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  障がい者のためのはじめてのスキーガイド(2/2)

障がい者のためのはじめてのスキーガイド(2/2)

障がい別のスキースタイル   視覚障がい 指導者の声とストックの音で誘導 【使う道具】一般のスキー靴、スキー板、ストック、スキーブラ 指導者がスピーカーをつけてゲレンデ状況や技術指導などを伝え、ストックを叩いた音で方向を指示するなど「音」でリードする。また、ゲレンデにいるほかのスキーヤーやスノーボーダーなどに存在を知らせ、配慮を促すために、指導者と本人は必ずゼッケンをつけることが重要。指導者は、安全に滑ることができるラインを読んだり、斜度や雪の状況、木々や岩、リフトやゴンドラの支柱やレストランなどの人工物などのゲレンデの状況を見極める伴走者として、障がい者の滑りを見てアドバイスするインストラクターとしてという、大きな役目を担う。   車いす常用の障がい 座ったまま滑る 【使う道具】アウトリガー、バイスキー、チェアスキー 日常生活で車いすを使用している人は、座って滑るバイスキー、またはチェアスキーを利用する。バイスキーは座面の傾きによってエッジが立ち、左右のバランスがとりやすいので、脊柱の変形などで座位でのバランスをとりづらい人にも対応できる。目線が低く傾きも大きいので、雪面に近く迫力も満点。アウトリガーでターンのコントロールを楽しむこともできる。チェアスキーは、パラリンピックでもおなじみ。スキー板は一般のスキー板を使用するので、自分の滑りに合う物を選べる。ショックアブソーバーも大きく、より衝撃吸収能力も高い。   立位ができる障がい できるだけ立って滑ろう 【使う道具】一般のスキー靴、スキー板、アウトリガー、スキーブラ 脳性麻痺や二分脊椎などでの両足の麻痺、片足の麻痺、切断などの一本足、両足切断で義足を履くなどの障がいで、立って歩いて生活している人には、アウトリガーとスキーブラを用いて立位で滑ることをすすめたい(一本足ならアウトリガーのみ)。アウトリガーは、歩行時やスキーを履いての移動時に杖代わりになり、行動の自由度が広がりストレスが軽減されるからだ。ただし、足部の変形が大きくスキーをフラットに踏むことができない、下肢の筋力が弱く長時間楽しむのが厳しそうなら、もちろん、バイスキーやチェアスキーで滑ることも可能だ。   知的障がい 一人ひとりに合った器具やスタイルで 【使う道具】一般のスキー靴、スキー板、ストック、スキーブラ、バイスキー 自閉症やダウン症などの、知的障がいをもつ人は、一般のスキーと同様に、二本足で立って滑ることができる。理解力の問題などで、足を八の字に開くことがむずかしければ、スキーブラを。筋力が弱い、関節がゆるいなどの場合は座って滑るバイスキーが適するケースなど、一人ひとりに合った器具やスタイルで滑ることができる。まずは雪とスキーに慣れ、指導者がサポートを行いながら、スキーの操作を覚え、上達に伴いあらゆる斜面に挑戦していこう。時間をかければ、ひとりで滑ることができるようになることも夢ではない。   取材・文/高橋佳子  


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