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【パリパラリンピック現地レポート】”準決勝のカベ”を破り、ついに!金メダルを獲得した車いすラグビー日本

【パリパラリンピック現地レポート】”準決勝のカベ”を破り、ついに!金メダルを獲得した車いすラグビー日本

ついに、ついに! 車いすラグビーが待望の金メダルを獲得した。9月2日、エッフェル塔からほど近いシャン・ド・マルス・アリーナで19時30分に決勝戦が行われた。この舞台に勝ち上がってきたのは、日本とアメリカ。序盤にアメリカがリードするも、後半には完全に日本がゲームを支配して、48対41で初優勝を決めた。 日本は、2016年リオ大会で初めて銅メダルを獲得し、東京2020パラリンピックでは自国で金メダルを、と意気込んでいた。が、準決勝でまさかの敗退、リオに続いて銅メダルとなった。2018年の世界選手権では地元オーストラリアを下して優勝したものの、パラリンピックでは、これまで決勝進出が果たせずにいた。 「準決勝のカベ」 意識しないようにしても、どうしても頭にこびりついて離れないキーワードだ。パラリンピックの舞台で準決勝の相手を下して決勝進出を決めることは、日本の重要ミッションだった。 準決勝は宿敵オーストラリアとの大激戦 ”スピードスター”橋本勝也は日本のポイントゲッターとして大活躍。準決勝は14得点を挙げ勝利に貢献 ベテラン・島川慎一(左)は橋本勝也に「自信を持って走り回れ、勝也は世界で一番強いのだから」と声をかけた 準決勝の相手は、昨年アジアオセアニア選手権で決勝戦を戦い、日本が勝利したオーストラリアである。オーストラリアは、2012年のロンドン、16年のリオ大会とパラリンピック2連覇を果たしている。ロンドンでも、リオでも準決勝で対戦し、日本が敗退した。オーストラリアは、因縁の宿敵である。 日本もオーストラリアも東京大会からの3年間で、さらなる成長を遂げている。準決勝で対戦するオーストラリアのカベを打ち破れるか。これが、今大会の大きな山場となった。 準決勝は大激戦だった。スタートメンバーは、池透暢、池崎大輔という黄金のイケイケコンビに、小川仁士、パラリンピック初出場の草場龍治という3311ラインナップだ。第1ピリオドは12対12、第2ピリオド終了時は24対25。後半第3ピリオド終了時も35対36と1点差のままだった。 第4ピリオドに入ると、オーストラリアの激しい攻撃で2点差に広げられてしまう。試合終了まで残り43秒の場面で池がトライを決めて47対47の同点に。さらに残り14.8秒で日本がオーストラリアのエース、ライリー・バットをエンドラインに追い詰めて苦しいタイムアウトを取らせることに成功。14秒は、短いようで長い。トライを決める絶好のチャンスである。日本は残しておいた選手タイムアウトを要求して、追加点を狙った。が、かなわず第4ピリオドが終了。今大会初の延長戦に突入した。 延長線では日本が先に1点を奪う。1点を取り合うヒリヒリした展開の中、池がオーストラリアボールをスティールしてトライを決め51対49と差を広げた。オーストラリアが反撃するも、3分間の延長戦が終了。日本は52対51でオーストラリアを退けたのだった。 決勝戦はアメリカに快勝! 12人は同じ思いを胸に表彰台の一番高い場所に立った アメリカのエース・チャック青木(左)とバトルし合った池透暢 アメリカはパラリンピック初出場の女子選手サラ・アダム(右)が、池崎大輔を吹っ飛ばすほどの屈強さを武器にチームを牽引。それに対し特に後半、乗松聖矢のディフェンスが冴えわたった。間違いなく日本の勝因のひとつだ 決勝戦、橋本勝也はコートに24分4秒立ち、チーム最多の19得点を挙げた。大会を通じてその攻撃力の高さを世界に見せつけた 翌2日に行われたアメリカとの決勝戦では、日本は第1ピリオドからアメリカにリードを許した。今大会のアメリカで躍進したのが、女子選手のサラ・アダム。2017年から車いすラグビーを始め、2021年からアメリカの強化指定選手に選出されているが、パラリンピックは今大会が初出場だ。ベテランエース・チャック青木のパスを受けてトライにつなげる、日本の屈強な男子選手のタックルを受けてもびくともしない。池崎が猛タックルを仕掛けた際に、自らの勢いで池崎が転倒してしまう場面もあったほどだ。今のアメリカを背負って立つ、若きエースである。このサラが、前半日本を掻き回し続けた。 一方、日本チームで今大会、輝きを放ったのが、22歳の橋本勝也だ。第1ピリオドの途中からコートに入り、キャプテンの池とのコンビネーションプレーでゴールに突進していった。 アメリカにリードを許した第2ピリオドも途中交代でコートの入った橋本は、ピリオド終盤にアメリカのパスをスティールしてそのままトライを決めると、残り14秒の場面でトライを決めるために戦略的に取った選手タイムアウトをきっちりと活用して、残りわずか1秒のタイミングでさらなる追加点を決めた。これによって、一時は3点差に広げられていたアメリカのリードをひっくり返して前半を24対23で折り返した。 車いすラグビーでは、次のピリオドを有利に進めるために、自チームが得点を決めてピリオドを終了させる戦術が不可欠である。どのチームも、残り2分を切ると、最後にトライを決めてピリオドを終わらせるためのタイムコントロールを図る。第3ピリオド終了間際、橋本に得点させないよう、アメリカが橋本を囲んで攻撃を阻んだ。橋本は慌てずに選手タイムアウトを要求し、その時間を有効に使って最後のトライを決めた。第3ピリオド終了時、アメリカとの点差は3点。日本がリードを広げて最終ピリオドを迎えた。 すでに選手タイムアウトを使い果たしていたアメリカは、ミスしてターンオーバーすることは許されない状況の中戦っていた。切迫した状況がさらなるミスを誘う。パスが通らずラインを超えてしまうなどミスが重なり、その度に日本は追加点を挙げていった。終了間際、橋本はアメリカのインバウンドのボールを奪い取った。そのまま終了のホイッスルがアリーナに鳴り響き、橋本はボールを床にバウンドさせて喜びを爆発させた。 橋本は、決勝戦のコートに24分4秒立ち、チーム最多の19得点を挙げた。主将・池は32分間フル出場して16得点、対戦したアメリカのエース・チャック青木は30分31秒で14得点。橋本の、攻撃力の高さを示す数字である。 「東京大会以降、パリの決勝の舞台に立って金メダルを獲得したとき、自分がチームのキープレーヤーとしてそこにいたい。その一心で練習を重ねてきました」。橋本が、3年分の思いを口にした。 延長戦の末、わずか1点差でオーストラリアとの準決勝のカベを破ったが、その大事な1戦を前に、控え室で橋本はエース池崎から、こう囁かれたのだという。 「勝也、頼んだぞ」 決勝戦のハーフタイムでは、今大会で2004年のアテネパラリンピックから連続出場6大会となる、レジェンド・島川慎一が、橋本と並んでゆったりとラグ車を走らせながら、静かに語りかけた。 「自信を持って走り回れ、勝也は世界で一番強いのだから」 島川は、リラックスして満面の笑顔を見せる橋本とグータッチを交わして、後半のコートに送り出した。 もちろん、日本の悲願の金メダルは橋本一人の活躍で勝ち取ったものではない。池崎が言う。 「これまで苦楽をともにしてきた仲間と出した結果。スタッフも含めて誰か一人かけても、この優勝はなかった」 池も重ねる。 「ここに来られなかった選手、支えてくれたスタッフ、そして決勝戦を戦ったアメリカチーム。その全てに感謝したいと言うのは、選手全員が同じ気持ちでした」 世界一のチームで世界一の3.5プレーヤーとして活躍を見せた橋本は、「We are family!って、ずっとこのチームのことを思ってきた。まさにファミリーだと感じています」 2016年のリオパラリンピックで初めて日本が銅メダルを獲得して、車いすラグビーの歴史が変わった。そこから8年。東京大会の銅メダルを経て、パリ大会で悲願の金メダルを手にした。日本の車いすラグビーの歴史が、またここから大きく変わっていく。日本のチームの誰もが、口を揃えて強調する。 「日本は、本当に強くなった。自分たちのやってきたことが間違いではないことを、ここで証明できた」 表彰台の一番高いところにいる12人は、同じ思いで金メダルを胸にしたのだった。 取材・文/宮崎恵理、写真/吉村もと
水泳・木下あいらと辻内彩野が銅メダル! ゴールボール男子は決勝進出。車いすテニスは女子シングルスの上地結衣、男子ダブルスの小田凱人・三木拓也組が決勝進出。(パリパラリンピック9月4日の結果)

水泳・木下あいらと辻内彩野が銅メダル! ゴールボール男子は決勝進出。車いすテニスは女子シングルスの上地結衣、男子ダブルスの小田凱人・三木拓也組が決勝進出。(パリパラリンピック9月4日の結果)

ゴールボール男子は準決勝を戦い、前回大会銀メダルで1次リーグで敗れた中国に13対5でリベンジ! 初めてのメダル獲得が確定した ゴールボール男子チームは、5日の決勝で1次リーグで敗れたウクライナと再戦する 車いすフェンシング・女子フルーレ個人(障害B)に出場した櫻井杏理は、敗者復活4回戦で韓国選手に14対15で惜敗し、3位決定戦に進むことはできなかった 男子フルーレ個人(障害A)の加納慎太郎(左)は、敗者復活2回戦で惜しくも敗退 9月4日の日本人選手の結果(決勝種目など) 水泳 女子200m個人メドレー(知的障害)3 木下 あいら (SM14) 2:25.96 女子100m自由形(視覚障害S12)3 辻内 彩野 (S12) 1:01.05 混合400mリレー(視覚障害)6 日本(富田宇宙、斎藤元希、石浦智美、辻内彩野) 4:07.52 男子200m個人メドレー(知的障害)8 山口 尚秀 (SM14) 2:14.98 陸上 女子砲丸投げ(上肢障害F46)4 斎藤 由希子 (F46) 11.61 女子100m(視覚障害T12)予選敗退 沢田 優蘭 (T12) 12.90 男子100m(車いすT54)予選敗退 生馬 知季 (T54) 14.73 自転車 女子個人ロードタイムトライアル(運動機能障害C1-3)6 杉浦 佳子 (C3) 22:38.53 男子個人ロードタイムトライアル(運動機能障害C3)7 藤田 征樹 (C3) 40:14.50 男子個人ロードタイムトライアル(運動機能障害C2)8 川本 翔大 (C2) 21:50.29 ゴールボール 6 日本女子 卓球 男子シングルス(車いす4)準々決勝敗退 七野 一輝 (4) 男子シングルス(知的障害)準々決勝敗退 竹守 彪 (11) 車いすフェンシング 女子フルーレ個人(障害B)敗者復活4回戦敗退 桜井 杏理 (B) 男子フルーレ個人(障害A)敗者復活2回戦敗退 加納 慎太郎 (A)1回戦敗退 安 直樹 (A) 男子フルーレ個人(障害B)敗者復活2回戦敗退 藤田 道宣 (C) アーチェリー 男子リカーブ個人(車いす、立位など)2回戦敗退 上山 友裕 (W2) 写真/吉村もと
水泳・鈴木孝幸3つ目のメダル! 卓球・知的障害クラスの和田なつき、古川佳奈美はともに準決勝へ進みメダル確定! 陸上・松本武尊は400m脳性まひクラスで惜しくも4位。ゴールボール女子は準々決勝で敗れ順位決定戦へ。ブラインドサッカーは7-8位決定戦へ(パリパラリンピック9月3日の結果)

水泳・鈴木孝幸3つ目のメダル! 卓球・知的障害クラスの和田なつき、古川佳奈美はともに準決勝へ進みメダル確定! 陸上・松本武尊は400m脳性まひクラスで惜しくも4位。ゴールボール女子は準々決勝で敗れ順位決定戦へ。ブラインドサッカーは7-8位決定戦へ(パリパラリンピック9月3日の結果)

陸上男子400メートル脳性まひクラスでは、2大会連続出場の松本武尊がアジア新記録を出すも、3位の選手にわずか0秒03およばず4位 前日、陸上女子円盤投げ座位で銀メダルを獲得した鬼谷慶子の表彰式が行われた 卓球の女子シングルス知的障害のクラスでは、和田なつきがブラジル選手に勝ち準決勝進出。ウクライナ選手に勝った古川佳奈美も準決勝へ。ともに初めてのメダルが確定した ボッチャ混合団体。杉村英孝、廣瀬隆喜、遠藤裕美の日本は、予選リーグで2連勝して準々決勝に進んだ ゴールボール準々決勝に臨んだ日本女子は、ブラジルに0対2で敗れ順位決定戦へ ブラインドサッカー予選リーグ第3戦で、日本は強豪アルゼンチンと対戦。0対1で敗れて予選リーグ3戦全敗となり、7位と8位を決める順位決定戦に回ることに 9月3日の日本人選手の結果(決勝種目など) 水泳 男子200m自由形(運動機能障害S4)3 鈴木 孝幸 (S4) 2:55.17 男子100mバタフライ(運動機能障害S10)6 南井 瑛翔 (S10) 59.84 男子50m背泳ぎ(運動機能障害S5)6 田中 映伍 (S5) 36.247 日向 楓 (S5) 38.23 男子200m個人メドレー(視覚障害SM13)8 斎藤 元希 (SM13) 2:17.51 女子200m個人メドレー(視覚障害SM11)予選敗退 小野 智華子 (SM11) 3:15.30 女子100m背泳ぎ(運動機能障害S9)予選敗退 宇津木 美都 (S9) 1:20.08 陸上 男子400m(脳性まひT36)4 松本 武尊 (T36) 53.63 男子1500m(視覚障害T11)4 唐沢 剣也 (T11) 4:04.40 男子やり投げ(上肢障害F46)6 高橋 峻也 (F46) 59.767 山崎 晃裕 (F46) 57.67 男子1500m(車いすT54)7 鈴木 朋樹 (T54) 2:53.99 女子100m(上肢障害T47)予選敗退 辻 沙絵 (T47) 12.94 卓球 女子シングルス(立位8)準々決勝敗退 友野 有理 (8) 男子シングルス(立位7)準々決勝敗退 八木 克勝 (7) 男子シングルス(立位9)1回戦敗退 岩渕 幸洋 (9) ボッチャ 混合ペア(運動機能障害・脳性まひBC3)1次リーグ敗退 一戸 彩音 (BC3)、有田 正行 (BC3) 馬術 個人規定(障害2)規定敗退 吉越 奏詞 (GII) 61.724 フェンシング 男子サーブル個人(障害A)敗者復活3回戦敗退 加納 慎太郎 (A) ゴールボール 準々決勝敗退 日本女子 写真/吉村もと
車いすラグビー、悲願&歓喜の金メダル! バドミントン車いすクラスでは里見紗李奈、梶原大暉がシングルスでアベック優勝! 陸上・鬼谷慶子(円盤投げ座位)、水泳・山口尚秀(知的障がい100m平泳ぎ)が銅!(パリパラリンピック9月2日の結果)

車いすラグビー、悲願&歓喜の金メダル! バドミントン車いすクラスでは里見紗李奈、梶原大暉がシングルスでアベック優勝! 陸上・鬼谷慶子(円盤投げ座位)、水泳・山口尚秀(知的障がい100m平泳ぎ)が銅!(パリパラリンピック9月2日の結果)

車いすラグビー決勝で、日本はアメリカに48対41で勝ち、初めての金メダルを獲得した。後半、乗松聖矢(左)のタックルが冴えわたり、アメリカの持ち味である攻撃力を封印。勝利へ前進した 喜びを分かち合うイケイケコンビ。キャプテンの池透暢(左)は「みんなの夢がかなった最高の瞬間で、最高の喜びだった」とコメント。池崎大輔(右)も感極まった様子 卓球・男子シングルス立位7(運動機能障害が重いクラス)の1回戦、昨年のアジアパラ大会で金メダルを獲得した八木克勝がフランス選手に3対0で勝利 車いすバスケットボール女子ではアメリカに52対62敗戦。予選リーグは3連敗でグループBの4位で終わった。引き続き準々決勝が行われる(写真右はキャプテンの北田千尋) 9月2日 日本人選手の結果(決勝種目ほか) 車いすラグビー 1 日本(池崎大輔、草場龍治、池透暢、小川仁士、若山英史、長谷川勇基、倉橋香衣、羽賀理之、島川慎一、中町俊耶、乗松聖矢、橋本勝也) バドミントン 女子シングルス(車いすWH1)1 里見 紗李奈 (WH1) 男子シングルス(車いすWH2)1 梶原 大暉 (WH2) 女子シングルス(車いすWH2)4 山崎 悠麻 (WH2) 男子シングルス(下肢障害SL3)4 藤原 大輔 (SL3) 陸上 女子円盤投げ(座位F53)2 鬼谷 慶子 (F53) 15m78 男子走り幅跳び(視覚障害T12)5 石山 大輝 (T12) 6m75 水泳 男子100m平泳ぎ(知的障害)3 山口 尚秀 (SB14) 1:04.94 女子100m平泳ぎ(知的障害)6 芹沢 美希香 (SB14) 1:19.38 女子50m自由形(視覚障害S13)予選敗退 辻内 彩野 (S12) 28.20 混合400mメドレーリレー(運動機能障害)予選敗退 日本(窪田幸太、宇津木美都、川渕大耀、福田果音) 4:52.39 トライアスロン 男子車いす8 木村 潤平 (PTWC1) 1:07:54 女子運動機能障害PTS29 秦 由加子 (PTS2) 1:34:03 男子視覚障害11 米岡 聡 (PTVI1) 1:05:54 男子運動機能障害PTS412 宇田 秀生 (PTS4) 1:07:02 卓球 男子シングルス(立位10)準々決勝敗退 舟山 真弘 (10) 男子シングルス(車いす4)1回戦敗退 斉藤 元希 (4) 車いすテニス 女子シングルス2回戦敗退 田中 愛美 (WT)2回戦敗退 高室 冴綺 (WT)2回戦敗退 大谷 桃子 (WT) 男子シングルス3回戦敗退 三木 拓也 (WT)3回戦敗退 真田 卓 (WT)3回戦敗退 荒井 大輔 (WT) 写真/吉村もと
みんなで一緒に日本代表を応援しよう!「NHK PARIS&PARA DAYS」開催

みんなで一緒に日本代表を応援しよう!「NHK PARIS&PARA DAYS」開催

パリパラリンピック期間中の8月31日~9月1日、NHKが主催し、TEAM BEYOND(東京都パラスポーツ応援プロジェクト)が協力する「NHK PARIS&PARA DAYS」が都内で開催された。 イベント初日は陸上競技を観戦 このイベントは、会場に集まった参加者が一体となって、パリパラリンピックに出場している日本代表を応援しよう!というもの。初日はゲストと一緒に競技を観戦する「パラリンピック観戦トークショー」、2日目はテレビの生放送とともに観戦する「“公開生放送型”パブリックビューイング」が行われた。また、会場のとなりのスペースでは、展示された競技義足や競技ボールなどを手に取ったり、さまざまなパラスポーツ体験ができる「パラスポーツにふれてみよう!」が開催された。 取材に伺ったイベント初日のパラリンピック観戦トークショーは、フリーアナウンサーの北原俊佑さんがMCを務め、タレントの吉富さくらさんと、パラリンピアンで陸上短距離と走り幅跳びの選手の大西瞳さんがゲストとして登壇した。 フリーアナウンサーの北原俊佑さん(右)がMCを担当。タレントの吉富さくらさん(中)、パラリンピアンの大西瞳さん(左)がゲストとして登壇 この日は陸上競技が生中継され、まずは男子5000メートル視覚障がいのクラスを観戦。北原さんは学生時代に陸上中距離の選手だったというだけあって、ちょっとマニアックな解説付きMCで参加者の耳を引き付けた。また、ダンスをやっていたという吉富さんは、「母が陸上選手だったこともあり、ダンス以外にやるなら陸上だと思っていた」とのこと。大西さんのパラリンピック現場情報も加わって、会場に集まった参加者はパラ陸上の魅力にどんどん引き込まれていった様子だった。 MCの北原さんは元陸上選手。「ペースアップよりペースダウンがきつい」「目が見えないのにトラック内側のレールを踏まないのがすごい」など経験者ならではの解説で会場を盛り上げた 最初の挨拶を手話を交えて行った吉富さん。パラスポーツは「知れば知るほど奥が深く、観戦がよりおもしろくなる」という 競技の合間には、パラリンピックの歴史や豆知識を吉富さんが紹介。また大西さんは、自身が出場したリオ大会の競技映像を解説したほか、使用する競技用義足を公開し、実際に脚につけて走り方をデモンストレーションした。 大西さんは自身が使う競技用義足を披露。義足に体をフィットさせるための苦労や、足にはめるソケット部を大好きな花柄で作って気分を上げる話などを聞かせてくれた パラリンピックは、独自のルールやクラス分けなどがあり、また選手の障がいの程度や競技力を高めるための苦労など、わかりにくい部分がたくさんある。だからこそ、今回のイベントのように、解説付きで観戦できると、より楽しめることは間違いない。さらに、大勢で応援すると興奮度が格段にアップする。こうした催しがもっと増え、パラスポーツファンがもっともっと増えると素晴らしいなと感じた。 パブリックビューイング会場のとなりのスペースでは、競技用義足やボール、NHK「アニ×パラ」関連の展示などがあり、一般開放されたこの日は大勢の人が訪れていた
車いすラグビー、豪州を破り初の決勝進出! 陸上・男子100m視覚障がいのクラスで川上秀太が銅メダル! バドミントン・車いすダブルスでは女子の里見紗李奈・山崎悠麻ペアが銀!男子の梶原大暉・村山浩ペアが銅! ボッチャ・遠藤裕美と射撃・水田光夏が銅!(パリパラリンピック9月1日の結果)

車いすラグビー、豪州を破り初の決勝進出! 陸上・男子100m視覚障がいのクラスで川上秀太が銅メダル! バドミントン・車いすダブルスでは女子の里見紗李奈・山崎悠麻ペアが銀!男子の梶原大暉・村山浩ペアが銅! ボッチャ・遠藤裕美と射撃・水田光夏が銅!(パリパラリンピック9月1日の結果)

陸上・男子100メートル視覚障がいクラスで、初出場の川上秀太(右)が銅メダルを獲得。100メートルでの日本人男子選手のメダル獲得は、1988年ソウル大会の南幸男さん以来、実に36年ぶりの快挙! 車いすラグビーは準決勝が行われ、日本は世界ランク1位の豪州に延長戦の末52対51で競り勝ち、初の決勝進出を決めた。橋本勝也は14得点を挙げる活躍で勝利に貢献。決勝戦ではアメリカと戦う。 強豪・豪州に勝利し、倉橋香衣はこの笑顔 ベンチから檄を飛ばすベテランの島川慎一(左) 勝利のポーズ? 左から中町俊耶、若山英史、小川仁士の各選手 ブラインドサッカーが開幕。オープニングゲームでコロンビアと対戦した日本は、0対1で惜しくも敗れる。10番はキャプテンの川村怜、6番は17歳のストライカー・平林太一。平林は高い技術で後半に決定機をいくつも作ったが、残念ながらゴールネットを揺らすことはできなかった 予選リーグの残り2試合は、どちらも東京大会でメダルを獲得したアルゼンチン、モロッコと戦う 9月1日の日本人選手の結果(決勝種目ほか) バドミントン 女子ダブルス(車いす)2 里見 紗李奈 (WH1)、山崎 悠麻 (WH2) 男子ダブルス(車いす)3 梶原 大暉 (WH2)、村山 浩 (WH1)4 松本 卓巳 (WH2)、長島 理 (WH1) 女子シングルス(上肢障害SU5)準々決勝敗退 豊田 まみ子 (SU5) 女子シングルス(下肢障害SL4)準々決勝敗退 藤野 遼 (SL4) 男子シングルス(車いすWH1)準々決勝敗退 村山 浩 (WH1) 陸上 男子100m(視覚障害T13)3 川上 秀太 (T13) 10.80 女子走り幅跳び(視覚障害T12)6 沢田 優蘭 (T12) 4.90 女子100m(脳性まひT34・車いす)6 小野寺 萌恵 (T34) 18.947 北浦 春香 (T34) 19.818 吉田 彩乃 (T34) 20.07 男子100m(義足・機能障害T64)予選敗退 大島 健吾 (T64) 11.24 ボッチャ 女子脳性まひBC13 遠藤 裕美 (BC1) 射撃 混合エアライフル伏射(運動機能障害SH2)3 水田 光夏 (SH2) 232.1予選敗退 瀬賀 亜希子 (SH2) 633.7 混合エアライフル伏射(運動機能障害SH1)予選敗退 岡田 和也 (SH1) 629.4 自転車 男子タンデム1000mタイムトライアル(視覚障害)6 木村 和平 (B) 1:02.567 水泳 男子200m個人メドレー(運動機能障害SM8)7 荻原 虎太郎 (SM8) 2:29.64 女子100m平泳ぎ(運動機能障害SB5)8 由井 真緒里 (SB5) 1:59.79 女子100m背泳ぎ(視覚障害S11)予選敗退 小野 智華子 (S11) 1:25.17予選敗退 石浦 智美 (S11) 1:21.93 ローイング 男子シングルスカル(運動機能障害PR1)8 森 卓也 (PR1) 車いすテニス 女子ダブルス準々決勝敗退 大谷 桃子 (WT)、高室 冴綺 (WT) 男子ダブルス2回戦敗退 荒井 大輔 (WT)、真田 卓 (WT) 写真/吉村もと
トビウオパラジャパン躍動!木村敬一が金メダル、窪田幸太が銀メダルを獲得!(パリパラリンピック8月31日の結果)

トビウオパラジャパン躍動!木村敬一が金メダル、窪田幸太が銀メダルを獲得!(パリパラリンピック8月31日の結果)

”トビウオパラジャパン”のエース・木村敬一が今大会最初の種目・50メートル自由形視覚障がいのクラスで優勝! 東京大会に続く金メダルとなった(東京の金は100メートルバタフライ)。さらに男子100メートル背泳ぎ運動機能障がいのクラスでは窪田幸太が2位となり初めてのメダルを獲得した。また、バドミントン女子ダブルス車いすクラスの準決勝では連覇を目指す里見紗李奈・山崎悠麻のペアが勝ち決勝へ進出。車いすラグビーは予選第3戦でカナダに50対46で勝ち、3連勝で準決勝進出を決めた。ボッチャ男子個人は東京大会金メダリストの杉村英孝が準々決勝で逆転負けを喫し連覇を逃した。 車いすテニスは女子シングルスの1回戦が行われ、写真の大谷桃子は地元フランス人選手に完全アウェイの状態の中で勝利。上地結衣、田中愛美、高室冴綺も勝ち、日本選手は4人全員が2回戦に進んだ 陸上7女子400m腕に障害のあるクラスの決勝に出場した辻沙絵は、59秒13とシーズンベストを更新したものの7位となり、2大会ぶりのメダル獲得はならなかった 陸上男子5000M車いすクラスの決勝。ラスト一周の大混戦に観客は大興奮! 車いすバスケ女子のイギリス対カナダは63対54でカナダが勝利。初戦でオランダに敗れた日本の次の相手はドイツ 日本代表が残念なが出場を逃した車いすバスケ男子。この日のイギリス対カナダは、88対58でイギリスが勝利 8月31日の日本人選手の結果(決勝種目ほか) 水泳 男子50m自由形(視覚障害S11)1 木村 敬一 (S11) 25.98 男子100m背泳ぎ(運動機能障害S8)2 窪田 幸太 (S8) 1:07.038 荻原 虎太郎 (S8) 1:08.94 女子100m背泳ぎ(視覚障害S12)5 辻内 彩野 (S12) 1:13.64 女子200m自由形(知的障害)6 木下 あいら (S14) 2:12.84 女子50m自由形(視覚障害S11)予選敗退 石浦 智美 (S11) 31.22予選敗退 小野 智華子 (S11) 35.35 男子400m自由形(視覚障害S13)予選敗退 斎藤 元希 (S13) 4:30.59  陸上 女子走り幅跳び(義足・機能障害T64)5 高桑 早生 (T64) 5m047 中西 麻耶 (T64) 4m91 女子400m(上肢障害T47)7 辻 沙絵 (T47) 59.13 女子100m(脳性まひT38)予選敗退 高松 佑圭 (T38) 14.86 自転車 男子1000mタイムトライアル(運動機能障害C1-3)6 川本 翔大 (C2) 1:07.659 女子500mタイムトライアル(運動機能障害C1-3)予選敗退 杉浦 佳子 (C3) 39.449 ボッチャ 男子脳性まひBC2準々決勝敗退 杉村 英孝(BC2) 女子運動機能障害・脳性まひBC3準々決勝敗退 一戸 彩音 (BC3) 女子脳性まひBC1準々決勝敗退 藤井 友里子(BC1) 男子運動機能障害BC41次リーグ敗退 内田 峻介 (BC4) 男子運動機能障害・脳性まひBC31次リーグ敗退 有田 正行 (BC3) バドミントン 女子シングルス(下肢障害SL3)1次リーグ敗退 伊藤 則子 (SL3) 男子シングルス(上肢障害SU5)1次リーグ敗退 今井 大湧 (SU5) 写真/吉村もと
【パリパラリンピック現地レポート】唐澤剣也(陸上)ー”過去イチ”速かったラスト1周の秘密ー

【パリパラリンピック現地レポート】唐澤剣也(陸上)ー”過去イチ”速かったラスト1周の秘密ー

いよいよ開幕したパリパラリンピック。大会3日目となる8月30日、陸上競技がスタートした。この日、朝一番に行われた視覚障害T11男子5000mに出場した唐澤剣也が、自身が持つアジア記録を更新し、14分53秒97の世界記録を上回る14分51秒48のタイムで銀メダルを獲得した。 優勝したのは、ブラジルのジュリオ・セザール・アグリピーノ・ドス・サントス。今年5月に行われた神戸での世界選手権で同じブラジルのエリツィン・ジャッキスが世界記録を樹立したが、それを大幅に更新する14分48秒85を叩き出したのだった。今大会でジャッキスは3位、タイムは14分52秒61。つまり、表彰台の3選手全員がそれぞれ世界記録を更新するというハイレベルな戦いだったのである。 号砲とともに飛び出したのは、アグリピーノ・ドス・サントス。5000mのレースでは、途中でガイドを交代することができる。唐澤のガイドは、スタートからは清水琢馬。唐澤のペースをコントロールしながら、先頭が見据えられる絶好のポジションをキープしていた。2番手で先頭を追いかけていた唐澤は、3000mを超えた時点で小林光二にテザー(手をつなぐ紐)が渡される(ガイドが交代)と、そこから一気にラストスパートモードに入る。最後尾から虎視眈々とラストスパートに備えてきたジャッキスが、残り2周で一気に追いかけてくる。前を走る選手たちを次々と抜き去り、唐澤を射程に捉えていた。ラスト1周の鐘が鳴り響く中、唐澤がアグリピーノ・ドス・サントスに迫り、その後ろからジャッキスが唐澤を猛追する。アグリピーノ・ドス・サントスの速度は衰えを見せないまま、フィニッシュし、ジャッキスに追い上げられながらも、唐澤が2位でゴール。驚異的な記録が次々と飛び出した高速レースに、スタッド・ド・フランスに詰め掛けた大観衆が沸きに沸いたのだった。 優勝したブラジルのアグリピーノ・ドス・サントス(右)はスタートから飛び出し、一度もトップを譲らないままゴールする完勝だった ラスト1周で迫った時には、ガイドの小林からは「追いついたぞ、前とは5m、3mの差だ!」と発破をかけられていた。「ラスト2周からずっと、小林ガイドには“抜ける、いける”と声をかけ続けてもらっていたのですが、最後、足が残っていませんでした」 悔しさをにじませる。 「スタートから前半は、1番手〜3番手のいい位置をキープしながら2000mから3000mの中盤でチャンスがあれば先頭に出ようという作戦でした。外側のレーンから狙って行きましたが、前に出させてもらえませんでした。無理をすれば、後半のスパートで後ろから迫ってくるジャッキスやNPA(ロシア)の選手のラスト勝負で負けてしまうリスクがあります。なので、無理してペースを上げずにそのまま追いかけることにしました」と、唐澤が振り返る。 「悔しいという思いと同時に、全力を出し切った悔いのないレースができたことは良かった、と思っています」 好ポジションをキープしながらレースを進めた唐澤だが「最後、足が残っていませんでした」と振り返る。「悔しいという思いと同時に、全力を出し切った悔いのないレースができたことは良かった、と思っています」 群馬県出身で現在30歳の唐澤は、10歳の時に網膜剥離で視力を失った。2016年のリオパラリンピックで同じ視覚障害の陸上選手である和田伸也の活躍を知り、本格的に陸上競技を始めた。ガイドの小林とともに東京パラリンピックに初出場し、5000mで銀メダルを獲得してデビューを飾った。この時はブラジルのジャッキスが唐澤をラスト1周で大きく引き離して優勝。東京大会以降、ラストスパートで競り負けない体力とスピードを手に入れるために、小林のいるスバル陸上競技部に所属を変え、小林の指導のもと強化に取り組んできた。この3年間が、唐澤を大きく成長させた。 「それこそ、住まいも隣で、性格も走りの特徴も全部把握しながら練習を積み重ねてきました。今年5月の世界選手権で世界記録を出したジャッキスに、ラストスパートでやられている。そこからの3カ月間、さらにラストを2段階、3段階上げる取り組みを繰り返してきました。その成果が、今大会のタイムに表れた。それは、ガイドである私にとっても、嬉しい結果でした」と小林は語る。 「ラスト1周で、唐澤さんのピッチが、過去イチ早くなった。これまでは苦しい状況でピッチが早くなると、反対に推進力が落ちてしまうことが多かったのですが、今日は、推進力が落ちないまま、むしろピッチで推進力を補う形で走り切ることができた。そこに、唐澤さんの成長、強さを感じることができました」 ゴール後、唐澤の健闘を称えるガイドの小林。唐澤の成長は小林の存在なくしては語れない トップ3人が世界記録を更新する超高速レース。 「世界記録を更新する走りでなければメダルはかなわないと、東京大会以降の3年間練習に取り組み、目標にしてきました。その意味では、目標は達成できたんです。でも、優勝したドス・サントスはスタートから一度も先頭を譲らずに押し切って、金メダル。正直、ああ、強いなと感じました」 悔しさと嬉しさの入り混じった感情の波の中でも、唐澤は前を向く。 「ブラジルの2人のレベルは高いですが、互角に戦えたことは自信になりました」 世界のライバルと切磋琢磨しながら、陸上競技に取り組めている充足感は、この3人だけが持ちうる、特別な宝物だろう。 「4年後は、さらにスピードのレベルが上がるだろうと、想像しています」 ロサンゼルスパラリンピックに向けても、世界記録更新レベルでの戦いが続いていく。唐澤は、その一角を担っていくのだ。 世界記録を更新して銀メダルを獲得したチーム唐澤。左からガイドの小林光二、唐澤剣也、ガイドの清水琢馬 取材・文/宮崎恵理 写真/吉村もと
日本メダルラッシュ! 陸上の唐澤剣也と佐藤友祈が銀、伊藤智也が銅。水泳では鈴木孝幸が銀、富田宇宙が銅!(パリパラリンピック8月30日の結果)

日本メダルラッシュ! 陸上の唐澤剣也と佐藤友祈が銀、伊藤智也が銅。水泳では鈴木孝幸が銀、富田宇宙が銅!(パリパラリンピック8月30日の結果)

大会3日目、日本勢は5つのメダルを獲得! 陸上の男子5000メートル視覚障害クラスでは唐澤剣也がアジア新記録で銀メダル。男子400メートル車いすクラスでは佐藤友祈が銀、61歳の伊藤智也が銅。水泳では男子100メートル自由形運動機能障害クラスに出場した鈴木孝幸が2日連続のメダル(銀)、男子400メートル自由形視覚障害クラスでは富田宇宙が銅。また、テコンドー男子70キロ級では工藤俊介が、自転車男子個人パシュート運動機能障害クラスでは川本翔大が、それぞれ3位決定戦に進んだものの惜しくも敗れた。 陸上・男子5000メートル視覚障害クラスで2大会連続となる銀メダルを獲得した唐澤剣也(中央)。上位3選手が世界記録より速い超高速レースで見事に2位となった 47歳の和田伸也は上位選手に必死に食らいつくも、惜しくも4位 陸上・男子400メートル車いすのクラスでは、佐藤友祈が銀メダル。3大会連続のメダル獲得となった 日本選手団最年長・61歳の伊藤智也は銅メダル。2012年ロンドン大会以来、3大会ぶりの表彰台に登った 同じレースに出場した伊藤竜也は残念ながら予選敗退 陸上・ 女子400メートル腕に障害のあるクラスに出場した辻沙絵は、シーズンベストを更新する1分0秒19で予選1組目4位。タイム順で決勝に進んだ 車いすラグビーの日本は予選リーグ第2戦で強豪アメリカに45対42で勝利! 前日のドイツ戦に続き連勝となった。チーム最年少22歳の橋本勝也がトライを量産する大活躍 日本の大黒柱・池透暢は攻守に活躍。チームを牽引する姿は頼もしいのひと言 46歳の池崎大輔は随所に存在感を発揮して日本チームを勝利に導いた 8月30日の日本人選手の結果(決勝種目ほか) 陸上 男子5000m(視覚障害T11)2 唐沢 剣也 (T11) 14:51.484 和田 伸也 (T11) 15:16.41 男子400m(車いすT52)2 佐藤 友祈 (T52) 56.263 伊藤 智也 (T52) 1:01.08予選敗退 伊藤 竜也 (T52) 1:09.55 水泳 男子100m自由形(運動機能障害S4)2 鈴木 孝幸 (S4) 1:21.71 男子400m自由形(視覚障害S11)3 富田 宇宙 (S11) 4:32.33 女子100m平泳ぎ(運動機能障害SB8)5 宇津木 美都 (SB8) 1:26.427 福田 果音 (SB8) 1:26.88 男子100m自由形(運動機能障害S5)8 田中 映伍 (S5) 1:19.65予選敗退 日向 楓 (S5) 1:22.40 男子100m背泳ぎ(視覚障害S13)予選敗退 斎藤 元希 (S13) 1:03.67 自転車 男子3000m個人追い抜き(運動機能障害C2)4 川本 翔大 (C2) 3:33.488 テコンドー 男子70キロ級(運動機能障害)5 工藤 俊介 (K44) ボッチャ 男子脳性まひBC21次リーグ敗退 廣瀬 隆喜(BC2) 写真/吉村もと
鈴木孝幸(水泳)が日本人金メダル第1号に!(パリパラリンピック8月29日の結果)

鈴木孝幸(水泳)が日本人金メダル第1号に!(パリパラリンピック8月29日の結果)

過去5大会で10個のメダルを獲得している37歳の鈴木孝幸が、男子50メートル平泳ぎ・運動機能障害クラスで自己ベストを叩き出して見事に金メダル! 日本人メダル第1号となった。 ゴールボール女子、世界ランキング2位の日本は予選リーグ初戦で世界15位の韓国と対戦。エースの萩原紀佳の活躍で3対1で逆転勝ちし、金メダル獲得へ向け好スタート切った(写真は天摩由貴) ゴールボール男子は予選リーグ初戦で東京大会銀メダルの中国と対戦。同点でむかえた終了間際に中国に決勝点を奪われ、6対7で惜しくも敗戦したものの、強豪相手との接戦に手ごたえを感じた(写真は宮食行次) 東京大会で2つの金メダルを獲得した53歳の杉浦佳子が自転車女子個人パシュート・運動機能障害のクラスに出場したが、惜しくも予選敗退。杉浦はロードとトラックの計5種目に出場予定で、残る4種目で自身が持つ日本人金メダル最年長記録の更新をねらう 自転車男子タンデム4000m個人追い抜き・視覚障害の部に出場した木村和平(後ろ)は10位で予選敗退 卓球 混合ダブルス(立位17)に出場した岩渕幸洋・友野有理ペアは、初戦のルーマニアペアにセットカウント3対0で快勝したものの、2回戦でブラジルペアに1対3で敗れる ボッチャ 男子運動機能障害BC4には、ボッチャ日本チームキャプテンで、2022年世界選手権優勝の内田峻介が出場。2018年世界チャンピオンの鄭遠森(中国)と初戦を戦ったが、1対10で敗戦に終わった 8月29日の日本人選手の結果(決勝種目ほか) 水泳 男子50m平泳ぎ(運動機能障害SB3)1  鈴木 孝幸 (SB3) 48.04 男子400m自由形(運動機能障害S9)7  川渕 大耀 (S9) 4:23.1 男子100mバタフライ(知的障害)5  山口 尚秀 (S14)  57.85予選敗退 村上 舜也 (S14) 1:00.15 女子100mバタフライ(知的障害)5  木下 あいら (S14)  1:06.70予選敗退 福井 香澄 (S14) 1:14.29 男子50m自由形(運動機能障害S10)予選敗退 南井 瑛翔 (S10) 25.82 男子100mバタフライ(視覚障害S13)予選敗退 斎藤 元希 (S13) 1:01.39 女子200m自由形(運動機能障害S5)予選敗退 由井 真緒里 (S5) 3:11.12 自転車 女子3000m個人追い抜き(運動機能障害C1-3)5 杉浦 佳子 (C3) 3:53.549 男子タンデム4000m個人追い抜き(視覚障害)10 木村 和平 (B) テコンドー 男子58キロ級準々決勝敗退 田中 光哉(K44) 卓球 男子ダブルス(立位18)2回戦敗退 舟山 真弘 (10)、八木 克勝 (7) 混合ダブルス(立位17)2回戦敗退 岩渕 幸洋 (9)、友野 有理 (8) 男子ダブルス(車いす8)準々決勝敗退 斉藤 元希(4)、七野 一輝(4) 写真/吉村もと
パリ2024パラリンピック開幕!「挑め、自分史上最強。」(パリパラリンピック8月28日)

パリ2024パラリンピック開幕!「挑め、自分史上最強。」(パリパラリンピック8月28日)

パリでは初めての開催となるパラリンピックがいよいよスタート! パラスポーツマガジン編集部では9月8日までの大会期間中、現地からのレポート、競技結果などをお届けしていきます。 史上最多の167カ国・地域と難民選手団が参加し、約4440選手が出場する「パリ2024パラリンピック」が開幕。ロシア、ベラルーシは個人の中立選手(NPA)として参加する。9月8日までの大会は22競技・549種目で競われ、海外大会としては最多の175選手が出場する日本選手団は、シッティングバレーボールを除く21競技に参加し、04年アテネ大会の52個を上回るメダル獲得を目指す。 8月28日、パリ市中心部のコンコルド広場で行われた開会式では、日本は76番目に登場。旗手を務める石山大輝(陸上:順大大学院)と西田杏(水泳:シロ)を先頭に、凱旋門をバックにシャンゼリゼ通りをコンコルド広場まで行進した。 旗手の2選手からコメントが届いたので紹介しよう。 石山大輝「旗手に選んでいただいて、あらためて光栄です。深夜の時間にも関わらず日本で多くの方に応援をいただきました。緊張よりもワクワク感が強かったです。 声援に後押しを受けて、いいパフォーマンスができるようしっかりと楽しんでいきたいと思います。 今大会が初めてのパラリンピックということで、守りに入らず攻めて攻めてメダルを勝ち取れるような勢いのある試合をお見せできたらと思います。 是非、応援の程よろしくお願いいたします」 西田杏「深夜の時間帯にも関わらず、日本からたくさんの応援メッセージをいただき、ありがとうございます。オリンピックでも使われていたコンコルド広場で開幕し、バトンが渡されたようでとてもワクワクする開会式でした。 いよいよパリ2024パラリンピック競技大会が開幕しますが、「挑め、自分史上最強。」のスローガンのもと、今まで以上の自分たちを魅せていけるよう、TEAM JAPAN一丸となって頑張ります!」 写真/吉村もと
分身ロボット「OriHime」(オリヒメ)で遠隔アクティビティ!

分身ロボット「OriHime」(オリヒメ)で遠隔アクティビティ!

スポーツ会場に配置した分身ロボットを活用して、外出することが困難な重度障がい者等が、遠隔でスポーツ活動に参加するイベントが都内で開かれました。 分身ロボット「OriHime」(オリヒメ)は、小さな体の中にカメラ、マイク、スピーカーが搭載され、インターネット経由で遠隔地からタブレットやパソコンによる操作が可能です。 距離や身体的な問題などで、行きたいところに行けない人でも、まるでその場にいるようなもう一つの身体として動かすことができる画期的なロボットです! 当日は6つの福祉施設にいる参加者たちが、新宿区内の会場にいる分身ロボットを操作。障害物があるコースを走る「わくわくラン」や「風船割競争」で腕を競いました。

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