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- ハンドサッカーに大興奮!「IncluFES(インクルフェス) 2024」
ハンドサッカーに大興奮!「IncluFES(インクルフェス) 2024」
- 東京2020パラリンピック大会を契機に、パラスポーツは一定の認知と理解を得たと言える。しかし、重度障がい者に目を向けてみると、たとえば特別支援学校に在籍する重度障がいの子どもたちのなかで、パラスポーツに取り組める生徒は1割に満たないのが実情である。 スポーツの機会に恵まれないこうした重度障がいの子どもたちに、スポーツを通じたふれあいや自己実現の機会を提供しようと始まったのが「IncluFES(インクルフェス)」だ。 みんなのためのフェスティバル「IncluFES 2024」 「IncluFES(インクルフェス)」は、肢体不自由特別支援学校に在籍する、重度の障がいのある子どもたちとその関係者にフォーカスを当てたイベントである。「気づき、深め、楽しむ」をテーマに、パラスポーツにとどまらず、さらにインクルーシブなイベントを発展させるために生まれた。誰もが楽しむことができるさまざまなコンテンツが用意された“みんなのためのフェスティバル”なのだ。 ハンドサッカーのエキシビションマッチには13チームが参加 2024年1月20日、「IncluFES 2024」が開催された東京都多摩市立総合体育館は、朝早くから熱気に包まれていた。この日のメインイベントは、ハンドサッカーのエキシビションマッチ。都立肢体不自由特別支援学校チームや卒業生チームなど13チームが参加し、各チーム2試合ずつの対戦が行われた。 ハンドサッカーは、東京都の肢体障害特別支援学校で考案され、競技の柔軟性から全国の特別支援学校に普及しつつあるパラスポーツだ。既存の競技では十分に対応しきれないさまざまな障がいを持つ子どもたちが活躍の場を広げ、個々の能力を引き出し、心身を健全に育成するために考案された。勝敗以上に各個人のパフォーマンスを讃える競技スタンスから、究極のアダプテッドスポーツとも言われる。 1チームは、フィールドプレーヤー4人、スペシャルシューター1人、ポイントゲッター1人、ゴールキーパー1人の計7人で構成される。選手の交代は何度でも自由だ。試合前に両チームが挨拶のため整列し、スターティングメンバーの7人がコートに散らばる。そしてホイッスルが吹かれ試合開始。立位または車いすで動くことができるフィールドプレーヤーがボール運び、スペシャルシューターあるいはポイントゲッター(スペシャルシューターより重い障がいを持つ選手)にパス。相手チームはそれを防御する。そしてパスを受けると1得点。さらにパスを受けたスペシャルシューターまたはポイントゲッターが課題をクリアするともう1点が加算される。フィールドプレーヤーが直接ゴールを決めても1点が入る。得点をあげると大歓声があがり、会場は一気にヒートアップ! 試合前は整列して挨拶 1チーム4人のフィールドプレーヤーがコートを動き回ってボールを運ぶ スペシャルシューターにボールを渡すことができると得点が入る 自らの障がいの程度に応じた課題に挑むスペシャルシューター 不思議なことに、試合を観戦しながらルールや選手の動き方がわかるにつれ、どんどんゲームに引き込まれていく。仲間にボールを渡そうとコートを動き回るフィールドプレーヤーの攻防。自らの障がいの程度に応じた課題に挑むスペシャルシューターやポイントゲッターのがんばり。ポイントを獲得したときの達成感と興奮……。観ているうちに我を忘れ、自然に声援と拍手を送り、会場はハイテンションに。ハンドサッカー、すごい! 会場には横断幕が掲げられ熱のこもった応援合戦が繰り広げられた さまざまなインクルーシブ体験 先述したとおり、このフェスはハンドサッカーを楽しむ以外にも、さまざまなインクルーシブ体験ができることが特徴だ。会場にはサイバーボッチャ、ゲーム対戦、ビジョングラムなどのアトラクションが設置され、選手たちも試合の合間に楽しんだ。さらに、セレモニーにはパラ陸上で活躍する有熊宏徳選手(ジャパンパラ陸上2023で100mと走り幅跳びのT38クラス優勝)がゲスト出演。脳性麻痺(左半身片麻痺)を克服して陸上競技にかける自らの体験を語るとともに、参加者に応援メッセージをとどけた。 会場ではさまざまなインクルーシブ体験会が行われた。写真上からサイバーボッチャ、ゲーム対戦、視覚障がいを可視化するビジョングラム 有熊宏徳選手(中央)の話に聞き入る参加者たち まさに、みんなのためのフェスティバル。スポーツ&インクルーシブ体験で選手はもちろん、来場者みんなが一体となって楽しんだ1日となった。 取材・文・写真/編集部
- タンデム自転車で湘南のサイクリングルートを走る
タンデム自転車で湘南のサイクリングルートを走る
- 自然豊かな日本をアクティビティで旅する「ジャパンエコトラック」(注1)。この取り組みに2023年12月に新規登録した神奈川県のサイクリングルート(注2)で、メディアツアーが開催された。今回の試走コースは、太平洋岸自転車道神奈川セクションと相模原~茅ケ崎サイクリングルートの一部。大磯港から柳島スポーツ公園、寒川神社を経由し、海老名運動公園までを走るコースだ。 スタート地点の大磯港 このツアーに視覚障がいをもつ西郷光太郎さんと黒澤美花さんが参加した。二人が乗ったのはタンデム自転車。観光地などで見かけることがある二人乗り自転車だ。前に乗るパイロットは廣田和彦さん、朝美さんご夫妻。2人はサイクルボランティアジャパンのメンバーで、自身も長年タンデム自転車を愛用し、以前は2人で、お子さんが産まれてからはファミリーでツーリングを楽しんでいるという。 ツアーにタンデム自転車で参加した左から黒澤さん、廣田朝美さん、和彦さん、西郷さん タンデム自転車での公道の走行は各都道府県の条例によって規制されており、比較的最近まで公道を走れないエリアがあった。しかし徐々に緩和され、2023年7月にはその時点で唯一制限していた東京都が解禁。現在は日本全国の公道で走行が可能となった。 タンデム自転車の良いところは、2人に体力差などがあってもカバーでき、一緒に走れることだ。廣田さんご夫妻は、以前はそれぞれの自転車でサイクリングを楽しんでいたが、ペースが合わずに朝美さんが不機嫌になってしまうこともあったそう。「じゃあタンデムをやろうと。僕が力を補えば一緒に移動できますから」(和彦さん)とタンデム自転車を始めたと言う。 「タンデムを始めると、パイロットとして視覚障がいの方と一緒に乗ることが増えてきました。それで思ったのが『障がいの方でも後ろに乗ってしまえば、障がいがなくなる!』ということです。パートナーとして一緒にサイクリングするお友達になるんです。だから自分が支えているとか介助しているとかという気持ちはあまりありません」(和彦さん) 2人のお子さんを3歳くらいからサイクリングに連れ出しているという廣田さん。子どもたちと一緒に旅やイベントに参加できるのは、タンデムならではの良さだと言う。廣田さんのタンデム仲間には視覚障がいやダウン症の子どもを持つ親もいるそうだが、タンデムなら自転車の後ろに乗せて移動したり旅に出かけることができ、子どもの運動不足解消にも役立っているそうだ。 廣田さんの誘いで2年ほど前からタンデム自転車を始めたという西郷さん。「私は全盲なので、一人で道を歩くのも難しい。以前はマラソンをしていましたが、長続きしませんでした。でも、サイクリングだと長い距離をゆっくり走れるので続けることができています。結構な運動になるので体力がついて、肥満気味だった体も健康状態が良くなりました。そして、心が豊かになり、世界が広がったと思います。今の夢は東京の日本橋から京都の三条大橋までタンデム自転車で走ることです」 スポーツが大好きだった黒澤さんが視力を失ったのは5年ほど前。「目が悪くなり始めてからどんなブラインドスポーツだったらできるのか、いろいろ試してみました。そのなかの一つがサイクリング。見えないとスピードを感じたり、風を切ったりするのが難しくなるのですが、タンデムに乗せてもらうことで、私は風を取り戻せました。これだよな!と思えるものがすごくあったんです。風を感じる中から自然を感じたり、パイロットの方との会話から見いだせた新しいものを得られたりと、一石何鳥もの良さがありますね」。黒澤さんにとって、晴天のこの日、湘南の潮風を受けながら気持ちの良いツーリングだったに違いない。 廣田さん夫婦の愛車。ツーリング使用になっている 今回のツアーでは、KHSジャパンの協力で、タンデム自転車の試乗体験会も実施された。初めて乗る参加者も多く、初めは戸惑いも見られたが、自転車にまたいで漕ぎ出すと不安は即座に解消。あっという間にタンデム自転車の虜になり、皆気持ち良さそうに走っていた。 タンデム自転車の試乗体験会も行われた 障がい者のスポーツツールという点でも注目されるタンデム自転車。現在、日本パラサイクリング連盟を中心に普及活動が行われているものの、レンタルポートやパイロットのなり手が少ないなどの問題もある。障がい者にとってタンデム自転車はさまざまな可能性を秘めているだけに、環境がもっと良くなり、多くの人が楽しめるようになることを期待したい。 取材・文/編集部 協力/株式会社モンベル 注1 ジャパンエコトラック/「JAPAN ECO TRACK」とは、カヌー・自転車・トレッキングなどの人力による移動手段で、日本各地の豊かで多様な自然を体感し、地域の歴史や文化、人々との交流を楽しむ新しい旅のスタイルです。ジャパンエコトラック推進協議会は、旅行者が、このような旅を365日いつでも快適に楽しめる環境づくりを地域と連携して推進しています。(※ジャパンエコトラックHPより転載) 注2 神奈川県の取り組み/神奈川県は2023年12月ジャパンエコトラックの新規エリアに登録。全18(サイクルリングルート14)のエリア・ルート情報を公開した。箱根や丹沢の山々、相模湾の海の幸と湘南や三浦半島の絶景、古都・鎌倉や小田原城の歴史遺産など、多彩な見どころがある。 ※「ジャパンエコトラック神奈川」の詳細は下記サイトをご覧ください。 https://www.japanecotrack.net/area/1113
- 「サントリー チャレンジド・スポーツ アスリート奨励金」の第2期採択先決定
「サントリー チャレンジド・スポーツ アスリート奨励金」の第2期採択先決定
- サントリーホールディングス(株)は「サントリー チャレンジド・スポーツ アスリート奨励金」の第2期採択先を決定した。計57の都道府県・政令指定都市より、アスリート81名と、障がい者スポーツ協会または競技団体25団体を採択し、総額2850万円を支給する。 この奨励金事業は、チャレンジド・スポーツの普及・振興や世界レベルの選手の育成・強化につながることを願い、障がい者スポーツ協会などが推薦するアスリートと、各協会または各協会が指定する競技団体などの活動を支援するもの。2022年9月にスタートし、第1期では計55の都道府県・政令指定都市で総額2750万円を支給した。 奨励金はアスリートの活動費(義肢装具などの器具購入費、遠征費用など)や、各団体による競技振興のための費用(競技会・研修会の実施費用・参加費用など)に活用する。同社は「本奨励金によって、アスリートのチャレンジを支援し、日本全国でのチャレンジド・スポーツのさらなる普及・発展を目指します」とコメントしている。
- 小学生が“見えない世界”を体験するプログラム「目を大切に!ブラインドチャレンジ」
小学生が“見えない世界”を体験するプログラム「目を大切に!ブラインドチャレンジ」
- 12月6日(水)、参天製薬株式会社(以下、Santen)は小学生の放課後の居場所づくりに取り組む特定非営利活動法人放課後NPOアフタースクールとの協働プロジェクト「目を大切に! ブラインドチャレンジ」を東京農業大学稲花アフタースクールで開催した。その模様をレポートしよう。 写真・レポート資料提供/参天製薬株式会社 ブラインドサッカー日本代表選手が講師として子どもたちと対話 講師を務めた鳥居健人さん。視覚障がいのあるSanten の従業員で、ブラインドサッカー日本代表選手でもある。視覚障がい当事者と直接対話できることはこのプログラムの大きな特徴 「目を大切に!ブラインドチャレンジ」は、視覚に障がいのあるSantenの従業員が講師として小学校や学童保育を訪問し、子どもたちに目の大切さや視覚障がいについて学んでもらう対話型&体験型のプログラム。Santenが目指す視覚障がいの有無に関わらず交じり合い、いきいきと共生する社会の実現に向けて、放課後NPOアフタースクールと協働開発した。今回のイベントには小学生17名が参加、視覚障がいのあるSanten社員で、ブラインドサッカー日本代表選手でもある鳥居健人さんが講師を務めた。 クイズや目隠しパズルに挑戦! 目隠しパズルをする友達を声でアシスト。見えないことの大変さだけでなく、声かけの大切さや難しさを知ることも大きな学びだ まずは、アイマスクで目隠しした子どもたちにステーキを焼く音を聞いてもらい、何の音かをあてるクイズ。「焼き肉!」などほぼ正解の子どもがいた一方で、「雨の音?」といった声も上がり、音だけで言い当てるのはなかなか難しい様子。クイズを通して、人は目、耳、鼻、口、手の5つの感覚のうち、目から最も多くの情報を得ていることを学んだところで、目隠しをして数字の形の型はめパズルにトライ。一人でやってみた後にはペアを組み、目隠しでパズルをする友達を「声だけでアシストする」ことにも挑戦し、サポートする側の気持ちや難しさ、出来る工夫についても体感して考えた。 <鳥居先生からのアドバイス>一番のコツは、始める前に数字を順番に並べておくこと。「整理整頓」は見える人にとっても見えない人にとっても大事です。「右、左、時計の何時の方向」など具体的な声かけも助かります。 白杖を持って点字ブロックを歩いてみた 足元やディスプレイに表示された信号をよく見ながら慎重に誘導。見えないことの怖さよりも、誘導してもらうことの大切さや安心を感じた子どもが多かった 次は、二人一組になって、一人が誘導、もう一人が目隠しをして白杖を持ち点字ブロックの上を歩く体験。ディスプレイに映し出された信号を確認し、誘導役の子どもの声を頼りに慎重に歩く姿が見られた。 <鳥居先生からのアドバイス>点字ブロックは「進んでOK」の誘導ブロックと「止まれ」の意味の警告ブロックの2種類があります。ぼくたちは白杖と足の裏の感覚で、ブロックを区別しています。 困りごとを知り、何ができるか考えてみる 目が不自由な人の困りごとについて何ができるかをグループで話し合う子どもたち。駅の音声案内など自分の知っていることを一生懸命話す様子が見られた 「目隠しパズル」と「点字ブロック体験」の2つのプログラムの後は、「看板がわからない」「駅などのトイレに行きたいとき、男女どちらかわからない」「自動販売機で好きなものが買えない」といった、目が不自由な人の困りごとについて、グループで話し合った。視覚に障がいのある人の立場になって考え、「自動販売機に点字をつけるといい」「近くの駅は『左は女子トイレです』という声が聞こえるよ」といった意見が挙がっていた。 参加した小学生たちの感想 白杖の使い方や目が不自由な人の気持ちがよくわかった。もし目が不自由な人に出会ったら信号などを教えてあげたい(3年生) 目が見えない人のことをあまり考えたことがなかったけど、これからは少しずつ考えて生活したい(3年生) 点字ブロックを歩くのが楽しかった。友達が教えてくれたので、見えなくても怖くなかった(2年生) パズルが難しくて、目が見えないのは大変だなと思った(2年生) 目が見えない人がいたら、手伝おうと思う(1年生) Santen企画担当者よりメッセージ 本プログラムは、Santenが目指す「人々が視覚障がいの有無に関わらず交じり合い、いきいきと共生する社会の実現」のため、子どもたちに多様性やインクルージョンについて考えてもらうことを大きな狙いとして、2020年から継続的に取り組んでいるものです。自然体で先生と触れ合う子どもたちの姿から、共生社会のありかたについて私たち大人が学ぶことも多いです。大人は「サポートしなければ」と思いがちですが、子どもたちは視覚障がいを偏見なく受け入れ、素直に知ろうとし、先生と同じ立場で物事を考えようとします。このようなプログラムを通して、子どもたちが日常生活の中で困っている人を自然にサポートできるようになることは、共生社会の土壌になると考えています。(参天製薬株式会社 基本理念・CSV推進部 長谷川成男さん)
- 第3回KEIAI杯車いすバスケットボール大会 開催!
第3回KEIAI杯車いすバスケットボール大会 開催!
- ケイアイスター不動産株式会社が主催する「第3回KEIAI杯車いすバスケットボール大会」が11月25日、本庄総合公園体育館(カミケンシルクドーム)で開催された。 「NO EXCUSE」「埼玉ライオンズ」「千葉ホークス」「神奈川VANGUARDS」「COOLS」の5チームが参加 3回目の開催となる今回は、「NO EXCUSE」「埼玉ライオンズ」「千葉ホークス」「神奈川VANGUARDS」「COOLS」の5チームが参加。会場には多くのファン、サポーターが訪れ、東京パラリンピックでの銀メダル獲得以来、俄然注目を集める車いすバスケの人気ぶりがうかがわれた。 スピード、チェアワーク、ぶつかり合い。車いすバスケは生で観るのが一番! 神奈川VANGUARDSの鳥海選手も参加。人気・実力とも現在ナンバーワンのプレーヤーだ 大会は出場チームによる対抗戦のほかに、各チーム代表選手によるオールスターマッチを開催。さらに、一般参加ができる車いすバスケフリー体験会、出場選手とチームを組んで戦う5on5ゲームが行われ、車いすバスケをより身近に感じられる、とても楽しく、そして貴重な1日となった。 5on5には一般も参加。選手とチームを組んで戦った ケイアイスター不動産はパラスポーツを積極的に推進する企業のひとつで、2019年4月には障がい者アスリートによる「ケイアイチャレンジドアスリートチーム」を発足させ、現在、デフフットサル、デフサッカー、ろう者柔道、車いすバスケットボール、車いすバドミントンの各競技に日本代表選手を含む計9名のアスリートが所属している。 ケイアイチャレンジドアスリートチームに所属するデフフットサル日本代表の岩渕選手(右)、中井選手(左)と山本監督。先のW杯では決勝でブラジルをPK戦の末破り見事優勝! すごい! 世界一 おめでとうございます! 今大会もパラスポーツをより身近に感じ、競技に興味を持ってもらい、パラスポーツの体験を通して障がいへの理解と選手たちとの交流を深めることを目的として主催している。パラスポーツの普及にとって、非常に価値のある取り組みであることは間違いない。 試合結果、表彰選手 【第1試合】神奈川VANGUARDS 66 VS 22 COOLS 【第2試合】千葉ホークス 46 VS 34 埼玉ライオンズ 【第3試合】神奈川VANGUARDS 43 VS 29 NO EXCUSE 【第4試合】埼玉ライオンズ 45 VS 41 COOLS 【第5試合】千葉ホークス 47 VS 42 NO EXCUSE 【スリーポインター賞】スリーポイントを一番多く得点した選手/COOLS 永田裕幸、神奈川VANGUARDS 丸山弘毅 【ベストファイブ賞】活躍した選手を主催者が選定/COOLS 永田裕幸、神奈川VANGUARDS 古澤拓也、埼玉ライオンズ 北風大雅、千葉ホークス 池田紘平、NO EXCUSE 橘貴啓 【MVP賞】会場のみなさんからの投票で決定/神奈川VANGUARDS 丸山弘毅 取材・文・写真/編集部
- 杭州2022アジアパラ競技大会
杭州2022アジアパラ競技大会
- 10月22日~28日、中国杭州でアジアパラ競技大会が開催されました。44の国・地域の選手が22の競技で競い、日本は計150個(金42、銀49、銅59)のメダルを獲得。メダル総数は中国に次ぐ2位でした。大会の様子を写真で振り返ります。次回、2026年のアジアパラは愛知県と名古屋市の共催で行われます。(写真:吉村もと) 10月22日開会式 陸上競技 男子200M(T64)で井谷俊介選手(左)が金メダル!、大島健吾選手(右)が銅メダルを獲得!。井谷選手は23秒49のアジア新記録で優勝しました。 陸上競技 女子砲丸投げで、堀玲那選手が金メダル! 水泳 男子50M自由形(S11)で木村敬一選手(左)が銀メダル! 水泳 女子200M自由形(S14)では、木村あいら選手(右)が金メダル、井上舞美選手(左)が銅メダル! 水泳に出場したS10クラスの3選手。左の川辺多恵選手は女子50M自由形で、右の前田恵麻選手は女子100M平泳ぎで、ともに銅メダル! 中央の久保大樹選手は男子50M自由形で6位に入賞しました。 ブラインドサッカー男子の2日目、日本は地元中国に0対1で惜しくも敗戦。日本は3位決定戦でPK戦の末タイに敗れて4位でした。 車いすバスケットボール、男子は決勝で韓国に逆転勝ちをして見事金メダル!、女子は決勝で中国に惜しくも敗れ銀メダル(写真は予選の模様) 自転車競技 第一人者の杉浦佳子選手は、トラックパラサイクリングタイムトライアルで銅メダル! 男子タイムトライアルでは、藤田柾樹選手(C3、右)が金メダル!、川本翔大選手(C1、左)が銅メダル! ゴールボール会場の前に屹立するゴールボールのモニュメント。 メディアセンターのロッカーは顔認証システム! メディアラウンジのごはん。 10月28日閉会式。日本の旗手は水泳の木下あいら選手が務めました。次回の愛知・名古屋へバトンタッチ!
- 国枝慎吾さん×堀米雄斗選手が参加のイベントが東京都内で開催!
国枝慎吾さん×堀米雄斗選手が参加のイベントが東京都内で開催!
- 2023年10月28日、東京都東大和市のBIGBOX東大和にて「NEC+CHALLENGE PROJECT2023」が開催され、車いすテニスの国枝慎吾さんとスケートボードの堀米雄斗選手が競技の垣根を超えて登壇。 日本を牽引するトップアスリート二人のトークショーと、参加者を対象とした車いすテニス体験会の二部構成での実施となった。 この取り組みは、日本電気株式会社と多様性のある環境で挑戦し続けるトップアスリートとの共同プロジェクトで、誰もが挑戦できる社会の実現を目指してさまざまな機会を提供している。多くの参加者を前にして行われたトークショーでは「新しい夢のつくりかた」というテーマが掲げられた。 国枝慎吾さんと堀米雄斗選手(右) ともに東京2020で金メダルを獲得した二人に最初に投げかけられた質問は、「世界でトップに立った時にどんな景色が見えて、どんなことを考えるのか」というもの。 まったく異なる競技を行う二人から出た答えは以外にも似通っていた。目指す頂点に立った後、逆に自分の原点を思い出すのだそうだ。 堀米選手であれば、小さな目標から少しずつ叶えていった小さい頃の気持ちを思い出す。 そして国枝さんであれば、一位になることで誰の背中も見えなくなった状況下で、あえて自分の中に課題を見つけてチャレンジすることにシンプルに向き合う。 そのようにしてモチベーションを保ちながら競技に臨むのだという二人からは、競技への大きな熱意、そして誠実さを強く感じる数分間となった。 「ストレスがたまった時…僕はテニスをします」(国枝さん) トークショーの終盤には、〝夢のつくりかた″に関して国枝選手が放った一言が強く心に残っている。 「常に後悔しない選択をすることが、常に新しいことにチャレンジするためには必要だ」 これまで大きなケガや経済的に厳しい状況に見舞われ、車いすテニスを続けるかどうかを迷うときもあった。ただ、その決断の分岐に立つたびに、自分がその先に後悔することがないかを決断の軸として、何でもチャレンジしていくという。 そうした決断の後、当然痛みが出たり、自分のプレーの質が落ちたりすることもある。そうしたらまた元に戻って新しいチャレンジを繰り返せばいいとも熱く語り、国枝選手の芯の通った人生観に、観覧客からは感嘆の声が漏れていた。 堀米選手は自分自身ですでに新しいチャレンジに挑戦中。 競技へ向き合うことにはもちろん全力投球しながらも、ストリートカルチャーを取り上げた映像作品に携わり、スケーター・オブ・ザ・イヤーの賞獲得を狙いたいと雄弁に語る。 その両軸をもってスケートボードの良さと楽しさを伝え、次の世代がもっと活躍できる場所をつくるという夢に向けて日々トライを続けているようだ。 「これを機会にテニス少しやってみようかな」(堀米選手) 終始笑顔の絶えないかたちでトークショーは終了。その後、車いすテニス体験会が行われた。 体験会には30人ほどが参加し、実際に車いすに乗った状態でコートを移動し、ボールを打つという一連の流れを体験した。 会場ではまず車いすの操作からレクチャーが入るが、これがなかなか簡単にはいかない。 前に進むだけならそう難しいことではないが、ある程度の勢いがないと車いすが回らず、方向転換ができない。 はじめての車いすでスピードを出す行為はけっこう怖い。後半になって慣れは出たものの、序盤はやはり参加者の苦戦の色が強かった。 最後は、実際ボールを打つストローク練習に切り替わった。車いすが思うように動かない中でのラケット操作にはじめは頭を抱えていた参加者だが、だんだんと体を横向きにして正確にボールを捉えるようになり、会場には笑顔が増えていった。 短い時間ながら、車いすテニスを経験して、かつ国枝さんから直接指導も受けられる、参加者にとって至福の時間になったことはまちがいない。最後は会場の全員で記念撮影。テレビで見る雲の上の存在のトップアスリートと同じ時間を過ごし、世界一に輝いたプレーや、競技の世界で生きるのに必要な考え方を直接聞ける機会は、何物にも代えがたいはずだ。
- デフフットサル監督が中学生の道徳授業で講師を!
デフフットサル監督が中学生の道徳授業で講師を!
- ケイアイチャレンジドアスリートチームに所属するデフフットサルの山本典城(やまもとよしき)監督が、東京の上野学園中学校で道徳の授業で講師に! 中学の全校生徒に障がいへの理解を深めてもらうため、障がいを持つ選手とのコミュニケーション方法やデフフットサルの監督になったきっかけなど、山本監督のこれまでのリアルな経験をもとに、「障がい」や「共生」について講義が行なわれました。 生徒たちは話を真剣に聞きながら熱心にメモを取り、理解を深めた様子! 講演の最後には特別ゲストとしてデフフットサルの岩渕亜依選手が登場し、唇の動きだけで相手が何を言っているのか読み取る「伝言ゲーム 」や声を発さずジェスチャーのみで相手に単語を伝える「ジェスチャーゲーム」を実施、生徒たちは声が聞こえない中でのコミュニケーションを体験しました。 ※本企画は、東京都パラスポーツ公認スタッフでもある山本監督に東京都が行っている東京パラスポーツ人材バンクの「東京パラくる」( https://parakuru.tokyo )を通して依頼があり、実現したものです。
- ダイバーシティパーク2023開催!
ダイバーシティパーク2023開催!
- 9月30日~10月1日、「ダイバーシティパーク2023」が新宿中央公園で開催された。 2016年の初開催から今年で6回目を数える「ダイバーシティパーク」は、ユニバーサルスポーツ、ワークショップ、多国籍グルメなどが楽しめ、誰でも参加自由。年齢、性別、国籍、障がいの有無や価値観などの多様性を受け入れ、尊重し合うという基本概念をもとに、さまざまな立場や考え方を持つ人々がさまざまなメッセージを発信していく体験型イベントだ。 会場に入って真ん前のメインゾーン。真っ先に目に飛び込んでくるのは雪をたたえたゲレンデだ。ここではチェアスキーやソリ遊びが体験できる。雪は当日朝、軽井沢から運んできたというホンモノ! このほか、車いすテニス、ボッチャ、車いすVRサーキットなどが体験できる。 メインゾーンから先へ進んだグリーンゾーンでは、世界のグルメが楽しめるほか、ネイルやフラワーアレンジメントの体験ブース、そのとなりのスポーツゾーン&キッズゾーンでは、車いすバスケ、ユニバーサルカヌーなどが体験でき、さらにステージではゲストによるトークショーなどが行われた。 ここに挙げたアトラクションはほんの一部。まあとにかく盛りだくさん過ぎて、2日間あっても楽しみ切れないほどだ。会場を訪れた参加者たちは、わくわくの2日間を満喫した。
- 国枝慎吾 引退記者会見(2023年2月7日)全文
国枝慎吾 引退記者会見(2023年2月7日)全文
- 柳井正 株式会社ユニクロ社長 (以下柳井)―― 引退おめでとうございます。少しだけ寂しくなるんですけど、プロのアスリートとしてやるべきことはすべてできましたね。しかもこの絶妙なタイミングで引退宣言。素晴らしいですよね。新しい国枝慎吾の誕生、という意味で今日はめでたい日であります。 2009年4月、日本の車いすテニスとして初めてプロ転向を表明されたその直後、僕は「大丈夫かな、車いすテニスはプロのスポーツになるかな」と少し不安でした。でも立派なプロのスポーツになりました。彼は非の打ち所のないグローバルアンバサダー、世界一のグローバルアンバサダーだと思っています。素晴らしい人格、生活態度、あらゆるタイトルを獲り、世界中の人々に温かい声援を受けています。 そして本人を前に言うのもなんですが、地頭の良さ。超一流選手は大体地頭がいいんですよ。国枝選手はその中でも飛び抜けて地頭がいい。ロジャー・フェデラー選手が我々のグローバルアンバサダーになってくれたのも国枝選手がいたおかげです。国枝選手の強みですが、勝つことに徹底的にこだわること。がむしゃらさ、明るさ。肉体とか精神じゃなくて、人生をかけて一人の人間として尊敬できる。これからが人生の本番です。今後も最大限応援していきたいと思っています。今までは助走。過去のことは全部忘れてください。必要ないです、過去は(笑)。これからは今日がスタート。一緒に日本を、世界の中の日本をより良く変えていきましょう。 日本は残念ながら迷走状態です。ほんとにお金は全然ありません。借金だけが膨れ上がっている。それなのにバンバンお金を配っている。インフラが古くなって、使えないかもしれない。その中で若い人が将来に希望を持ってやっていくとしたら、そのロールモデルとして、これからの国枝選手に期待しています。頑張ってください! 国枝慎吾(以下国枝)―― 柳井社長から大変なお褒めの言葉をいただきまして、このスピーチのハードルが上がってしまいました(笑)。このたびは多くの方々にお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。1月22日付けで引退をすることになりました。東京パラリンピックが終わってから、「引退」ということについては、ずっと考えていました。昨年はグランドスラムのシングルスのタイトルを4つのうち3つを獲得して、すごく調子も良かったんです。最後に残されたウインブルドンで優勝が決まったあとにチームのみんなと抱き合っていたそのとき、芝生のコートの上で一番最初に出たのが、「これで引退だな!」という言葉でした。その後に全米オープンにそのままのモチベーションではいけたんですが、全米が終わってから、僕自身も「もう十分やりきったな」というのがふとした瞬間に出てしまった。このままテニスをしていていいのかな、という感じになってしまって、これはそういうタイミングなのかな、ということで決意をしました。 プロ転向してからの長い間、所属スポンサーであるユニクロをはじめ、今日も多くのスポンサーの方々にご出席いただいています。本当にありがとうございました。 また日頃から、一番身近で支えてくれている妻や、テニスをするきっかけを与えてくれた母、天国で見守ってくれている父、いままで関わってくれたコーチ、トレーナー、マネージャー、本当に車いすテニスの先輩方や関係者の皆様、本当に僕自身を支えてくださり、ありがとうございました。 最後になりましたが、応援してくださっているファンの皆様には「最高のテニス人生を送れた」と言い切って締めの挨拶とさせていただきます。本日はありがとうございました。 ——————改めて競技人生を振り返っての一番の思い出はなんですか? 国枝 一番の思い出は東京パラリンピックでの金メダルですね。パラリンピックはアテネから北京、ロンドン、リオ、そして東京と出てきましたけれども、それぞれが僕の中では転機にはなっていました。そういう意味ではすべてのパラリンピックには思い出はありますが、東京開催が決まった2013年からの8年越しの夢がかなった瞬間というのは、今でも鮮明に覚えていて、写真を見ると震えるような感情になります。そのくらい思いの詰まった金メダルだと思っているので、東京のパラリンピックというのが一番の集大成になったと思います。 ——————柳井社長にお聞きします。国枝さんとのエピソードで印象に残っているものといえば何かありますか? 柳井 いつも印象に残っていてどれが一番かわからないぐらい、いつも僕は感銘を受けています。彼は「完全な人」「完全に見える人」(笑)、そういう人は珍しいですよね。非の打ち所がないというか…やはり、最初に会ったときに「この人なら大丈夫なんじゃないか」と思ったことでしょうか。私は、その人の能力とか、過去にやったこととかよりも、その人に会ってどういうことを感じたかで決めるタイプなんで、そのときに「この人だったら大丈夫だ」と感じたことが印象に強く残っています。 ——————今後の活動については? 国枝 そうですね、実際のところまだ現役中もよく柳井社長に「終わったら何やるんだ」「一緒にビジネスやろうぜ」とお声がけいただいていたんですけれど、現役の間に引退のことを考えても、ホントに答えが出てこないというか、現実味がないというか、そういう気持ちで、風呂に入っているときに20分くらい考えてみたりしていたんですが、答えが出なかったんですね。そうして今、引退発表から2週間位が経って、なんとなく自分の中では、何をしていきたいのかな〜っていうのがぼんやりとですけど出てきたぐらいなんで、それをいま言っちゃうと、それやんなきゃいけない感じもしちゃうし、そこはまだ心のなかに秘めておきたいなとは思います。僕は現役生活で何と戦ってきたのかな、と考えて、一つは相手と戦う、また自分とも戦う、もう一つ、車いすテニスを社会的に認めさせたい、というか、スポーツとしていかに魅せるかというところにこだわってきたな、というのがあります。車いすテニスの管轄は国際テニス連盟で、本当にそういう意味では健常者と障がい者が垣根のないスポーツだな、と今でも思います。それをテニスをしている中で、みんなに知ってもらいたいという気持ちが強くあったので、そこの活動というのはこのあとも続いていくのかな、とぼんやりと思っています。 ——————国枝さんといえば「俺は最強だ」という言葉とともに「昨日の自分より今日の自分のほうが強い」という言葉があります。車いすテニスのレベルというのはどのように上がっていったのでしょうか? 国枝 これはどのスポーツにも言えることでしょうが、年々スポーツのレベルって上がっていきますよね。僕自身もいま時点での自分の状態でプロ転向した2009年の自分と戦っても、間違いなく勝てるだろうな、と思えるくらい車いすテニスのレバルは毎年上がってきている。いまなお成長中などは思います。「俺は最強だ」と世界1位を2006年から続けてきて、何が難しかったかな、と思うと、2位や3位のときは1位の選手の背中を見てその人に勝つためにはどうしたらいいのかというのを組み立てていくわけですが、1位になった瞬間に誰の背中も見えなくなってしまう、というのが難しさとしてあって、でもスポーツのレベルというのは上がっていくわけで、自分自身が現状維持のままだと相対的には衰退していってしまう。1位にいても自分の中で目標を見つけていかに成長していくか、を考えるのが難しさでもあり、面白さでもあったかなと思います。そういう意味では2006年から2023年まで長いこと1位を続けられた理由は、現状に満足せずに常に自分の中で課題を見つけ続けてきたという難しさにチャレンジしてきたことが挙げられるかなと思います。 ——————日本の車いすテニス界から国枝慎吾がいなくなったあとどうなっていくのか、そこに国枝さんはどうやって関わっていくのでしょうか? 国枝 先日の全豪オープンでもドローの数が8から16まで拡大してきているので、その結果日本の選手も世界でも一番多い数で参加しました。その筆頭にもいる上地結衣選手、いま成長中の小田凱人選手、他の選手も含めて、相当、日本の車いすテニスのレベルは高いです。その選手たちがこの先どうやってこのスポーツを発展させていくのかというのは、僕自身も楽しみなところはあります。また日本では2019年からジャパンオープンでは車いすテニスの部門も創設していただいて、昨年は満員のお客さんの前でプレイができたということは、僕の中では、この車いすテニスがスポーツとして受け入れられた瞬間だったな、と感じました。その「スポーツとして」という舞台にようやく上がってきたな、というところで、僕は40手前になっちゃっていたので(笑)。でもそれを託せる人たちが日本にはいますし、そういった人たちのサポートはしていきたいし、自分も関わっていきたい気持ちはもちろんあります。 世界の車いすテニスはどうすればさらに発展していくかということについては、このジャパンオープンがいい例かと思っています。ATP、WTAの健常者のプロの大会にどんどんこういう形で車いすテニスの部を作っていただいて、そこでプレイする環境というのが一番手っ取り早いと思います。こういった大会を世界各地で作っていくということも、もしかすると僕が手伝えることかなとも思っています。 ——————柳井社長へお聞きします。ユニクロはこれからの国枝さんとどういったことをやっていこうかと考えていますか? 柳井 いま世界が一番困っていることに対して、力になりたい。ウクライナの問題ほかいろいろな困っている人、その中でも僕は子どもたちと若い人の力になれるようなことをしていきたい。NPOとかNGOとかではなく、事業としてなにかやりたいな、国枝さんとやりたいなと思っています。どうですか、国枝さん? 国枝 すごく同意いたします。ユニクロのほうでも昨年はイギリスやオランダで車いすイベントを始めていますし、そういった関わりはこれからも続けていきたいです。また現役を離れたので、そのような時間がこれまでよりもできると思います。僕自身も協力していきたいと思います。 ——————柳井さんにお聞きします。ユニクロの社員が国枝さんから学んでもらいたいことはなんですか? 柳井 やはり「挑戦」でしょう。「やっていないことをやる」。車いすテニスという新しいスポーツのジャンルを確立したというのは新しい作業をしたということ。挑戦して、実行して、達成する。これは今年の我社のモットーなんですが、それを学んでもらいたいなと思っています。 ——————国枝さん、ユニフォームについてはどのような要望を出して一緒に開発されてきたのか? 国枝 年々素材、デザインも含め、運動しやすい、プレイしやすいものをブラッシュアップし続けてくれたことに、ユニクロには本当に感謝しています。またそういったところに自分自身も関われたというところが、ユニクロと一緒にやってきた意味もあると思います。自分は何をウエアに求めるかというと、僕は汗をかきやすいので速乾性だったり、プレイを妨げない軽さだったり、そういうところを追求し続けてくださったので、僕のグランドスラムのタイトルには間違いなく関わってきてくれていたと思います。 ——————プロ転向のときに「車いすの子どもたちに車いすテニスプレーヤーになりたい」という夢を持ってもらいたい、といっていたが、その目標は達成されたと思うか? 国枝 上地選手や小田選手がプロ転向して活躍しているのを見ると、自分のその時の言葉というのが実現したなと思えます。もしかすると当時思っていた以上に、足跡はくっきりと残せたのかな、と思います。また他の若い選手も増えてきています。彼らもどんどん海外に試合に行っているので、自分がやってきたことが少し彼らに影響を与えることができたのかな、やってきた意味があったなと思える瞬間です。 ——————国枝選手の活躍を支えてきたお一人が奥様だと思います。改めて奥様への思いを。 国枝 一番は2016年のリオパラリンピックのとき、相当僕自身も追い込まれていたときに、妻の存在はすごく大きかったです。メディアの前では「金メダル獲ります!」といった強気な発言をしなくちゃいけない。そこで弱音を言ってしまうとそれがプレイにも出てしまうのでそれは言えないんです。でも「もう無理だよ」「もうプレイできないな」といった言葉を妻には言える。吐き出せる場所があるということは本当に助かりました。2017年からは大会にも帯同してくれました。テニスは一年間世界を回って、割と孤独なんです。でも妻がいるだけで、ホテルに帰れば家のようなアットホームな雰囲気が流れるというだけでも、オンとオフがはっきりと切り替えることができるというところはすごく助けになりました。 ——————国民栄誉賞について政府が検討しているという報道が出ていますが。 国枝 私の方にも先週の金曜日(2月3日)に連絡があり、それを受けたときには、車いすテニス、自分自身がやってきたことが評価されたということは大変光栄に感じました。 ——————やり残したことはありますか? 国枝 成績やタイトルに関してはやり残したことはないですね。昨年ウインブルドンのタイトルをとって、本当にやりきったな、と自分自身も思える生活を送れたことは、最高の幸せだったなと思います。車いすテニスがスポーツとしてのフィールドに上がったところではあるので、そこで僕がもう少しできたらな、というのはありますね。 ——————逆境を乗り越えるときに、自分自身を奮い立たせるものがあったら教えてください 国枝 2016年に王者の看板が若手の選手に渡ってしまったとき、「俺は最強だ」という言葉をラケットから外そうかなと思いました。でも最後まで外せなかった。やはりそれを外した瞬間に、もうそれは戻ってこないと思ったから。2006年から2023年までラケットに「俺は最強だ」という文字を貼り続けました。テニスをやっていると弱気になるのはよくあることです。「俺は最強だ」と自分自身で断言する、そういったことで、弱気の虫を外に飛ばしてやってきたんですね。それがいままでやりきれたことの理由の一つです。 ——————もう一度小田選手と戦ってみたいという気持ちはありませんか? 国枝 もちろんないこともないですけど、それ以上に自分自身が先に満足してしまったかな、という気持ちです。 ——————小田選手にはどういう形で引退のことを伝えましたか? 国枝 全豪でダブルスを組む予定だったんで、その約束を破ってしまったのはとても申し訳ない気持ちでいっぱいだったんですが、ちょうど彼が渡豪する日(1月4日)に電話で話しました。昨年のウインブルドン、優勝したあとロッカールームで凱人(小田選手)に話したんです。「俺は終わったわ、これで」と。この電話のときにも「あのときも話したけど、自分自身はもう競技をやることはないかな」、「これから車いすテニスを引っ張っていってくれ」と伝えました。 ——————子どもたちに、自信をつけるヒントなどのメッセージを頂けないか? 国枝 「俺は最強だ」というメンタルトレーニングは続けていたんですが、それだけ言っていれば1位になれるかといったらそんなのはありません。その裏には「積み重ね」というものがあって、一日同じような練習を繰り返す反復練習もたくさんやってきました。「俺は最強だ」と言い続けることで、その反復練習のクオリティが上がってくるんです。 ——————福岡の飯塚国際車いすテニス大会についての思いをきかせてください 国枝 飯塚の大会は国内で唯一トップ選手が集まる大会で、以前は四大大会の一つでもありましたし、グランドスラムが健常者と一緒の大会になってからはそのひとつ下のスーパーシリーズという格付けです。僕自身もそこで9回優勝できて最後は天皇杯として優勝できました。とても思い出に残っている大会です。今年もうかがうのを楽しみにしています。 ——————車いすテニスを社会的に認めさせたいという話がありましたが、国枝選手が競技生活を続けてきた中で、その点でもっとも苦労したことを教えて下さい。 国枝 アテネのパラリンピックの頃は、僕が金メダルをとっても新聞のスポーツ欄になかなか載らなかったんです。それをどうにかスポーツとして扱ってもらいたい。 車いすテニスをやっていて「車いすでテニスやって偉いね」と言われたこともありました。目が悪ければメガネをかける、足が悪いから車椅子に乗る、特別なことじゃない、そうずっと思っていました。アテネのときは「まだまだスポーツとして扱われていないな…。まだまだ”福祉“としてみられていたのかな」、と思って、これを変えないと。自分がやっていることを車いすテニスを通して「車いすテニスってこんなに面白い」、「予想以上にエキサイトするスポーツだね」そういうふうに感じてもらえる舞台に持っていかないと。パラリンピックも共生社会の実現のためにと言われますが、スポーツとして感動や興奮を与えられないと、そこにもつながっていかないのではないかなと思います。「まずはスポーツとして」というところへのこだわりは相当強く持ちながらプレイをしていました。相手との戦い、自分との戦い、スポーツとして見られたいという戦い、その3つが現役中の戦いの相手でした。東京パラリンピックで、ようやく国枝がどういうプレイをするかということを多くの人に見て知ってもらえたというのを、終わったあとの反響から感じました。昨年、なぜグランドスラム3勝したりして調子が良かったのかな、と考えると、いままで「スポーツとして車いすテニスを見てほしい」という部分に感じていたプレッシャーが一年間全く感じなかったからなのでは、と思います。一回もそういった気負いを感じることなくプレイできて、ようやく純粋に相手と向き合えてテニスができるようになり、そして現役最後の時期が到来したんだな、という思いもありました。上地選手や小田選手といった若い選手たちとっては、純粋にスポーツとしてのフィールドができたのかな、と思うとそういった環境を用意できてよかったな、と思います。 写真・文/編集部
- 北京パラリンピック 3月13日の結果
北京パラリンピック 3月13日の結果
- 大会最終日、アルペンスキー男子回転(座位)の森井大輝は惜しくもメダルを逃す。クロスカントリースキー・オープンリレーでは新田佳治、川除大輝組が7位。パラアイスホッケーは米国が4大会連続5度目の頂点に! アルペンスキー 男子回転(座位) 順位選手(クラス)国籍1回目2回目結果タイム差1イエスペル・ペデルセン (LW11)ノルウェー41.1949.9101:31.12ニールス・デランヘン (LW12-2)オランダ44.8952.2901:37.2+6.083レネ・デシルベストロ (LW12-1)イタリア42.2256.2201:38.4+7.344李 響 (LW10-1)中国46.6355.1701:41.8+10.705森井 大輝 (LW11)日本46.4856.0701:42.5+11.456ジョシュ・ハンロン (LW12-2)豪州49.853.8801:43.7+12.587ルー・ブラズダガン (LW10-2)フランス47.1458.5301:45.7+14.578ジャスミン・バンバー (LW11)米国51.7455.1601:46.9+15.80鈴木 猛史 (LW12-2)日本44.82途中棄権藤原 哲 (LW11)日本55.62途中棄権狩野 亮 (LW11)日本途中棄権 アルペンスキー 男子回転(立位) 順位選手(クラス)国籍1回目2回目結果タイム差1アルトゥル・ボシェ (LW3)フランス40.3849.2301:29.62梁 景怡 (LW9-1)中国43.2649.0101:32.3+2.663アダム・ホール (LW1)ニュージーランド42.750.5101:33.2+3.604トーマス・プフィル (LW9-2)スイス44.6152.0801:36.7+7.085ヒルマー・オーバーソン (LW2)アイスランド45.1751.7501:36.9+7.316トーマスチャールズ・ウォルシュ (LW4)米国45.0453.6601:38.7+9.097ジョルダン・ブロワザン (LW4)フランス46.2454.4601:40.7+11.098ジェームズ・ウィットリー (LW5/7-3)英国48.3254.2701:42.6+12.9812高橋 幸平 (LW9-2)日本48.0156.801:44.8+15.2018小池 岳太 (LW6/8-2)日本51.0659.0901:50.2+20.5425東海 将彦 (LW3)日本01:06.501:01.202:07.7+38.1126青木 大和 (LW3)日本01:13.201:01.602:14.8+45.18三沢 拓 (LW2)日本途中棄権 アルペンスキー 男子回転(視覚障害) 順位選手(クラス)国籍1回目2回目結果タイム差1ジャコモ・ベルタニョリ (B3)イタリア39.6247.201:26.82ヨハネス・アイグナー (B2)オーストリア40.2246.8801:27.1+0.283ミロスラフ・ハラウス (B2)スロバキア44.6351.5901:36.2+9.404ヤサント・ドレプラス (B2)フランス45.0752.0801:37.2+10.335ローガン・リーチ (B3)カナダ48.8255.0601:43.9+17.066マレク・クバツカ (B1)スロバキア50.1356.2701:46.4+19.587ダミル・ミズドラク (B2)クロアチア50.8857.0901:48.0+21.158パトリック・ジェンセン (B2)豪州53.2258.6601:51.9+25.06 クロスカントリースキー オープン10kmリレー(2.5㎞×4) 順位国・地域記録タイム差1ウクライナ28:05.32フランス28:30.4+25.13ノルウェー28:41.0+35.74中国29:01.9+56.65カザフスタン30:00.4+1:55.16カナダ30:24.7+2:19.47日本(新田佳浩、川除大輝)31:38.1+3:32.88ドイツ31:40.1+3:34.8 クロスカントリースキー 混合10kmリレー(2.5㎞×4) 順位国・地域記録タイム差1米国25:59.32中国26:25.3+26.03カナダ27:00.6+1:01.34ウクライナ27:21.9+1:22.65ドイツ27:50.1+1:50.86ポーランド30:02.2+4:02.97日本(岩本啓吾、出来島桃子、森宏明 、阿部友里香)31:17.7+5:18.48ブラジル34:10.8+8:11.5 パラアイスホッケー 順位国・地域1米国2カナダ3中国4韓国5イタリア6チェコ7スロバキア メダル獲得数 順位国・地域金銀銅合計1中国182023612ウクライナ11108293カナダ8611254フランス732125米国6113206オーストリア553137ドイツ487198ノルウェー42179日本412710スロバキア303611イタリア232712スウェーデン223713フィンランド220414イギリス114615ニュージーランド112416オランダ031417オーストラリア0011カザフスタン0011スイス0011
- 北京パラリンピック 3月12日の結果
北京パラリンピック 3月12日の結果
- アルペンスキー回転(座位)で村岡桃佳は惜しくもメダルを逃すも5位入賞。今大会は金3、銀1を獲得。日本人選手はアルペンスキー、クロスカントリースキーで計6名が入賞を果たす。車いすカーリングは地元中国が金メダル。 車いすカーリング 順位国・地域1中国2スウェーデン3カナダ4スロバキア5米国6韓国7ノルウェー8英国 アルペンスキー 女子回転(座位) 順位選手(クラス)国籍1回目2回目結果タイム差1アナレナ・フォルスター (LW12-1)ドイツ48.549.3601:37.92張 雯静 (LW12-1)中国51.1149.0701:40.2+2.323劉 思彤 (LW12-2)中国49.9651.3501:41.3+3.454韓 沙沙 (LW12-1)中国52.3652.5801:44.9+7.085村岡 桃佳 (LW10-2)日本53.4452.101:45.5+7.686田中 佳子 (LW12-2)日本01:10.801:05.202:15.9+38.077ケーティ・コンバリュジエ (LW12-1)カナダ01:09.801:06.602:16.4+38.528原田 紀香 (LW12-1)日本01:10.301:07.802:18.1+40.22 アルペンスキー 女子回転(立位) 順位選手(クラス)国籍1回目2回目結果タイム差1エバ・オールショ (LW4)スウェーデン44.9946.7701:31.82張 夢秋 (LW9-1)中国47.7749.6301:37.4+5.643アナマリア・リーダー (LW9-1)ドイツ48.9751.5301:40.5+8.744ミッシェラ・ゴスリン (LW6/8-1)カナダ51.655.2701:46.9+15.115ルシヤ・スメティシュコ (LW6/8-2)クロアチア53.4156.3701:49.8+18.026本堂 杏実 (LW6/8-2)日本57.9759.4901:57.5+25.707レイ・アンダーソン (LW9-1)豪州01:01.559.0102:00.5+28.728神山 則子 (LW9-2)日本01:01.201:01.702:03.0+31.19 アルペンスキー 女子回転(視覚障害) 順位選手(クラス)国籍1回目2回目結果タイム差1ベロニカ・アイグナー (B2)オーストリア44.1247.4101:31.52バルバラ・アイグナー (B2)オーストリア45.1148.1301:33.2+1.713アレクサンドラ・レクソバ (B2)スロバキア46.3849.9301:36.3+4.784メナ・フィッツパトリック (B2)英国47.2549.5101:36.8+5.235ヘンリエタ・ファルカソバ (B3)スロバキア46.750.301:37.0+5.476エリナ・シュタリ (B2)オーストリア48.0849.7601:37.8+6.317キアラ・マッツェル (B2)イタリア48.3951.2101:39.6+8.078ミレ・ナイト (B2)英国50.3551.1201:41.5+9.94 クロスカントリースキー 女子10kmフリー(立位) 順位選手(クラス)国籍記録タイム差1オレクサンドラ・コノノワ (LW8)ウクライナ41:18.02ナタリー・ウィルキ (LW8)カナダ41:45.3+27.33イリーナ・ブイ (LW8)ウクライナ41:47.1+29.14リュドミラ・リアシェンコ (LW8)ウクライナ41:56.1+38.15ビレ・ニールセン (LW4)ノルウェー42:09.4+51.46シドニー・ピーターソン (LW9)米国42:17.2+59.27ブリタニー・ホダク (LW8)カナダ43:16.3+1:58.38イベタ・ファロン (LW8)ポーランド44:20.4+3:02.414出来島 桃子 (LW6)日本46:55.3+5:37.315岩本 美歌 (LW8)日本55:17.0+13:59.0 クロスカントリースキー 男子12.5kmフリー(立位) 順位選手(クラス)国籍記録タイム差1王 晨陽 (LW5/7)中国33:07.82バンジャマン・ダビエ (LW2)フランス33:09.1+1.33蔡 佳雲 (LW8)中国33:18.0+10.24劉 暁彬 (LW5/7)中国34:40.4+1:32.65アレクサンドル・ゲルリツ (LW6)カザフスタン35:11.0+2:03.26邱 明洋 (LW5/7)中国36:13.5+3:05.77マーク・アレンズ (LW6)カナダ36:23.5+3:15.78川除 大輝 (LW5/7)日本37:23.9+4:16.112佐藤 圭一 (LW8)日本39:58.8+6:51.015岩本 啓吾 (LW3)日本41:18.7+8:10.9 クロスカントリースキー 女子 10kmフリー(視覚障害) 順位選手(クラス)国籍記録タイム差1リン・カズマイエ (B3)ドイツ41:40.82王 躍 (B2)中国42:20.3+39.53カリナ・エドリンガー (B2)オーストリア43:13.9+1:33.14オクサナ・シシコワ (B2)ウクライナ43:36.6+1:55.85ヨハンナ・レクテンワルト (B2)ドイツ46:14.4+4:33.6 クロスカントリースキー 男子12.5kmフリー(視覚障害) 順位選手(クラス)国籍記録タイム差1ブライアン・マッキーバー (B3)カナダ33:06.62セバシャン・モディン (B1)スウェーデン33:59.1+52.53ドミトロ・スイアルコ (B2)ウクライナ34:08.1+1:01.54アントニー・シャランコン (B1)フランス34:15.5+1:08.95オレクサンドル・カジク (B1)ウクライナ34:27.4+1:20.86ジェーク・アディコフ (B3)米国34:57.6+1:51.07アナトリー・コワレフスキー (B2)ウクライナ35:16.3+2:09.78党 鶴松 (B2)中国37:03.8+3:57.216有安 諒平 (B2)日本45:01.8+11:55.2 クロスカントリースキー 女子 7.5km(座位) 順位選手(クラス)国籍記録タイム差1楊 洪瓊 (LW10)中国24:47.52オクサナ・マスターズ (LW12)米国25:24.7+37.23馬 静 (LW10.5)中国26:22.9+1:35.44李 盼盼 (LW10.5)中国26:31.1+1:43.65単 怡霖 (LW12)中国27:40.3+2:52.86ケンドール・グレッチ (LW11.5)米国27:47.8+3:00.37ビルギト・ スカーシュタイン (LW11)ノルウェー28:35.9+3:48.48クリスティナ・ ピクトン (LW12)カナダ28:55.6+4:08.1 クロスカントリースキー 男子10kmフリー(座位) 順位選手(クラス)国籍記録タイム差1毛 忠武 (LW10)中国29:10.72鄭 鵬 (LW10)中国30:08.4+57.73ジュゼッペ・ロメレ (LW11)イタリア31:42.5+2:31.84コリン・キャメロン (LW11.5)カナダ31:47.8+2:37.15杜 天 (LW11)中国33:19.9+4:09.26劉 夢濤 (LW12)中国33:47.5+4:36.87ワシリ・クラフチュク (LW11)ウクライナ33:48.4+4:37.78パウロ・バル (LW11.5)ウクライナ34:21.5+5:10.830森 宏明 (LW12)日本43:07.9+13:57.2