままゴールへと転がり込んだ。この瞬間、日本男子の金メダルが決まった。 プレー中は静寂に支配されている南アリーナのスタンドが、一気に爆発したような歓声に包まれた。 「ゴールデンゴールの瞬間、ホイッスルの音も聞こえず、ただ会場の歓声がめちゃくちゃ上がって、それで自分が決めたんだということがわかりました。思わず飛び上がって、そのあとは、もう瞬時に脱力してしまいました」と、佐野が喜びの実感を口にする。 「実際には、延長戦に入る時、どのメンバーをコートに送り出すか、すごく迷いがありました。宮食と金子という攻撃的なメンバーにするのか、佐野を入れてディフェンスから攻撃につなげる守備型にするのか。決勝の後半、佐野が入っていた時間帯にウクライナのディフェンスが佐野の攻撃に合っていないと感じたんです。佐野は、軌道を変えて投球する独特の助走で相手選手を騙すテクニックが武器です。海外の強豪選手はスピードやパワーで押し切るボールには強いが、間をずらすような佐野の攻撃に対して、つい待てずに先走ってしまう傾向がある。ここは、相手が嫌がるボールで勝負しようと。それが最後にゴールデンゴールを生み出しました」(工藤HC) 日本の戦略が、世界を制した。 東京後の3年間、厳しいフィジカル強化が道を拓き、新たなステージへ 日本は5位に終わった東京パラリンピック以降、全員でフィジカル強化に取り組んできた。東京大会に合わせて完成したナショナルトレーニングセンターに常駐するフィジカル強化の専門トレーナーが、選手一人ひとりに合わせたメニューを組み、選手はピークを見据えたプログラムに取り組んだ。例えば宮食は、東京大会の頃には100kgだったウェイト重量が、現在は120kgまで増えたという。 「ウェイトの負荷が上がるにつれて、投球のパワーも上がっていくという実感がありました」(宮食) 「今朝も、夜の決勝戦に備えて短時間で高出力のウェイトトレーニングをしました。このトレーニングをすることで体のキレが実現します。こうした積み重ねが、大舞台の結果につながりました」(金子) 選手の個性を活かしたチーム戦略と、コートで刻々と変化する攻守に自律的に対応しながら、3年間の取り組みの全てを発揮して手に入れた、金メダル。ゴールボールの日本代表「オリオンJAPAN」の歴史に、新たなページが加わったのだった。 取材・文/宮崎恵理 写真/吉村もと
- 車いすテニス男子シングルス、18歳の小田凱人が有言実行の金メダル! 自転車ロードレースでは53歳の杉浦佳子が日本人最年長金メダル!(パリパラリンピック9月7日の結果)
車いすテニス男子シングルス、18歳の小田凱人が有言実行の金メダル! 自転車ロードレースでは53歳の杉浦佳子が日本人最年長金メダル!(パリパラリンピック9月7日の結果)
- 車いすテニスの男子シングルスで、小田凱人が金メダル。試合直後のインタビューでは「やばい、かっこよすぎる、オレ」とコメント 陸上・女子800メートル脳性まひなどのクラスでは、小野寺萌恵がシーズンベスト記録で6位入賞 陸上・男子200メートル足に障害のあるクラスでは、井谷俊介がシーズンベスト記録で7位入賞 車いすバスケットボール男子決勝では、アメリカがイギリスを73対69で破り金メダル。パラリンピック3連覇を達成した 9月7日の日本人選手の結果(決勝種目など) 車いすテニス 男子シングルス1 小田凱人(WT) 自転車 女子個人ロードレース(運動機能障害C1-3)1 杉浦 佳子 (C3) 1:38:48 男子個人ロードレース(運動機能障害C1-3)15 藤田 征樹 (C3) 1:56:1320 川本 翔大 (C2) 1:58:07 陸上 女子800m(脳性まひT34・車いす)6 小野寺 萌恵 (T34) 2:15.85 男子200m(義足・機能障害T64)7 井谷 俊介 (T64) 23.50 女子400m(視覚障害T13)7 佐々木 真菜 (T13) 58.35 男子走り幅跳び(視覚障害T13)7 福永 凌太 (T13) 6m55 女子100m(義足・機能障害T63)予選敗退 兎沢 朋美 (T63) 15.85予選敗退 前川 楓 (T63) 16.34 水泳 女子200m個人メドレー(運動機能障害SM5)6 由井 真緒里 (SM5) 3:48.88 女子100m自由形(視覚障害S11)8 石浦 智美 (S11) 1:10.85 女子50mバタフライ(運動機能障害S7)予選敗退 西田 杏 (S7) 38.05 男子200m個人メドレー(運動機能障害SM10)予選敗退 南井 瑛翔 (SM10) 2:20.30 車いすバスケットボール 女子7 日本(財満いずみ、柳本あまね、小島瑠莉、江口侑里、土田真由美、西村葵、萩野真世、大津美穂、石川優衣、清水千浪、網本麻里、北田千尋) 馬術 個人自由演技(障害2)8 稲葉 将 (GII) 66.254 カヌー 女子バーシングル200m(運動機能障害VL3)12 宮嶋 志帆 (KL2) 1:20.22 男子カヤックシングル200m(運動機能障害KL1)準決勝敗退 高木 裕太 (KL1) 1:01.42 車いすフェンシング 男子エペ団体1回戦敗退 日本(安直樹、藤田道宣、加納慎太郎) 写真/吉村もと
- 連日のメダルラッシュ! 水泳・木村敬一、車いすテニス女子シングルス・上地結衣、柔道・瀬戸勇次郎、廣瀬順子が金メダル! 水泳・鈴木孝幸、車いすテニス男子ダブルス・三木拓也・小田凱人組が銀メダル! 水泳・富田宇宙、柔道・小川和紗、陸上・佐藤友祈が銅メダル!(パリパラリンピック9月6日の結果)
連日のメダルラッシュ! 水泳・木村敬一、車いすテニス女子シングルス・上地結衣、柔道・瀬戸勇次郎、廣瀬順子が金メダル! 水泳・鈴木孝幸、車いすテニス男子ダブルス・三木拓也・小田凱人組が銀メダル! 水泳・富田宇宙、柔道・小川和紗、陸上・佐藤友祈が銅メダル!(パリパラリンピック9月6日の結果)
- 車いすテニス・女子シングルスの決勝で、上地結衣が大きな壁だった宿敵・デフロート(オランダ)に2対1で逆転勝ち、ダブルスに続く2冠を達成した 陸上の男子100メートル車いすのクラスで佐藤友祈が銅メダル。400メートルの銀に続いて2つ目のメダルとなった。この種目、伊藤智也は7位、伊藤竜也は8位 男女混合、障がいが異なる選手たちが走る陸上400メートルユニバーサルリレーで日本は4位。沢田優蘭から辻沙絵へのリレーのシーン 陸上男子円盤投げ脳性まひのクラスで新保大和は惜しくも4位でメダルを逃す 陸上男子1500m知的障害のクラスで赤井大樹は5位 9月6日の日本人選手の結果(決勝種目など) 水泳 男子100mバタフライ(視覚障害S11)1 木村 敬一 (S11) 1:00.90(パラ新)3 富田 宇宙 (S11) 1:03.89 男子50m自由形(運動機能障害S4)2 鈴木 孝幸 (S4) 36.85 男子50mバタフライ(運動機能障害S5)5 田中 映伍 (S5) 33.258 日向 楓 (S5) 37.09 女子100m背泳ぎ(知的障害)6 木下 あいら (S14) 1:09.73予選敗退 芹沢 美希香 (S14) 1:16.41予選敗退 福井 香澄 (S14) 1:16.37 男子100m背泳ぎ(運動機能障害S10)8 南井 瑛翔 (S10) 1:04.93 男子100m自由形(運動機能障害S8)予選敗退 荻原 虎太郎 (S8) 1:01.81 男子100m背泳ぎ(知的障害)予選敗退 山口 尚秀 (S14) 1:02.85 車いすテニス 女子シングルス1 上地 結衣 (WT) 男子ダブルス2 三木 拓也 (WT)、小田 凱人 (WT) 柔道 男子73キロ級(弱視)1 瀬戸 勇次郎 (J2) 女子57キロ級(弱視)1 広瀬 順子 (J2) 女子70キロ級(弱視)3 小川 和紗 (J2) 男子73キロ級(全盲)1回戦敗退 加藤 裕司 (J1) 陸上 男子100m(車いすT52)3 佐藤 友祈 (T52) 17.447 伊藤 智也 (T52) 17.678 伊藤 竜也 (T52) 17.91 混合400mユニバーサルリレー(視覚障害、義足・機能障害、脳性まひ、車いす)4 日本(沢田優蘭、辻沙絵、松本武尊、生馬知季) 男子円盤投げ(脳性まひF37)4 新保 大和 (F37) 51m37 男子1500m(知的障害)5 赤井 大樹 (T20) 3:57.586 十川 裕次 (T20) 4:02.68 女子1500m(知的障害)9 山本 萌恵子 (T20) 5:16.70 女子走り幅跳び(知的障害)13 酒井 園実 (T20) 4m87 車いすフェンシング 女子エペ個人(障害B)敗者復活3回戦敗退 桜井 杏理 (B) 男子エペ個人(障害A)敗者復活1回戦敗退 安 直樹 (A)1回戦敗退 加納 慎太郎 (A) 男子エペ個人(障害B)敗者復活1回戦敗退 藤田 道宣 (C) 写真/吉村もと
- 日本メダルラッシュ!! 車いすテニス・女子ダブルスの上地結衣・田中愛美組 、ゴールボール男子、卓球・和田なつきが金メダル! 陸上・福永凌太、柔道・ 半谷静香が銀メダル! ボッチャ・混合チーム、卓球・古川佳奈美が銅メダル!(パリパラリンピック9月5日の結果)
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- 車いすテニス・女子ダブルスで上地結衣と田中愛美がオランダペアに勝って金メダルを獲得。この種目では日本初の金メダルとなった 上地結衣は9月6日のシングルスでパラリンピック二冠を目指す ゴールボール男子、日本は延長戦の末、ウクライナに4対3で勝利! 男子初めてのメダルが金メダルとなった 車いすバスケットボール女子は順位決定戦でイギリスに55対67で敗れ、7-8位決定戦にまわることに 9月5日の日本人選手の結果(決勝種目など) 車いすテニス 女子ダブルス1 上地 結衣 (WT)、田中 愛美 (WT) ゴールボール 男子(視覚障害)1 日本(萩原直輝、金子和也、宮食行次、佐野優人、田口侑治、鳥居陽生) 卓球 女子シングルス(知的障害)1 和田 なつき (11)3 古川 佳奈美 (11) 陸上 陸上 男子400m(視覚障害T13)2 福永 凌太 (T13) 48.07 女子走り幅跳び(義足・機能障害T63)5 兎沢 朋美 (T63) 4.586 前川 楓 (T63) 4.50 男子やり投げ(視覚障害F13)7 若生 裕太 (F12) 58.49 女子100m(義足・機能障害T64)予選敗退 高桑 早生 (T64) 13.85 柔道 女子48キロ級(全盲)2 半谷 静香 (J1) ボッチャ 混合チーム(脳性まひ)3 日本(遠藤裕美、廣瀬隆喜、杉村英孝) 水泳 混合200mメドレーリレー(運動機能障害)7 日本(田中映伍、鈴木孝幸、西田杏、由井真緒里) 男子100m平泳ぎ(視覚障害SB13)予選敗退 斎藤 元希 (SB13) 1:11.73 男子200m個人メドレー(運動機能障害SM9)予選敗退 川渕 大耀 (SM9) 2:28.07 男子50m自由形(運動機能障害S5)予選敗退 日向 楓 (S5) 35.47 ブラインドサッカー 8 日本(後藤将起、平林太一、川村怜、永盛楓人、泉健也、佐々木ロベルト泉、園部優月、佐藤大介、高橋裕人、鳥居健人) 車いすフェンシング 男子フルーレ団体準々決勝敗退 日本(加納慎太郎、藤田道宣、安直樹) 射撃 混合ライフル伏射(運動機能障害SH1)予選敗退 岡田 和也 (SH1) 613.3 写真/吉村もと