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  障がい者のためのはじめてのスキーガイド(1/2)

障がい者のためのはじめてのスキーガイド(1/2)

チェアスキーの選手が、障がいをもちながら時速100キロ超えで雪上を走る姿は圧巻だ。〝いつか自分もその感覚を味わいたい〞〝家族にスキーの楽しさを体験させたい〞。そんな願いをもつ人のための基礎知識と、障がい者が利用できるスキースクールを紹介しよう。   どんな障がいでもスキーを楽しめる! 〝障がいをもっていても、スキーができるの?〞と思う人は多いだろう。でも、 「スキーは、重力と遊ぶスポーツなので、基本的にどんな障がいがあっても楽しむことができます。重力を味方につければ、健常者を抜かすことも簡単にできますし、すでに多くの方々が雪の虜になっています」というのは、AADS(一般社団法人障害者スキー振興協会)代表、理学療法士でもある津川朋也氏。はじめの一歩を踏み出す前に、障がい別にどんなスタイルでスキーを楽しむかを紹介しよう。   障がい者スキーをサポートする道具たち アウトリガー 先端にスキー状の板がついたストック。手元のひもを引くと板がたたまれ、杖状に切り替えられる。バイスキーやチェアスキー用のショートタイプもある。   チェアスキー 一本のスキー板がついたイスに座って滑る道具。スキー板が一本なので左右のバランスをとるのがむずかしく、座面も高いので転倒しやすいが、リフトに自分で乗れるメリットも。上達すればひとりで滑ることも不可能ではない。   バイスキー イスにスキー板が二本ついているので、チェアスキーよりバランスがとりやすくやさしい。スキー板のエッジが立つので、自分でターンコントロールもできる。リフトには、インストラクターのサポートがあれば乗降できる。   スキーブラ 片麻痺、脳性麻痺のために開発された、スキー板の先端をつなぐ金具。健側の足を開くと麻痺側のスキーも開く、いわばボーゲン養成機。また、知的・発達障がいのビギナー向けには同様にスキーの先端に取りつけるスキーバンジーを使うこともあり、これは健常者のスクールでも愛用されている。   取材・文/高橋佳子 写真/堀切功  


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