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雑誌「パラスポーツマガジン」のご紹介
- パラリンピック22競技の見どころ【第8回 5人制サッカー】
パラリンピック22競技の見どころ【第8回 5人制サッカー】
- ブラインドサッカーの名称で知られる「5人制サッカー」。ブラインドとは到底思えない激しいプレーの連続に、心をわしづかみにされること間違いなし! ダイヤモンドの陣形やロングパス 見えているかのようなテクニックに注目 アイマスクを着用した4人のフィールドプレーヤーとGKの5人で構成される5人制サッカー。GKは視覚障がいがないか弱視など見えている選手が担う。転がすとシャカシャカと音がするボールを使って相手ゴールを目指す。40m×20mのコートの両サイドライン上には高さ1mのフェンスがある。選手はボールの音、GK、相手ゴール裏にいるガイド、監督の声による指示を頼りに自由自在に走り回ってボールを運ぶ。ダイヤモンドの守備陣形を作り、サイドチェンジしながらロングパスするなどの高度なテクニックが見どころ。プレー中に観客が声援を送ることは禁止されている。ボールの音や壁際で選手同士が激しくぶつかり合う音がピッチに響き、ゴールが決まった瞬間に沸き起こる大歓声が、5人制サッカーの醍醐味だ。 日程:8月29日(日)~9月4日(土) 会場:青海アーバンスポーツパーク 文/宮崎恵理 写真/吉村もと
- パラリンピック22競技の見どころ【第7回 車いすバスケットボール】
パラリンピック22競技の見どころ【第7回 車いすバスケットボール】
- マンガでも有名になった「車いすバスケットボール」。個性的な選手たちのプレーは必見です! スクリーンプレーや3ポイントシュート 車いすならではのテクニックに心酔 コートの広さ、リングの高さなどのルールは一般のバスケットボール同様。選手は障がいの状態、程度に応じて1.0~4.5点にクラス分けされ、コートで戦う5人の合計が14.0点以内でなければならない。ダンクシュートはないが、片方のホイールを持ち上げた状態のまま片手でシュートしたり、車いすを使って相手チームの動きをブロックして味方のシュートを援護するスクリーンプレーなど、車いすバスケならではのプレーが見どころだ。近年、障がいが軽いハイポインターの活躍だけでなく、ミドルポインターがゲームメイクし、ローポインターが3ポイントシュートを決めるなど、役割も多様化している。タイヤの焦げた匂いが体育館に漂うほど、熾烈さを極める。迫力あるゲームに注目したい。 日程:8月25日(水)~9月5日(日) 会場:有明アリーナ、武蔵野の森総合スポーツプラザ 文/宮崎恵理 写真/吉村もと
- パラリンピック22競技の見どころ【第6回 車いすテニス】
パラリンピック22競技の見どころ【第6回 車いすテニス】
- 国枝慎吾選手や上地結衣選手の活躍でおなじみの「車いすテニス」。東京での熱い戦いに注目です! 巧みなチェアワークとラリーの応酬 日本は車いすテニス王国 車いすに乗って行うテニスで、2バウンドでの返球が可能というルール以外は、コートの広さやネットの高さなどほぼ一般のテニスと同様だ。男女シングルス、ダブルスの他、上肢にも障がいがある選手が対象の男女混合クアードクラスがある。クアードクラスでは、ラケットを手に固定させることや、電動車いすの使用などが認められている。見どころは、なんといっても巧みなチェアワークによるラリー。ボールの落下地点に素早く移動し、ドライブやスピンをかけた強烈なショットを打ち込む。一般のテニスの四大大会の開催時期、同会場で車いすテニスも実施されている。大坂なおみをはじめ日本のテニス選手の活躍に注目が集まっているが、国枝慎吾、上地結衣は車いすテニスで世界を魅了するトップアスリートだ。 日程:8月27日(金)~9月4日(土) 会場:有明テニスの森 文/宮崎恵理 写真/吉村もと
- パラリンピック22競技の見どころ【第5回 競泳】
パラリンピック22競技の見どころ【第5回 競泳】
- 「競泳」には、さまざまな身体障がいをもつ選手、知的障がいの選手が出場します。パラリンピックの花形競技のひとつです。 障がいによる工夫が見られる オリンピック同様に人気が高い競技 陸上競技と同じく1960年第1回ローマ大会から実施されている。一般の競泳競技規則に則って行われるが、さまざまな障がいの選手に対応する独自のルールがある。たとえば下肢障がいの選手では水中からのスタートや、コーチが体を支えるなどの補助が認められる。上肢障がいの背泳ぎでは、スタートの際チューブなど補助具の使用も認められている。視覚障がいの選手には、ターンやゴールを知らせるタッピングが行われる。選手は、競技能力が同程度という基準によってクラス分けされている。障がいのある体を使って泳ぐ姿は、「今ある能力を最大限生かす」というパラリンピックの理念そのものだ。近年、日本の知的障がいクラスの選手が世界記録を更新するなど、活躍が目覚ましい。オリンピック同様、人気ある競技だ。 日程:8月25日(水)~9月3日(金) 会場:東京アクアティクスセンター 文/宮崎恵理 写真/吉村もと
- パラリンピック22競技の見どころ【第4回 ゴールボール】
パラリンピック22競技の見どころ【第4回 ゴールボール】
- 「ゴールボール」を一度でも体験したことがある方ならわかると思いますが、アイシェイドで視界がまったくないなか、ボールを投げたり、ゴールを守ったり、選手たちのパフォーマンスはまさに超人的!日本チームのメダルが大いに期待できる競技のひとつです。 静寂を味方につけて戦術を展開 視覚障がい者の対戦型チームスポーツ ゴールボールは、視覚障がいの選手が出場する対戦型競技。コートに入る3人の選手はアイシェードを着用し、同じ条件でプレーする。18m×9mのコートの両端に設置されたゴールめがけて、鈴の入ったボールを転がす。攻撃の際、体を回転させてボールのパワーを高めたり、ポジションをスイッチしてボールを投げる、バウンドさせて立体的に攻めるなど、戦術は豊富だ。投球する選手の位置、投球のコースやスピードなどを察知して、全身を使って防御する。ボールを受けたら10秒以内に攻撃しなければペナルティとなる。音が頼りになるため、ゲーム中、観客は声援を送ることはできない。1投ごとに相手の読みを撹乱するテクニックが展開される。静寂の中で繰り広げられる攻防が、ゴールボールの見どころだ。 日程:8月25日(水)~9月3日(金) 会場:幕張メッセ 文/宮崎恵理 写真/吉村もと
- パラリンピック22競技の見どころ【第3回 ボッチャ】
パラリンピック22競技の見どころ【第3回 ボッチャ】
- 数あるパラスポーツの中で、障がいの有無に関係なく多くの人がプレー経験があり、圧倒的な人気を誇るのが「ボッチャ」。リオに続き今回もメダルが期待されています! 戦略を駆使した頭脳プレーが魅力 最後に笑うのは誰だ!? 「ボール」というイタリア語が競技名の由来であるボッチャ。最初に白いジャックボールを投げ、その後青または赤のボール6個を投げて(転がす)、いかに多くのボールをジャックボールに近づけるかを競う。カーリングに似ているが、ジャックボールを弾いて位置を変えるなど、的が毎回変わることが特徴だ。脳性麻痺などで四肢に重い障がいがある選手が対象。手でボールを投げられない選手は、ランプと呼ばれる勾配具を使用して、アシスタントにボールをセットしてもらうことができる。ランプを使って、ピタリと狙ったところにボールが転がると、思わず会場から「おお!」と歓声が上がる。ジャックボール手前に相手の攻撃を阻止するためのボールを置く、ボールの上にボールをのせるなど、3Dの戦略戦が繰り広げられる。 日程:8月28日(土)~9月4日(土) 会場:有明体操競技場 文/宮崎恵理 写真/吉村もと
- パラリンピック22競技の見どころ【第2回 車いすラグビー】
パラリンピック22競技の見どころ【第2回 車いすラグビー】
- 東京2020パラリンピックの競技紹介。第2回目は日本チームの金メダル獲得が期待される「車いすラグビー」です。 激しいタックルと緻密な戦術 選手4人の明確な役割に注目 車いすラグビーは、四肢に障がいがある選手が出場する競技で、唯一車いす同士のぶつかり合いが認められている。その激しいタックルが醍醐味だ。選手は障がいの程度により0.5点~3.5点の持ち点があり、コートでプレーする4人の合計は8.0点以下と決められている。障がいが軽く機動力の高い選手の躍動も魅力だが、同時に障がいの重い選手の守備としての役割が、ゲームを大きく左右する。相手選手の車いすをガッチリ抑え込むバンパーがついた車いすに乗り、相手チームのエースの進路を阻む。明確な役割、戦術もこの競技の見どころだ。2000年シドニー大会から正式競技となり、日本は04年のアテネ大会から出場。2016年リオ大会で銅メダルを獲得し、18年の世界選手権で優勝。金メダルの筆頭候補だ。 日程:8月25日(水)~8月29日(日) 会場:国立代々木競技場 文/宮崎恵理 写真/吉村もと
- パラリンピック22競技の見どころ 【第1回 陸上】
パラリンピック22競技の見どころ 【第1回 陸上】
- いよいよ8月24日開幕する東京2020パラリンピック。パラスポーツマガジンでは開催22競技の見どころを、本日からご紹介していきます。第1回目は人気&注目の競技「陸上」です。 オリンピック金メダリストを上回る パラリンピアンの記録に期待 陸上競技には、車いす、義足、脳性麻痺、視覚障がい、知的障がいといったあらゆる障がいの選手が出場する。そのため、クラス分けが多いことがパラリンピックの特徴でもある。レーサーと呼ばれる競技用車いすの疾走感、ブレードと呼ばれる義足の足音、ガイドが伴走する視覚障がい選手のシンクロする動きなど、障がいのクラスの数だけ見どころがある。21世紀に入ってから、陸上競技の競技レベルは飛躍的に向上。たとえば2016年リオ大会では1500mに出場した視覚障がいのアブデラティフ・バカ(アルジェリア)が、3分48秒29で金メダルを獲得したが、同種目の上位4人がリオオリンピックの金メダリスト、マシュー・セントロヴィッツの3分50秒00を上回る記録をマーク。世界を驚愕させる記録に注目だ! 日程:8月27日(金)~9月5日(日) 会場:国立競技場 文/宮崎恵理 写真/吉村もと
- 佐藤友祈[陸上・車いす] 「金メダル最右翼」の車いすランナー 佐藤友祈が目指す“絶対王者”(後編)
佐藤友祈[陸上・車いす] 「金メダル最右翼」の車いすランナー 佐藤友祈が目指す“絶対王者”(後編)
- 8月24日にはじまる東京2020パラリンピック。 陸上競技車いすクラス(T52)の佐藤友祈選手の独占インタビュー・後編です。 ※この記事は『パラスポーツマガジンVol.8』(2020年12月7日発売)からの転載です。 4年スパンで、さらなる高みへ すぐに次の目標ができた。「東京パラでの打倒マーティン」だ。そうして、4年スパンの強化プランがスタートした。 1年後、自身2度目の世界選手権に出場した佐藤は、400メートルと1500メートルを制した。しかも、リオで敗れたマーティンに、先着しての勝利だった。だが、手ごたえはあったものの、スカッとしなかった。 「パラリンピック翌年だから、マーティンもベストではなかったのでは」という声が聞こえてきたからだ。「悔しさ」がまた、佐藤の闘志に新たな火をつけた。「世界最高峰のパラリンピックで勝つ。世界記録も出して、誰にも文句をいわせない」 練習にもいっそう身が入った。松永作成のメニューを着実にこなし、もとから武器だった後半の加速力に磨きをかけ、左手のまひにより苦手としたスタートダッシュも漕ぎ方や体の動きの工夫で少しずつ改善させていった。 努力は結果に表れた。強化プラン2年目にはマーティンが持っていた400メートルと1500メートルの世界記録を塗り替えた。国内大会の1日で2種目、競り合う相手もいない状況で樹立した新記録は圧倒的な地力を証明し、大きな自信にもなった。19年秋の世界選手権でもなんなく2勝し、東京大会の代表内定も早々に決めた。 コロナ禍でも揺るがない日常 4年越しの雪辱がいよいよ見えてきた20年春、コロナ禍に見舞われた。大会の1年延期が決まったときに胸によぎったのはただ、「残念」という思いだった。今夏にピークが来るように、4年スパンで心身を磨き上げ、あとは発揮するだけの段階に入っていたからだ。 とはいえ、大きな動揺はなかったと言い切る。感染は世界的に拡大し、終息も一向に見えないなか、薄々覚悟はしていた。自分では何も変えることができない事態だけに、「仕方ない。パラが中止でなくてよかった」と、淡々と受け止め、ただ前だけを見据えた。 4月に入り、5月下旬に開催予定だった日本選手権の9月への延期が発表されたことを受け、この大会を「仮想東京パラ」と位置付け、トレーニングを続けた。幸い、拠点とする岡山市では感染者が少なく、陸上競技場の閉鎖も5月の連休前後約2週間だけだった。十分な感染防止対策を講じたうえで、ほぼ通常どおりの練習ができ、一般道やチーム専用のジムで走り込みや体作りに励んだ。 8月には北海道で約10日間のチーム合宿に参加。大会2週間前からは狙いどおり体調も上向いていった。そうして迎えた9月の日本選手権。台風の影響で雨や風に阻まれ、2種目ともベストには届かなかったが、悪くないタイムで気持ちよく走ることができた。トレーニング内容や組み立ての的確さを確認でき、なかでも、9月の大会にピークを合わせる練習の流れや調整力をシミュレーションできたことは大きな収穫だった。 「今のメニューをこなしていけば、大事なレースの前にスイッチを切り替えられるとわかりました。あと1年繰り返して精度を高めたいし、悪天候にも左右されず記録を出せる絶対的な強さも身につけたい」 大舞台に寄せる使命感と期待 金メダル候補と呼ばれることについて佐藤は、「心地いい」ときっぱり。 「いい練習ができているし、タイムもコンスタントに伸ばせています。このまま継続すれば、結果を出せるという自信があるので、プレッシャーにはなりません」 その境地はレースでも同様で、スタート前に、「レーンを踏まないか」「他選手と接触しないか」といったアクシデントへの緊張感はあっても、プレッシャーを感じたことはないという。たとえスタートで出遅れても、焦らずにしっかり漕いでスピードを乗せていけば、「問題なく、勝てる」。その自信を裏打ちしているのが、日々の練習だ。東京パラの延期はいい練習を重ね強くなれる時間がもう1年増えたと、プラスにとらえている。 あらためて東京大会への抱負を聞くと、「多くの選手や関係者が心待ちにしている大会。しっかりトレーニングを積んで、メダル有力選手が取りこぼさないようにしなければ。それができて初めて、『東京パラが成功した』といえると思います」 そんな使命感も抱きながら、「世界新で金メダル」を達成すべく、佐藤は今日も車いすを漕ぐ手に力をこめる。 「来年の大会を、ぜひ楽しみに待っていてください」 PROFILE さとう・ともき/1989年9月8日、静岡県藤枝市生まれ。岡山市在住。WORLD-AC所属。脊髄炎が原因で21歳から車いす生活になり、陸上競技を始める。2016年リオパラリンピックで2種目の銀メダリストに。世界選手権は2015年から3大会でメダル6個(金5、銅1)を獲得。2020年10月現在、T52クラスの4種目(400m、800m、1500m、5000m)の世界記録保持者。 取材・文/星野恭子 写真/吉村もと
- 佐藤友祈[陸上・車いす] 「金メダル最右翼」の車いすランナー 佐藤友祈が目指す“絶対王者”(前編)
佐藤友祈[陸上・車いす] 「金メダル最右翼」の車いすランナー 佐藤友祈が目指す“絶対王者”(前編)
- 8月24日にはじまる東京2020パラリンピック。パラスポーツマガジンでは、メダル有力候補の独占インタビューをお届けします。第1回目は陸上競技車いすクラス(T52)の佐藤友祈選手。佐藤選手は2015年、競技歴わずか3年で世界選手権の金・銅メダリストになり、前回のリオパラリンピックでは2つの銀メダルを獲得。「東京パラリンピックの金メダルに最も近い男」といわれるエースへと進化を遂げている佐藤選手の素顔に迫ります! ※この記事は『パラスポーツマガジンVol.8』(2020年12月7日発売)からの転載です。 「2種目に出場し、世界新で金メダル獲得」――車いすランナー、佐藤友祈が掲げる東京パラリンピックの目標だ。 「世界記録を更新しての金メダルなら、誰も文句はいえないはず。『勝ち切った』といえますよね」 一本気な性格が魅力の佐藤は1989年静岡県生まれの31歳。車いすの生活になったのはちょうど10年前だ。突然、脊髄炎を発症し、両脚と左手にまひが残った。一変した生活に失意し、不安にもかられたが、必死に前を向こうとしていた2012年のある日、光が射した。テレビでロンドンパラリンピックを観戦し、車いすを駆って颯爽と走るランナーの姿に心が動いたのだ。 「僕も、次のパラリンピックに出る!」 地元の車いす選手を訪ね、競技用車いすも手にした。実際に走ってみて、風を切るスピード感に、ますます魅了された。近隣のロードを中心に走り込むなど自己流の練習を続け、タイムを伸ばした。レースにも出場し、勝負の楽しさも経験した。 だが、「今のままでは、リオパラリンピックには間に合わない」と焦りも感じた。思い切って14年に、競技環境が充実していると聞いた岡山市に拠点を移すことを決め、パラリンピアン・松永仁志に指導を仰ぐようになった。リオ大会まで残り2年というタイミングだった。 当時の佐藤を松永は、「車いす操作は粗削りだったが、恵まれた体躯や持久力、何より気持ちの強さに驚いた」と振り返っている。 その後、当地の職業訓練校を卒業すると、15年9月から松永が所属するグロップサンセリテに入社し、運営する実業団車いす陸上チーム、WORLDACに加入。松永の質の高い指導のもと、一気に世界レベルの才能を開花させた。 同年10月には初めての日本代表として世界選手権に出場。400メートルで金、1500メートルで銅メダルを獲得し、リオパラリンピックの切符までつかむ。3年前の誓いを自ら実現させたのだ。 あこがれの舞台では臆することなく挑み、400メートルと1500メートルで決勝に進出。銀メダルを2つ獲得した。トレーニングの成果は出し切れたが、喜びよりも2位という悔しさのほうが大きかったという。立ちはだかったのはアメリカのレイモンド・マーティン。ロンドン大会で四冠に輝いたスターだった。 「国際大会で初めてコテンパンに負かされました。彼はゴール直前で漕ぐ手をゆるめたんです。でも、全然追いつけませんでした」 (文中敬称略 後編へ続く) PROFILE さとう・ともき/1989年9月8日、静岡県藤枝市生まれ。岡山市在住。WORLD-AC所属。脊髄炎が原因で21歳から車いす生活になり、陸上競技を始める。2016年リオパラリンピックで2種目の銀メダリストに。世界選手権は2015年から3大会でメダル6個(金5、銅1)を獲得。2020年10月現在、T52クラスの4種目(400m、800m、1500m、5000m)の世界記録保持者。 取材・文/星野恭子 写真/吉村もと
- パラスポーツマガジンVol.9 本日(7月5日)発売!
パラスポーツマガジンVol.9 本日(7月5日)発売!
- 障がい者スポーツ&ライフスタイルマガジン『パラスポーツマガジン』。 Vol.9のテーマは「めっちゃ楽しい! パラスポーツ」。 パラスポーツを体験した方はわかると思いますが、ホント、楽しいんです。 パラスポーツのルールだと、障がい者はもちろんのこと、 健常者も大いに楽しめるのがスゴイ!(逆はむずかしい点も出てきますが)。 来る東京2020パラリンピックを直前に、 その先の未来へつながってほしいという想いをこめて 編集スタッフ一同、がんばって作りました! お手に取って読んでいただけると、めっちゃうれしいです! ◆◆おもなコンテンツ◆◆ 巻頭特集●パラスポーツって楽しいぞ! 注目の22競技ガイド 東京2020パラリンピックで開催される22の競技のおもしろさと見どころを、 パラスポーツを熟知しているタレントの武井壮さんと ジャーナリストの宮崎恵理さんに解説していただきました。 ぜひ、これを読んでから観戦してください! 特集●パラスポーツのレジエンドたち 歴史の名を残す国内外のレジェンド・パラアスリートたち。 絶対知っておきたい12名のレジェンドを紹介します。 特集●ユニバーサルスポーツっておもしろい! 障がい者と健常者が同じ土俵で楽しめるのがユニバーサルスポーツ。 今回は、パラクライミング、HADO、ユニバーサル野球の3種目を紹介します。 and more! パラスポーツ クラス分け一覧 [インタビュー]精神科医・木村好珠さん 特例子会社って知ってる? パラスポーツ支援のいま NEC編 etc.
- パラリンピックの前に読んでおきたいBOOKS案内②
パラリンピックの前に読んでおきたいBOOKS案内②
- 新装増補版 慈愛による差別 象徴天皇制・教育勅語・パラリンピック (教科書に書かれなかった戦争 PART70) 著/北村小夜 梨の木舎 2200円+税 特殊学級の教師が語る戦後の障がい者差別 戦時中は看護婦として働き、戦後、特殊学級の教師となった著者。その体験から、日本の現状に強い危惧を抱き、パラリンピックへの疑問と、健常者と障がい者が共に学ぶ意義を訴える。 パラスポーツ ルールブック 著/陶山哲夫/コンデックス情報研究所 清水書院 2900円+税 パラリンピック種目の ルールがよくわかる 夏と冬のパラリンピック競技を網羅。目からウロコの特別ルールがまるわかり。競技の基礎知識も学べる、パラリンピックを100倍楽しむために知っておきたい情報が満載! オリンピック パラリンピック 大図鑑 監修/講談社、佐野慎輔 他 講談社 2200円+税 親子で読んで、観て楽しめるDVD付き オリ・パラの歴史や競技の解説、見どころを紹介。メダルデザインの変遷など、おもしろネタももりだくさん。開会式や記憶に残るレースや演技など、貴重な映像を収録したDVD付き。 カーボン・アスリート 美しい義足に描く夢 著/山中俊治 白水社 1600円+税 スポーツ用義足デザインに挑んだ日本人デザイナーの軌跡 デザインとはまったく無縁だった義足を“義足デザイン”という未踏のプロジェクトに取り組み、高い機能性と美しさを兼ね備えたスポーツ用義足の開発に挑んだ著者の3年間のドキュメント。 伴走愛 野球少年が世界を走る ガイドランナーになるまで 著/堀内規生 監修/カムラック ネクストパブリッシング 1000円+税 ブラインドマラソンガイドランナーの伴走にかける想い 趣味として何気なく始めたマラソンを続けるうちに、トップレベルの選手の伴走者となった著者。自身の生い立ちや伴走を始めるきっかけ、国際大会での経験、障がい者スポーツへの想いとは。 パラアスリート 著/山田清槻 PHP研究所 1500円+税 テレビでは描かれないパラアスリートの葛藤と覚悟の記録 障がいを知った家族の葛藤と献身的な支え。パラリンピック出場を逃し挫折を味わった日々。コーチやスタッフ掴んだ栄光――パラ選手9人が自ら選択した「正解のない道」に挑む。