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  国枝慎吾さん×堀米雄斗選手が参加のイベントが東京都内で開催!

国枝慎吾さん×堀米雄斗選手が参加のイベントが東京都内で開催!

2023年10月28日、東京都東大和市のBIGBOX東大和にて「NEC+CHALLENGE PROJECT2023」が開催され、車いすテニスの国枝慎吾さんとスケートボードの堀米雄斗選手が競技の垣根を超えて登壇。

日本を牽引するトップアスリート二人のトークショーと、参加者を対象とした車いすテニス体験会の二部構成での実施となった。

この取り組みは、日本電気株式会社と多様性のある環境で挑戦し続けるトップアスリートとの共同プロジェクトで、誰もが挑戦できる社会の実現を目指してさまざまな機会を提供している。多くの参加者を前にして行われたトークショーでは「新しい夢のつくりかた」というテーマが掲げられた。

国枝慎吾さんと堀米雄斗選手(右)

ともに東京2020で金メダルを獲得した二人に最初に投げかけられた質問は、「世界でトップに立った時にどんな景色が見えて、どんなことを考えるのか」というもの。

まったく異なる競技を行う二人から出た答えは以外にも似通っていた。目指す頂点に立った後、逆に自分の原点を思い出すのだそうだ。

堀米選手であれば、小さな目標から少しずつ叶えていった小さい頃の気持ちを思い出す。

そして国枝さんであれば、一位になることで誰の背中も見えなくなった状況下で、あえて自分の中に課題を見つけてチャレンジすることにシンプルに向き合う。

そのようにしてモチベーションを保ちながら競技に臨むのだという二人からは、競技への大きな熱意、そして誠実さを強く感じる数分間となった。


「ストレスがたまった時…僕はテニスをします」(国枝さん)

トークショーの終盤には、〝夢のつくりかた″に関して国枝選手が放った一言が強く心に残っている。

「常に後悔しない選択をすることが、常に新しいことにチャレンジするためには必要だ」

これまで大きなケガや経済的に厳しい状況に見舞われ、車いすテニスを続けるかどうかを迷うときもあった。ただ、その決断の分岐に立つたびに、自分がその先に後悔することがないかを決断の軸として、何でもチャレンジしていくという。

そうした決断の後、当然痛みが出たり、自分のプレーの質が落ちたりすることもある。そうしたらまた元に戻って新しいチャレンジを繰り返せばいいとも熱く語り、国枝選手の芯の通った人生観に、観覧客からは感嘆の声が漏れていた。

堀米選手は自分自身ですでに新しいチャレンジに挑戦中。

競技へ向き合うことにはもちろん全力投球しながらも、ストリートカルチャーを取り上げた映像作品に携わり、スケーター・オブ・ザ・イヤーの賞獲得を狙いたいと雄弁に語る。

その両軸をもってスケートボードの良さと楽しさを伝え、次の世代がもっと活躍できる場所をつくるという夢に向けて日々トライを続けているようだ。


「これを機会にテニス少しやってみようかな」(堀米選手)

終始笑顔の絶えないかたちでトークショーは終了。その後、車いすテニス体験会が行われた。

体験会には30人ほどが参加し、実際に車いすに乗った状態でコートを移動し、ボールを打つという一連の流れを体験した。

会場ではまず車いすの操作からレクチャーが入るが、これがなかなか簡単にはいかない。

前に進むだけならそう難しいことではないが、ある程度の勢いがないと車いすが回らず、方向転換ができない。

はじめての車いすでスピードを出す行為はけっこう怖い。後半になって慣れは出たものの、序盤はやはり参加者の苦戦の色が強かった。

最後は、実際ボールを打つストローク練習に切り替わった。車いすが思うように動かない中でのラケット操作にはじめは頭を抱えていた参加者だが、だんだんと体を横向きにして正確にボールを捉えるようになり、会場には笑顔が増えていった。

短い時間ながら、車いすテニスを経験して、かつ国枝さんから直接指導も受けられる、参加者にとって至福の時間になったことはまちがいない。最後は会場の全員で記念撮影。テレビで見る雲の上の存在のトップアスリートと同じ時間を過ごし、世界一に輝いたプレーや、競技の世界で生きるのに必要な考え方を直接聞ける機会は、何物にも代えがたいはずだ。



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